スパルタ世代管理職が苦手なポジティブフィードバックを大幅加筆。中原淳著『増補改訂版 フィードバック入門』8月7日発売
発売に先立ち、人材開発の専門家・中原淳の無料ウェビナーを開催
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、『増補改訂版 フィードバック入門』(中原 淳著/税込1,870円)を2025年8月7日に発売します。著者の中原淳氏は、「人材開発・組織開発」が専門の立教大学経営学部教授です。2017年に発刊した『フィードバック入門』では、当時、人事課題となっていた「耳の痛いこと」を伝えるネガティブフィードバックの方法を中心に解説しましたが、本書では、自身が褒められ慣れていないスパルタ(氷河期)世代管理職や、Z世代部下との価値観に悩む上司に向けて、ポジティブフィードバックについて1章分を増補し、完全版として発刊いたします。

「耳の痛いことを伝える」から「褒める・承認する」への変化に対応
近年、職場におけるコミュニケーションの質が組織の成長と生産性に大きな影響を与えることが広く認識されています。特に世代間ギャップが顕著になる中、スパルタ教育を受けた氷河期世代の管理職とZ世代の若手社員との間で価値観の相違が生じ、効果的なフィードバックの必要性が高まっています。初版の『フィードバック入門』は、パワハラ懸念から部下へのネガティブフィードバックに困難を感じる管理職の課題に焦点を当てて解説。研修テキストなどに採用した企業も多く、累計発行部数は6万部を超えています。しかし、人材育成の現場では「褒める」「承認する」といったポジティブフィードバックの重要性も高まっており、特に褒められ慣れていない世代の管理職がこのスキルを身につける必要性が増しています。
本質は、相手の成長を信じて現状を適切に伝えること
本書の最大の特徴は、ネガティブフィードバックに加え、「ポジティブフィードバック」について1章分を増補し、フィードバック技術の全体像を網羅した点です。著者の中原淳氏は「人材開発・組織開発」を専門とする研究者として、理論と実践の両面から効果的なフィードバック手法を解説しています。「ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックは、どちらが優れているのか」というような二項対立で語られることも多いですが、本書ではどちらのフィードバックも必要かつ同じ本質を持つことを明らかにしています。フィードバックを提供する側は「相手の成長の鏡」として振る舞い、相手の成長を信じて現状を適切に通知することが重要であると、中原氏は強調しています。
7月17日ポジティブフィードバックのウェビナー開催
本書の発売に先立ち、2025年7月17日には「PHP人材開発カンファレンス2025」として「ポジティブフィードバック実践のポイント」をテーマにしたウェビナーが開催されます。中原淳氏による基調講演に加え、パナソニック株式会社のカルチャー改革チームによる企業事例紹介も予定されており、理論と実践の両面からポジティブフィードバックについて学ぶ機会となります。
【PHP人材開発カンファレンス2025】
テーマ:ポジティブフィードバック実践のポイント
日時:2025年7月17日(木)13:30~15:30(13:15 Zoom接続開始)
登壇者:中原 淳(立教大学 経営学部 教授)、唐澤 篤(パナソニック株式会社 Make New Culture Wave カルチャー改革チーム 総括)、二宮 恵司(パナソニック株式会社 Make New Culture Wave カルチャー改革チーム 主務)
<開催要領>
開催形態:Zoomウェビナー
対象:人事教育ご責任者、ご担当者の方々
定員 :500名様(1社あたり2名様まで) ※定員を超えた場合は抽選とさせていただきます。
参加費:無料
下記のリンクのフォームからお申込みください。締切は7/16日(水)12:00正午です。
URL:https://prinfo.php.co.jp/hrdpages/conference2025
『増補改訂版 フィードバック入門』について
目次
第1章 なぜ、あなたの部下は育ってくれないのか?
第2章 部下育成を支える基礎理論 フィードバックの技術【基本編】
第3章 フィードバックの技術【実践編】
第4章 タイプ&シチュエーション別フィードバックQ&A
第5章 マネジャー自身も成長する! 自己フィードバック・トレーニング
第6章 部下の強みを伸ばす「ポジティブフィードバック」の技術
著者略歴

中原 淳(なかはら・じゅん)
立教大学経営学部教授(人材開発・組織開発)
立教大学大学院経営学研究科リーダーシップ開発コース
1975年、北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授等をへて、2018年より現職。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、組織開発について研究している。
著書に、『職場学習論』『経営学習論』(ともに、東京大学出版会)、『実践!フィードバック』『サーベイ・フィードバック入門』(ともに、PHP研究所)、『話し合いの作法』(PHPビジネス新書)、『組織開発の探究』(中村和彦氏との共著、ダイヤモンド社)、『残業学』(パーソル総合研究所との共著、光文社新書)など多数。
書誌情報
- 書名:増補改訂版 フィードバック入門――部下が成果を出すための最も効果が高い育成の技術
- 著者:中原 淳(立教大学経営学部教授)
- 判型・製本:四六判並製
- ページ数:328ページ
- 定価:1,870円(税込)
- 発売日:2025年8月7日
- ISBN:978-4-569-85972-9
- 発売元:株式会社PHP研究所