景気低迷の影響によりデンタルインプラント欧州市場の勢いは限定された状況にあるも、2017年までには広く市場成長が回復する見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Millennium Research Groupが発行した報告書「European Markets for Dental Implants 2013 (欧州の歯科インプラント市場)」の販売を開始しました。
医療技術市場情報の世界的権威であるMillennium Research Group (MRG) によれば、欧州地域のデンタルインプラント市場状況は同地域における経済危機の影響を今なお受け続ける見通しです。
緊縮政策の実施や各国政府が採った浮揚策にも関わらず欧州経済は今なお苦闘を続けており、このためデンタルインプラントのように特に緊急性はなく本人の意向で決められる治療に関して一般消費者はためらいがち、あるいは全く治療費の捻出ができない状況になっています。経済状況の回復は国によってまちまちで、成長し始めている市場もあれば、逆に下り坂のままとなっている市場もあります。例えばイタリアとスペインでは経済回復が遅れており、両国のデンタルインプラント市場がプラス成長に向かうのはそれぞれやっと2016年とか2017年になってからとなる模様です。一方でドイツなど他の諸国ではすでに新たな市場拡大が始まっています。何れにしても2017年までには全欧州諸国の市場がプラス成長を達成する見込みです。
東欧諸国のデンタルインプラント市場ではすでに成長が加速し始めています。特にチェコおよびポーランド市場は急速に拡大しており、2021年までに10倍を超える市場拡大を遂げるものと見られています。チェコ市場は今のところ浸透率が低く、従って大きな市場成長の余地があります。また特にポーランドは経済状況が良く、市場への追い風となっています。
MRGの上級アナリストであるCarmen Chan氏は次のように述べています。「これに加えて東欧地域では歯科治療ツアーがますます流行の度合いを強めているため、大きな市場拡大が見込まれています。ハンガリーやポーランド、またチェコ共和国等の国々では低コストの手術を打ち出しており、近隣欧州諸国の患者にとって魅力的なものとなっています。歯科治療ツアーはこういった諸国それぞれの政府の肝いりで押し進められていることが多く、手術代が高いドイツや英国の患者向けに歯科治療ツアーとバケーションパッケージとを結びつけて売り出すようなこともしています。
歯科治療費の償還制度が不安定となっていることも多くの国の市場に多大の影響を与えています。スウェーデンやオランダなどの国々で最近、政府償還制度の変更法案が提示されましたが、患者側も医師側も手術費の償還が受けられるのかどうか疑心暗鬼となって多くの手術が延期され、このため収益が一時的に抑え込まれて顕著な市場衰退につながるという事象が起きています。
市場調査レポート: 欧州の歯科インプラント市場
European Markets for Dental Implants 2013
http://www.gii.co.jp/report/mrg203775-european-markets-dental-implants-2011.html
出版日: 2013年06月13日
発行: Millennium Research Group
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