【名城大学】都市情報学部「フィールド調査の方法」で観光施設の運営者にヒアリング調査を実施

学校法人 名城大学

貴重な歴史遺産が残る「文化のみち」エリア(名古屋市東区)の「二葉館」と「橦木館」で

「橦木館」でヒアリング調査を行う学生たち

社会のさまざまな課題解決に活用するフィールド調査の方法の習得を目指す都市情報学部の2年次開講科目「フィールド調査の方法」の講義で、受講する学生たちが8月1日、名古屋市東区の「文化のみち」エリアにある観光施設「二葉館」と「橦木館」を訪れ、施設運営者とガイドボランティアへのヒアリング調査を実施しました。この日の調査結果は、同エリアを訪れた観光客を対象に10月に行うアンケート調査に生かすことにしています。

調査結果は10月に実施する観光客を対象にしたアンケート調査で活用

「フィールド調査の方法」では、基礎的な理論を学び、実際の観光地や施設に出向いてアンケート調査を行い、データの集計や分析、それに基づくプレゼンテーションを通してフィールド調査の方法を習得します。これまでに視察調査やフィールド調査・社会調査の基礎とデータの取り扱い、観光政策の本質や課題などを学んだほか、名古屋市の担当者からも市の観光施策の方向性や観光エリア・施設の概要、イベント事例などを学びました。

この日のヒアリング調査には、担当教員の大野栄治教授、杉浦伸教授、大野沙知子准教授と受講する学生15人、昨年度に履修した3年生ら4人が参加。2班に分かれ、日本の女優第1号として名をはせた川上貞奴と電力王とうたわれた福沢桃介がともに暮らした邸宅を移築・復元した「二葉館」と、輸出陶磁器商・井元為三郎によって大正末期に建てられた「橦木館」を訪れました。

「二葉館」では緒方綾子館長とガイドボランティアの福智久さんが、学生たちが事前に伝えた質問に回答。「施設の性質上、どんなイベントが適しているか」との問いに「建築遺産の保存・活用が前提で、文化財として損なうことなく、施設の雰囲気に合ったイベントを考えている」と説明。「近隣への配慮は」との質問には「住宅街にあるため騒音には配慮しており、事前の説明や日ごろのコミュニケーションを心掛けている」と明かしました。

大野栄治教授「魅力的で持続可能な観光スポットになる仕掛けを考えてほしい」

「橦木館」では香川絢子館長とガイドボランティアの村田実さんからヒアリング。イベントのチラシに関する質問には「2000枚を印刷して名古屋市の約50の施設に置いてもらっており、チラシを見て訪れる来館者は少ないが、他の観光施設との情報共有に役立っている」と紹介。高齢化などで厳しい状況が続くガイドボランティアについて「将来は有償の仕組みや観光プランに有料ガイドを組み込むことも必要では」との指摘もありました。

調査終了後、学生たちはNHKの朝の連続テレビ小説「虎に翼」で脚光を浴びている「市政資料館」に集まった後、ドーム前キャンパスへ。講義でこの日の調査結果をもとに、10月に実施する「文化のみち」エリアでの観光客を対象にしたアンケートによるフィールド調査に向けて、どのようなデータを集め、どのような分析が必要かなどを考え、アンケート調査の項目を検討しました。

学生とともに「橦木館」でヒアリングした大野栄治教授は、学生に向けて「文化財の保全や整備には多額の税金が投入されているが、この仕組みを納税者に理解してもらうためには、広く人々に文化財を知ってもらい、観光訪問によって学んだり楽しんだりしてもらうことが重要。また、観光訪問が増えて観光収入が増えると、文化財の保全や整備に使える資金が増えるので、ますます魅力的で持続可能な観光スポットになる。皆さんにはその仕掛けを考えてほしい」と話していました。

調査終了後、話題のスポット「市政資料館」に集合
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