急成長のスマートグリッドストレージ市場、2018年までに61億米ドルに到達見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、NanoMarketsが発行した報告書「Batteries and Supercapacitors for the Smart Grid -2013 (スマートグリッド用電池・スーパーキャパシター)」の販売を開始しました。
グリッドストレージの市場は、2018年までに61億米ドル規模にまで成長し、エネルギーストレージをスマートグリッド産業の中でもっとも成長の早い分野へと発展させる見込みです。
今日のグリッドバッテリーのデフォルトオプションは鉛酸で、グリッドバッテリーによる収益の55%以上を占めています。2018年までに新しいグリッドバッテリー技術が商業化されてこのシェアは30%程度にまで減少すると見られます。鉛酸バッテリー自体も機能向上して炭素電極となり、4倍のパフォーマンス向上が見込まれます。さらに、鉛と炭素電極を組み合わせたウルトラバッテリーがグリッドストレージ市場で力を増すとみられます。2018年には鉛酸バッテリーおよびウルトラバッテリーが3億米ドルの収益を生み出すと予想されます。
遠隔地におけるグリッドストレージや、マイクログリッド、携帯電話の電波塔はすでに経済的に実行可能な状態となっています。このことが鉛酸やゼブラ(ナトリウム塩化ニッケル)バッテリーへの需要を活性化させています。ストレージ導入のもう一つの波は、電力品質やピーク削減、グリッドの安定性などの用途のメーターの顧客側で起ころうとしており、フローバッテリーやリチウムバッテリーへの需要を生み出しています。この第二の波の間に、再生可能エネルギーの浸透度は20%以上を超え、グリッドストレージは間欠発電によるグリッドの安定が必要な状態となる見込みです。グリッドストレージの最後の波は、小売のピークをシフトする用途になると予想されます。
リチウムイオンバッテリーは大きな関心を集めていますが、未成熟でコストも高く、現在の成長は政府の助成に依存しています。助成がなくなれば、電力会社や大口利用者にとって、リチウムイオンよりもナトリウム硫黄バッテリーやゼブラバッテリーの方が、メリットが出てきます。リチウムイオンにとって最善の望みは、スマートビルディングなどの包括的ソリューションの一部としてリチウムの販売に専心しているサプライヤです。Jonson ControlsやSAFTがこれに当たります。リチウムバッテリーによる収益は、2018年までに7億7500万米ドルに達すると予想されます。
スーパーコンデンサは、コストの削減とキャパシティの拡大の点からグリッドストレージにとって欠くことのできないものとなります。2018年までにスーパーコンデンサは、グリッドストレージ、特にグリッド付属の軽量軌道への回生制動や周波数規制により、11億米ドルの収益をあげると予想されます。スーパーコンデンサは電力コストの30%の削減が可能です。スーパーコンデンサの長い寿命やゼロに近いメンテナンスは、こうした用途に取って魅力となっています。スーパーコンデンサはナノ構造の金属酸化物、灰チタン石、ナノチューブ、グラフェンなどの新素材のパフォーマンスを、活性炭素スーパーコンデンサと比べて5倍から10倍のキャパシティに拡大させます。
市場調査レポート: スマートグリッド用電池・スーパーキャパシター
Batteries and Supercapacitors for the Smart Grid -2013
http://www.gii.co.jp/report/nan257152-batteries-supercapacitors-smart-grid.html
出版日: 2012年12月20日
発行: NanoMarkets
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