ウェルネス研究の第一人者、荒川雅志監訳『The Blue Zones(ブルーゾーン) 2nd Edition(セカンドエディション) ――世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿9つのルール』11月1日刊行
活き活きと輝く日々を過ごしながら長生きする健康長寿の地域に共通することとはー
内閣府の「高齢化白書」*によると、日本人の平均寿命は男性81.56年、女性87.71年と発表されています。しかし、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる”健康寿命”を見ると男性72.68年、女性75.38年と、平均寿命と乖離があることがわかります。同白書では、令和47年には、男性84.95年、女性91.35年(死亡中位仮定)となり、女性は90年を超えると見込まれています。正に人生100年時代を迎えようとする現在、厚生労働省では国民の誰もがより長く、元気に活躍でき、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障」の実現のため、「健康寿命延伸プラン」を掲げています。
ただ、長生きするだけでなく、活き活きと輝く日々を過ごしながら長生きすること。広い意味での「生涯現役」に、誰もが憧れるのではないでしょうか。
11月1日に祥伝社から刊行された『The Blue Zones(ブルーゾーン) 2nd Edition(セカンドエディション) ――世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿9つのルール』には、そのヒントが書かれています。
本書は100歳人が多く暮らす長寿地域”ブルーゾーン”を探求し、彼らに共通する健康長寿の「秘訣」を見つけていく〝The Blue Zones, Second Edition: 9 Lessons for Living Longer From the People Who’ve Lived the Longest〟(2012年)の邦訳です。
日米で話題となった『ブルーゾーン』第1版(日本版は2010年刊)では4つのブルーゾーンエリアを取り上げていました。新版となる本書では、新たに1地域が加わり、世界5大長寿地域がそろったバージョンになります。
監訳者の荒川雅志さんは、世界に5つあるブルーゾーンの1つである沖縄で、20年以上長寿者のライフスタイルや、健康長寿素材の研究を行い、ウェルネス研究の第一人者として活躍しています。また、原作者のダン・ビュイトナー氏が2000年に沖縄の取材に入った際に同行。彼が”ブルーゾーンのシンボル”と慕う当時104歳の女性の元を共に訪ねています。
荒川さんは、一世紀を生き抜いた人々の健康と長寿のルールをまとめた本書には、ただ長生きでなく、「よりよく生きる」ためのヒント、ポストコロナ時代に向けての「生き方」のヒントが書かれていると言います。
世界の百歳人(センテナリアン)を研究して明かされた健康と長寿の9つのルールの中でも、荒川さんが一番大切だと訴えるのが”つながり”です。
ブルーゾーンで生活する長寿者たちは共通して家族、友人知人、地域社会とのつながりが強固で、お互いに支え合っているのです。
気候変動、経済不安、先行き不透明なストレス社会に生きる全ての人に改めて”つながり”の大切さを教えてくれるブルーゾーンには、健康長寿だけでなく生き方のヒントが詰まっています。
*内閣府「令和4年版高齢化白書」https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html参照
「ナショナル・ジオグラフィック」渾身のルポルタージュ-世界を探求して見つけた 人生100年時代の「理想のライフスタイル」
「ナショナル・ジオグラフィック」誌とチームを組んだダン・ビュイトナーは
世界の長寿研究者たちを巻き込み、ブルーゾーンの徹底研究をスタートさせる。
取材を重ねて見つけた世界の百歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿の9つのルールとは?
彼らは、何を食べて、どのように一日を使い、人と付き合い、ストレスを発散させ、どんな世界観を持っているのか?
【目次】
監修者の言葉 今こそこの本を読んでほしい理由
はじめに 人生を変える旅に出よう
第1章 長寿の真実とは?
第2章 イタリア・サルデーニャ島
第3章 日本・沖縄
第4章 アメリカ・ロマリンダ
第5章 中米コスタリカ・ニコジャ半島
第6章 ギリシャ・イカリア島
第7章 世界の百歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿の9つのルール
おわりに──どのような人生を選ぶか、選択はあなた次第
【書籍情報】
■タイトル:The Blue Zones(ブルーゾーン)2nd Edition(セカンドエディション)
■発売日 : 2022/11/1
■価格: 1,980 円(税込)
■単行本:四六判 並製 344ページ
■ISBN : 978-4396617974
【著者/ダン・ビュイトナー】
研究者、探検家、作家。
1960年、アメリカ・ミネソタ州生まれ。セントトーマス大学卒業後、ワシントンのラジオ局勤務。 世界6大陸を自転車で横断し、3つのギネス世界記録を達成する。その後も、健康・長寿・幸福を実現する手法を探し求め世界を旅している。ライフ誌、ナショナル・ジオグラフィック誌などに記事を執筆。 ナショナル・ジオグラフィック誌の特集「長寿の極意」では同最高売上を記録するとともに、「ナショナル・マガジン・アワード」(米国雑誌業界のオスカーと呼ばれる)のファイナリストに選定される。 本書は、その特集を元に、新たな調査・研究を加えて執筆された。CNNなどテレビ番組にも多数出演。また、ドキュメンタリー・プロデューサーとしてエミー賞を受賞。
【訳・監修/荒川雅志】
国立大学法人琉球大学国際地域創造学部ウェルネス研究分野教授。
1972年、福島県生まれ。学習院大学卒業、福岡大学大学院医学研究科社会医学系疫学専修修了。医学博士。1999年に沖縄に移住、長寿者のライフスタイル研究、沖縄健康長寿素材の研究、海洋療法の研究を行なう一方、地域資源を活かしたニューツーリズム、ウェルネスツーリズムのモデルを産学官連携で多数開発する。旅の起源、健康と観光とを結ぶ「ヘルスツーリズム論」を日本で初めて開講。ウェルネス研究、ウェルネスツーリズム研究の第一人者でもある。長寿やウェルネスに関する寄稿や国際講演多数。学生時代に重量挙げ競技パワーリフティング全日本学生選手権で優勝(56kg級)、アジア選手権代表に選出された異色の経歴も持つ。
アップルシード・エージェンシー契約作家
【訳/仙名 紀】
翻訳家。
1936年、東京生まれ。上智大学新聞学科卒。朝日新聞社で雑誌編集などにたずさわる。