キャンピングカーユーザーの温泉利用に関する実態調査  ~6割以上のユーザーが温泉を重視した旅行を計画~

一般社団法人日本RV協会(所在地:東京都町田市、会長:降旗 貴史)は、キャンピングカー旅行を楽しむユーザーを対象に、どのくらい温泉が好きなのか、また旅行中にどのくらい温泉に立ち寄るのかなどといったキャンピングカー旅行と温泉の関係を調査しました。
その結果「温泉が好き」と答えたユーザーの比率は9割を超え、「1週間程度の旅行なら5回以上温泉に立ち寄る」と答えた人が56%もいることが分りました。また6割以上のユーザーが、旅行先を決めるときは事前にインターネットや観光雑誌などを活用して温泉地を探し出し、それを軸に旅行ルートを組み立てていることも判明しました。
日本RV協会URL: http://www.jrva.com/

RVパーク道の駅猪苗代

(1) 旅行前にインターネットなどで温泉情報を入手
この調査は、8月18日から9月17日にかけて、当協会のホームページに寄せられた約180件のアンケートデータをもとに行われました。
その結果、「温泉は好きですか?」という設問に対し、「かなり好きである」と答えた人は66.5%。「どちらかというと好きな方である」と答えた人は25.6%を示し、両者を合わせると、92.1%のユーザーが「温泉は好き」と答えていることが判明いたしました。(図表1)

このような傾向を反映して、キャンピングカーユーザーの温泉に立ち寄る率も非常に高いことが分りました。次の設問では、「1週間以内のキャンピングカー旅行で温泉に立ち寄る頻度」がどのくらいかを尋ねてみました。それによると、一番多かった回答は「7回」(28.0%)でした。つまり1週間の旅行日程のなかで、毎日温泉に立ち寄っている人は計算上約3割いるということになります。以下「6回」(14.6%)、「5回」(13.4%)という回答が続き、これらを合わせると、1週間の旅行では56%の人が5回以上温泉に寄っているということがわかりました。1週間の旅行で5回も温泉に立ち寄るというのは、やはり頻度としては相当高いといってよいでしょう。(図表2)

では、ユーザーはどのようにして温泉情報を得ているのでしょうか。一番多かった回答は、「事前にインターネットや観光雑誌などを使って温泉がある場所を考慮して、ある程度ルートを決めてから出発する」というもので、その比率は63.6%に達しました。次点には「旅先で、「道の駅」の観光案内所やサービスエリア等の観光地図を頼りに、近辺の温泉スポットを見つける」(19.4%)という回答が上がりました。(図表3)

以上のことからもユーザーが事前にしっかりと下調べをしている様子が浮かび上がってきます。
そういう状況を反映して、「特に目的地を決めずに道を走り、道路わきに「温泉」の看板や建物を見つけたときに立ち寄る」という人たちは5.5%という少数派にとどまりました。

(2) 温泉に近いキャンプ場やRVパークの利用率は高い
さて、キャンピングカーユーザーへの宿泊施設として認知されている「キャンプ場」や「RVパーク」ですが、これらの施設と温泉との関係はどうなっているのでしょうか。
「旅先で宿泊場所として選ぶとき、その施設内に温泉があるかどうかを重視する方ですか?」という設問においては、「(温泉を)かなり重視しており、そういう施設を軸に旅の計画を立てる」と答えた人に23.5%にのぼりました。
そして「施設内に温泉があることが望ましいが、その近辺に温泉があれば、それで十分である」という回答は70.5%を占めました。(図表4)

このような施設に温泉が併設されていることに拘らない回答が主流を占めているのも、ユーザーがキャンピングカーの機動力を活用していることの証しといえるでしょう。
ところで、ユーザーは、温泉を楽しんだ後の時間をどのように過ごしているのでしょうか。
一番多かった回答は「温泉近くの宿泊場所(キャンプ場やRVパークなど)を確保することが多いので、その宿泊場所に戻る」というもので、67.7%を占めました。次に多かった回答は、「温泉の管理者に許可を取り、駐車場内に泊まることが可能になれば、そこでそのまま1泊する」(15.5%)というものでした。(図表5)

このあたり、やはり“キャンピングカー泊”の特徴を示した回答が続いています。温泉施設の駐車場内で泊まるというのは、ある意味理想的な宿泊方法かもしれませんが、その場合にも「管理者に許可を得る」ことは必要となります。それに関しては、今回の調査ではしっかりとマナーを守っているユーザーが存在していることが確認できました。

(3) 交通の便のよい温泉が人気
このように温泉めぐりはキャンピングカー旅行の重要な目的の一つであることは分かりましたが、肝心の温泉を選ぶ基準は、はたしてどのように決められているのでしょうか。
これにはさまざまな回答が並びましたが、比較的目立ったのは「次の旅の目的地に容易に移動できる交通の便の良さ」(24.7%)という回答で、キャンピングカーユーザーが「湯治」を目的とした長期滞在よりも、自在に移動する観光旅行の一環として温泉を捉えている様子が浮かび上がってきました。
次にユーザーが重視している温泉選びの基準は、「入浴料が安いなどの経済性」(19.6%)という回答でした。ユーザーたちの温泉利用の頻度が高いことが判明していることから、一回の利用単価を抑えようとする傾向が出ていると思われます。
以下、「施設の清潔感の維持やサービス体制の充実といった管理者の対応」(15.8%)、「温泉の泉質やその効能」(15.2%)と続きました。
それ以外の回答としては「景観の良さなどに代表される心理面でのリラックス性」(10.8%)、「レストラン(食堂)や休憩室、遊戯施設の充実度」(9.5%)などが挙げられ、ユーザーが温泉に求めるものは非常に多岐に渡っている様子が見て取れました。(図表6)

