平成29年度新入社員「働くことの意識」調査結果 「人並みに働き 楽しい生活をしたい」志向強まる  好んで苦労することはない(29.3%)、 楽しい生活をしたい(42.6%)が過去最高

公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長:岩間 夏樹)と一般社団法人 日本経済青年協議会は、6月26日、平成29年度新入社員1,882人を対象にした「働くことの意識」調査結果を発表しました。この新入社員の意識調査は、昭和44年度に実施して以来49回目を数え、この種の調査ではわが国で最も歴史のあるものです。主な調査結果は以下のとおり。

図1:働く目的

平成29年度新入社員「働くことの意識」調査結果のポイント

●「働く目的」では「楽しい生活をしたい」が過去最高を更新(一昨年度37.0%→昨年度41.7%→42.6%)し、「自分の能力をためす」は過去最低を更新(13.4%→12.4%→10.9%)。「社会に役立つ」も減少傾向(12.5%→9.3%→9.2%)。

図1:働く目的

●「人並み以上に働きたいか」では、過去最高だった昨年度より減少したものの「人並みで十分」が高い水準を維持(一昨年度53.5%→昨年度58.3%→57.6%)。

図2:人並み以上に働きたいか

●「デートか残業か」では、「残業」(一昨年度80.8%→昨年度76.9%→71.0%)「デート」(19.0%→22.6%→28.7%)と、「デート派」が増加し6.1ポイント増。

図3:デートか残業か

●「若いうちは進んで苦労すべきか」では「好んで苦労することはない」が過去最高(一昨年度23.0%→昨年度26.0%→29.3%)となった。

図4:若いうちは進んで苦労すべきか

●「会社の選択理由」では、「能力・個性をいかせる」が減少したが今年も一位(昨年度33.2%→31.2%)、二位は「仕事が面白いから」で(17.3%→17.8%)わずかに増加。

図5:会社の選択理由

●「就労意識」「生活価値観」「対人関係」では、職場や仕事に対する設問で否定的意見が増加。「そう思う」と「ややそう思う」という回答の計が過去最高・過去最低となった。主な項目は以下の通り。

                              昨年度→今年度(差ポイント)

-「上司や同僚が残業していても自分の仕事が終わったら帰る」…38.8%→48.7%(+9.9)

-「同僚、上司、部下と勤務時間以外はつきあいたくない」  …20.7%→30.8%(+10.1)

-「仕事はお金を稼ぐための手段であって面白いものではない」…36.1%→40.1%(+4.0)

-「面白い仕事であれば、収入が少なくても構わない」    …49.2%→46.5%(-2.7)

-「将来のためには今は我慢が必要だ」           …84.2%→79.8%(-4.4)

※全設問の属性別集計や過去の長期データを収録している、新入社員「働くことの意識調査」報告書は、「生産性労働情報センター」より刊行(大手書店、当財団売店、 http://www.jpc-net.jp/lic にて取扱い)。

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