福生市、シベリア抑留の体験を 後世に伝えるための記録映像を公開
シベリア抑留の苛烈な体験を、市の職員がドキュメンタリーとして制作
東京都福生市役所(所在地:福生市本町5、市長:加藤 育男)は、シベリア抑留の体験者である近田 明良さん(福生市在住)のドキュメンタリー映像『行き先も、分からずに~20歳の初年兵、シベリア抑留の記憶~』を制作し、2月27日(火)から、公式YouTubeチャンネル「福生市メディアラボ」で公開を始めました。
映像は、シベリア抑留の実相を後世に伝える貴重な資料として、京都府舞鶴市にある「舞鶴引揚記念館」等に提供し、活用を進めていきます。
シベリア抑留体験者の記憶をまとめたドキュメンタリー映像を制作
近田 明良さん(92歳・福生市在住)は、太平洋戦争終結後、ソビエト連邦の捕虜として約3年間、モンゴル、ウクライナなどで強制労働を強いられました。マイナス20度を超える酷寒での野外労働に加え、粗末な食糧事情などで、多くの同僚を失いました。
福生市公民館松林分館では、そうした体験の記憶を後世に残し、未来に語り継いでいくため、ドキュメンタリー映像の制作を企画。
「記憶のアーカイブプロジェクト」と銘打ち、秘書広報課の協力の下、延べ4時間を超えるインタビューを行い、編集からナレーション録音まで、両課の職員の手で3か月をかけて制作しました。
京都府「舞鶴引揚記念館」も制作に協力、映像は同館にも提供
制作にあたり、かねてより企画者と交友のあった京都府舞鶴市にある「舞鶴引揚記念館」から、資料画像などをご提供いただきました。それらの画像を盛り込みながら、よりシベリア抑留の実相が伝わるような映像に仕上げました。
戦争の体験者が高齢化していく中、こうした記録映像を残すことは、福生市のみならず社会全体にとって意義のあることと考えています。
そうした観点から、この映像はご協力いただいた「舞鶴引揚記念館」に提供するほか、今後、関係する団体などにも提供を呼び掛けていきます。
映像の概要
〈タイトル〉
『行き先も、分からずに~20歳の初年兵、シベリア抑留の記憶~』(時間:36分55秒)
〈公開日〉
2月27日(火)
〈公開先〉
公式YouTubeチャンネル「福生市メディアラボ」
(URL: https://www.youtube.com/watch?v=ifou5l3NwiU )
〈企画〉
公民館松林分館
〈制作〉
秘書広報課広報広聴係
〈制作期間〉
3か月
〈製作費〉
0円