【名城大学】教職センターの曽山和彦教授の編著「子どもを応援するための特別支援教育」 近く刊行
教職志望の学生や現場の教員たちを応援する思いを込めた新著
本学教職センターの曽山和彦教授が執筆と編集を手掛けた「子どもを応援するための特別支援教育」が3月25日、北樹出版(東京都)から刊行されます。養護学校(当時)からスタートした教員生活が40年目を迎えた節目の年での刊行となり、曽山教授は「大学教員として、専門である『特別支援教育の教科書を創る』という夢がかないました」と話しています。
曽山教授は1984年4月に東京都内の養護学校で初めて教壇に立ち、東京と秋田で18年間にわたって特別支援教育の現場に携わりました。その後、5年間の秋田県教育委員会での勤務を経て、2007年4月から本学教職センターの教員として教員志望の学生らを教育・指導しているほか、その豊富な経験と知識を生かした講演や研修を通じて全国各地で「幸せな学校・学級づくり」に尽力しています。
このように特別支援教育はもちろん小・中・高校の一般教育の現場を熟知している曽山教授によると、近年は一般教育でも特別支援教育のニーズが高まっており、特別支援学校・特別支援学級・通級指導教室以外の教員も「特別支援教育を知らないではすまない」のが現状とのこと。そこで、教職志望の学生や現場の教員たちを応援しようと、新著「子どもを応援するための特別支援教育」を企画したそうです。
特別支援教育の現場を熟知した執筆陣 曽山教授の講義の動画も
本学で非常勤講師を勤める吉田小百合さんや丹羽友佳さんをはじめ、特別支援教育の教員経験者等で現場を熟知し、曽山教授が「この人」と考えた研究者らに執筆を依頼。制度や法律などの基礎知識を踏まえたうえで、数多くの具体的な事例や対応策などを盛り込んで解説した実践的な内容となっています。また、序章と1~15章からなる構成は小学校などの基礎免許状の文部科学省の指針である「教職課程コアカリキュラム」に対応しており、教職課程必修科目の一つ:「特別支援教育論」の教科書として、本学でも使用される予定です。
曽山教授は編集だけではなく、総論である序章、特別支援教育を概説する第1章「特別支援教育論」、「実践研究のメーン」として取り組んできている「学級づくり」に関する第7章「発達障害のある子が在籍する通常学級における学級づくり」、難しい保護者との関わり方について解説する第15章「教師・保護者が『一緒に』子どもを育てる」の執筆も自ら担当しています。さらに、「コロナ禍の際に撮りためました」という30分間の曽山教授の講義の動画2本もQRコードから視聴できるようになっています。
「学びの仲間と創りあげた『教科書』 温かさと優しさがいっぱい」と曽山教授
新著を手にし、「教壇に立ち、ちょうど40年目の節目の年に、教職履修学生および現場教員を『応援する』という思いを込めた新刊を発刊でき、幸せです」と喜ぶ曽山教授。「全国各地の学びの仲間と共に創りあげた『教科書』は、温かさと優しさに包まれた内容がいっぱいです。皆さん、ぜひ一緒に子どもを応援していきましょう」と呼び掛けています。
「子どもを応援するための特別支援教育」はA4判、171ページ。定価は2400円+税。