次に、温泉旅行を楽しむユーザーはどのような方を同伴者としているのでしょうか。
もっとも多い回答は「配偶者」というもので、61.6%を占めました。次点は「配偶者と子供たち」という回答で31.4%でした。(図表7)

このような家族構成は近年のキャンピングカー旅行の実態をそのまま反映しているもので、『キャンピングカー白書2016』における「旅行の同伴者」調査で示した「夫婦2人(62.9%)」、「子供を含めた家族(28.3%)」という結果をほぼ裏付けることとなりました。

(4) 温泉利用の費用は一人当たり2,000円以内
では、ユーザーは温泉を利用する際、いったいどのくらいの予算を充てているのでしょう。日帰り温泉を例にとり、「入浴料、食事代、駐車場代などを含め一人当たりが支払う費用」を尋ねてみました。
その結果、回答が集中したのは「1,001円~2,000円以内」というもので、その比率は42.5%でした。次に多かったのは「2,001円~4,000円以内」(23.1%)となり、一人当たり4,000円以内に収めているユーザーは88.1%という結果になりました。(図表8)

ライフメディアリサーチバンクによる「温泉旅行」に関する2015年調査によると、1回の温泉旅行に関し、一人当たりの費用の平均額として一番多かったのは「10,000円~15,000円未満」(27.8%)で、「3,000円未満」というのは全体の7.5%にすぎません。もちろんこの数値は温泉旅館に宿泊するケースも含んでのことですから、調査結果には“宿代”も加算されていると考えてよいでしょう。
そう考えると、「1,001円~2,000円以内」で温泉を楽しめるキャンピングカーの優位性も浮かび上がってきます。
最後に温泉を利用するユーザーのマナー意識を調査するために、以下のような設問も設けてみました。
「温泉施設で、他のキャンピングカーユーザー等が浴室で洗濯をしたり、トイレで食器を洗ったり、トイレなどにあるコンセントの電源を利用したり、休憩所や駐車場を長時間にわたって使い続けるなどといったマナー違反を行っている現場を目撃したことがありますか?」
この問いに関しては、61.0%のユーザーが「まったく(目撃をしたことが)ない」と答えており、「数回見たことがある」(28.3%)という回答を大きく引き離しました。このことからも、キャンピングカーユーザーの温泉利用のマナーはおおむね良好であると判断できそうです。(図表9)

(5) 調査結果からのまとめ
今回の調査から浮かび上がってきたのは、キャンピングカーユーザーが旅行計画を立てるときに、温泉がいかに大きなウエイト占めているかということでした。
もともと火山が多いために“温泉大国”となっている日本では、一般的な観光旅行においても「温泉巡り」を目的とする傾向が強く、日本人の国内旅行を調査した各種調査においても、「行ってみたい旅行タイプ」の上位には必ず「温泉旅行」がランクされています。
今回の当協会の調査においても、キャンピングカーユーザーが旅行の目的として「温泉」を掲げる比率は極めて高く、63.6%のユーザーが「事前にインターネットや観光雑誌などを使って温泉を探し出し、それから旅行ルートを決めている」と答えています。
さらに、66.5%のキャンピングカーユーザーは「かなり温泉が好き」であり、1週間程度の旅行では、56%のユーザーが5回以上温泉に立ち寄っているという状況を浮かび上がらせました。
このように温泉志向の強いキャンピングカーユーザーの旅行ですが、温泉を選ぶときの基準として「交通の便の良さ」を挙げたりするところには、キャンピングカーというアイテムを使った旅の特徴も表れています。日本全国に温泉、立ち寄り湯、スーパー銭湯、健康ランドといった入浴アミューズメントが浸透している時代においては、その施設または近隣に宿泊できる場所さえあれば旅行の最中にゆっくり温泉を楽しむことができるというキャンピングカーの利点は、今後も更に温泉志向の強いより多くの方々に注目されることになるでしょう。

調査概要

調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2017年8月18日(金)~2017年9月17日(日)

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名古屋キャンピングカーフェア2017 Autumn

10月7日(土)から8日(日)にかけて、東海地域でこの秋最大級のキャンピングカーイベントである「名古屋キャンピングカーフェア2017 Autumn」が開催されます。東海地区を代表するビッグイベントとして各社の最新キャンピングカーが勢揃いする一大イベントとなっています。

「名古屋キャンピングカーフェア2017 Autumn」概要

開催日時 : 2017年10月7日(土)10:00~17:00
          10月8日(日)10:00~17:00
会場   : ポートメッセなごや3号館(名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地)
問い合わせ: テレビ愛知事業部 052-243-8600(平日10:00~17:00)
URL    : http://jrva-event.com/nagoya/

キャンピングカーイベントサイト: http://jrva-event.com/

団体概要

団体名 : 一般社団法人日本RV協会(JRVA)
代表者 : 会長 降旗 貴史
所在地 : 〒194-0022
      東京都町田市森野1-10-10 ペアシティエンドウビル2-A
設立  : 1994年3月
事業内容: キャンピングカー普及活動、ショー・イベントの開催、
      活動環境の整備・充実等
URL   : http://www.jrva.com/

図表1
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図表8
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