常石造船、中国に新会社を設立
常石造船株式会社(本社:広島県沼隈郡沼隈町常石1083、代表取締役社長:神原勝成)は、造船市場における国際競争力をより強化するためのグローバル戦略の一環として、中国・秀山島に造船関連新会社を設立することを発表いたします。
本年3月21日に、中国中部・長江口の南端に位置する舟山群島の秀山島に、100%出資の新会社「常石集団(舟山)船業発展有限公司」の設立申請をいたしました。3月28日には中国政府よりの認可の予定です。認可が下り次第、約26万?の土地の使用権譲渡契約を結び、工場建設に着手致します。
「常石集団(舟山)船業発展有限公司」の資本金は約650万米ドル、 設備投資額は約1350万米ドルです。
新会社では、先ず常石造船建造船向けの居住区ブロックから製造を開始し、本年9月初めには第1隻目の居住区ブロックを納入する予定です。
設備建設と並行して製造を開始するため、当初は切断材を日本から持ちこんで組みたてます。鋼材の切断設備等については、順次、整備を進めます。本年製造する居住区ブロック数は2隻分を予定しており、今後NC切断機などの工場設備の増強に伴い生産量を増大させていきます。
今後数年以内には、居住区ブロックの製造数を増やすと共に、ビルトアップロンジ、 ハッチカバー、パイプ一品加工などに拡大していき、年間使用鋼材量30,000〜40,000トンを目指します。当地は、日本およびアジア各地からのアクセス条件が良い立地を生かし、常石造船向けのみではなく他造船所への供給も想定し、生産量を増加させる計画です。
常石造船は、1997年にフィリピン・セブ島に100%出資の造船会社常石ヘビー・インダストリーを設立しており、造船事業のグローバル化に積極的に取り組んできました。中国における「常石集団船業発展有限公司」の設立は、日本(常石、多度津)、フィリピンに続く新たな造船拠点の設立をはかるもので、今後はグローバル体制の拡充とともに国際競争力の一層の強化をめざします。