400社に聞いた「最低賃金改定」実態調査
最低賃金改定の認知度は95%。 半数以上が「最低賃金アップを受け、賃金を引き上げる」と回答。 ―人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート―
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com)上でサイトを利用している企業の人事担当者を対象に「最低賃金改定」についてアンケート調査を行ない、432社から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
調査結果 概要
★ 2022年10月の最低賃金改定の認知度は95%。55%が「最低賃金アップを受け、賃金を引き上げる」と回答。業種別で差がでる結果に。
★ 賃金引き上げ理由は「最低賃金アップ」「人材の確保・採用」「社員モチベーション向上」。
★ 6割が「最低賃金の引上げが負担」と回答。理由は「アルバイト・パート社員が多い」。
★ 今後の最低賃金改定に対する考え、「引き上げるべき」「職種別の賃金設定など柔軟な制度を導入すべき」が上位の結果に。
調査結果 詳細
1:2022年10月の最低賃金改定の認知度は95%。55%が「最低賃金アップを受け、賃金を引き上げる」と回答。業種別で差がでる結果に。(図1~4)
「2022年10月より、最低賃金(時給)が”31円程度”引き上げられ、過去最高額になることをご存じですか?」と伺うと、95%が「知っている」(よく知っている:62%、概要だけは知っている:33%)と回答しました。「知っている」と回答した企業に、「2022年10月の最低賃金アップを受け、貴社では給与を変動させますか?」と伺ったところ、55%が「賃金を引き上げる」(最低賃金を下回るため、最低賃金額まで賃金を引き上げる:24%、最低賃金を下回るため、最低賃金額を超えて賃金を引き上げる:17%、最低賃金は上回っているが、賃金を引き上げる:14%)と回答しました。業種別でみると最低賃金を下回っており、かつ賃金を引き上げると回答したのは、「流通・小売関連」(50%)がトップでした。
【図1】2022年10月より、最低賃金(時給)が”31円程度“引き上げられ、過去最高額になることをご存じですか?
【図2】2022年10月の最低賃金引き上げに関して「よく知っている」「概要だけは知っている」と回答した企業に伺います。2022年10月の最低賃金アップを受け、貴社では給与を変動させますか?
【図3】2022年10月の最低賃金引き上げに関して「よく知っている」「概要だけは知っている」と回答した企業に伺います。2022年10月の最低賃金アップを受け、貴社では給与を変動させますか?(業種別)
【図4】2022年10月の最低賃金引き上げに関して「よく知っている」「概要だけは知っている」と回答した企業に伺います。2022年10月の最低賃金アップを受け、貴社では給与を変動させますか?(従業員数別)
2022年10月の最低賃金アップについてのコメント
・最低賃金アップは良いが、全体の賃金が上がるわけでなく、一部にしか効果が無い。(商社/30~49名)
・物価高の今日なので、賃金のアップもやむをえないと思う。(商社/30~49名)
・世界情勢を鑑みてタイミングは良い時期と考える。(その他/30~49名)
・企業が負う負担の大きさに対して社会経済的な効果が薄いと考える。(その他/100~299名)
・人件費増加は否めないが、人材確保の面からはプラスの面もあると思う。(サービス関連/300~999名)
・パート従業員の人件費高騰に繋がる。現場によっては赤字を生む。(サービス関連/300~999名)
・最賃のみ上がり、既存従業員の給料がアップしないため不平等感がある。(サービス関連/300~999名)
・経営は圧迫するが、低賃金を理由に退職者が発生しているから必要。(メーカー/1000名以上)
2:賃金引き上げ理由は「最低賃金アップ」「人材の確保・採用」「社員モチベーション向上」。(図5)
最低賃金改定を受け、最低賃金を「引き上げる」と回答した企業に引き上げ理由を伺うと、第1位は「最低賃金がアップするため」(73%)でした。次いで、「人材の確保・採用」(48%)、「社員のモチベーション向上」(45%)が続きました。
【図5】最低賃金改定を受けて、最低賃金を「引き上げる」と回答した企業に伺います。賃上げを実施する理由を教えてください。(複数回答可)
3:6割が「最低賃金の引上げが負担」と回答。理由は「アルバイト・パート社員が多い」。(図6、7)
「最低賃金が引き上げられる場合の貴社への負担や影響度を教えてください。」と伺うと、64%が「負担になっている」(大いに負担になっている:23%、多少は負担になっている:41%)と回答しました。負担になっている理由、トップ3は「アルバイト・パート社員が多い」(47%)、「扶養限度がある社員の勤務時間減少」(38%)、「同業他社など各社が賃金を引き上げ、採用難度が上昇」(37%)でした。
【図6】最低賃金が引き上げられる場合の貴社への負担や影響度を教えてください。
【図7】最低賃金引き上げが「大いに負担になっている」「多少は負担になっている」と回答した企業に伺います。負担になっている理由を教えてください。(複数回答可)
4:今後の最低賃金改定に対する考え、「引き上げるべき」「職種別の賃金設定など柔軟な制度を導入すべき」が上位の結果に。(図8)
「今後の最低賃金改定に対する考えを教えてください。」と伺うと、上位は「引き上げるべき」(37%)、「職種別の最低賃金設定など柔軟な制度を導入すべき」(34%)でした。
【図8】今後の最低賃金改定に対する考えを教えてください。
調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com/)を利用する企
■有効回答数:432社
■調査期間:2022年9月8日~9月13日
※各グラフの業種別・従業員数別データも抽出可能です。必要な際はお気軽にお問合せください。
困ったらまずココで検索。人事担当者向け情報サイト『人事のミカタ』
https://partners.en-japan.com/
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