インドのCRO市場は2016年に10億米ドル超の見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、Frost & Sullivanが発行した報告書「Strategic Analysis of the Clinical Research Organization Market in India (インドの医薬品開発業務受託機関(CRO)市場の戦略分析)」の販売を開始しました。
当レポートによりますとインドのCRO市場は2010年-11年に4億8500万米ドルとなり、2016年には10億米ドルを超過する見込みです。
米国で投薬を受けていない人が多数おり、またインドと米国ではコスト差が30-50%もあり、さらにインドの規制環境が向上しつつある事が、インドでの臨床試験市場(CRO市場) を支えています。
インドは、実績があり、また世界の臨床試験(第I IV相)の基盤となっていることから、年間11-13%で成長しています。
参入企業には同国の市場を支配している多国籍企業やインドの現地企業、多国籍製薬企業、そしてインドの現地製薬企業が含まれています。上述の始めの3つのタイプの企業は世界で臨床試験を行っていますが、インドの現地製薬企業は通常は現地での臨床試験を行います。
「インドで行われる可能性のある臨床試験の疾患分野は多岐に渡ります。そしてこれが同国で臨床試験がより行われるようになるであろう理由となります。」とFrost & Sullivanのリサーチアナリストは言います。「例えば診断研究のような新興の領域がインドのCRO市場の活力源となるでしょう」
インド政府(DCGI)のより良い臨床試験の環境を作りだそうとする努力によってさらに市場の成長が加速されるでしょう。この強制力のある法律を含む規制環境の向上が、インドの臨床試験に更なる信頼性を与えるでしょう。
しかしながら、競争の激化や品質面での懸念、そして小規模のサイトでの品質保持基盤の不足がCRO市場の成長をある程度制限する要因となるでしょう。
「インドの臨床試験において信頼性と消費者の信頼感のデータが不足しており、これがCRO市場に大きな影響を与えています。」とアナリストは解説します。「これは小規模のCROが競争に勝つ為にスタンダードの点で妥協してきた結果です」
確立されたCROが、信頼性のあるデータと常連客を魅きつけて成長を続けるうちに、市場を制限する要因は消滅すると期待できます。市場はインドが小規模で低額であり、高い基準を保持し、多くの多国籍企業がインドでの臨床試験を好む傾向がある事に支えられるでしょう。
「臨床試験のシングルウィンドウ化 (ワンストップサービス)やインドで実施可能な国際的/世界的臨床試験の明確なガイドラインがCRO市場の成長を支えるでしょう」とアナリストは語ります。「インドのCROは選ばれた国際的CROと協業する事で技能を取得し、迅速に学習する事に集中するべきです。」
概して、参入企業は規制の問題、サービスの拡充、コスト競争力を保ちながらのデータ品質の向上、足場の強化とイノベーションのバランスを取ることでシェアを伸ばしていく事が必要です。
市場調査レポート: インドの医薬品開発業務受託機関(CRO)市場の戦略分析
Strategic Analysis of the Clinical Research Organization Market in India
http://www.gii.co.jp/report/fs142350-india-clinic-res-org.html
出版日: 2012年07月
発行: Frost & Sullivan
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