不可能を可能に。「人類の夢」を支え活躍するUAEの女性たち　 「WOMAN EXPO TOKYO 2019 Winter」レポートを一部公開

ファム・デュ・モンド財団は、11月29日から開催される「WOMAN EXPO TOKYO 2019 Winter」のレポートを一部公開いたします。

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近年オイルモノカルチャー経済からの脱却を目指し、産業の多様化が著しいアラブ首長国連邦(UAE)。今回筆者はその飛躍の鍵を求め、未来の礎のひとつと期待されているUAE宇宙プロジェクトのシンポジウム「IAA Humans in Space Symposium」を訪れた。そこには、多くの女性たちによる活気あふれる光景が広がっていた。

「UAEでは女性の高学歴化と社会進出が進んでおり、私たちのプロジェクトメンバーの70％も女性です。それぞれがリーダーシップを持ち、この仕事に誇りを持って働いています。」と語るのはアラブ首長国連邦ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(Mohammed Bin Rashid Space Centre / MBRSC)のプロジェクトのリーダー、サレム・アルマリ氏。その後も広大なドバイ会場を巡る間、多くの女性スタッフたちの充実した笑顔に迎えられた筆者は、プロジェクト成功の要因をサレム氏に尋ねた。

「成功の鍵を知りたいなら、まず宇宙飛行士に会うべきでしょう」

そう言って彼が紹介したのが、青いジャンプスーツを身にまとった宇宙飛行士のハッザ・アル=マンスーリー氏とスルタン・アル＝ニヤディ氏だった。MBRSCの宇宙飛行士として活躍する彼らは、2019年9月に国際宇宙ステーション(ISS)で人体が宇宙空間で受ける影響に関する様々な研究を通して、地上の様々な難病解決への糸口を発見する取り組みに貢献している。
プレスカンファレンスで報告メンバーとして登壇した彼らには、多くの記者から研究に関する苦労や専門的な質問が投げられていた。短く区切られた時間の中で真摯に答える彼らを見て「人類の夢を実現するための様々な取り組みの中、強靭な精神力が求められると思いますが、あなたの支柱となる存在は一体何ですか」という筆者の質問に、少し考えた後、母です、と微笑んで答えてくれたのは、宇宙における最初のエミラティ(UAE国民)となったプライムクルーのマンスーリー氏だった。

「宇宙飛行士の私の中には、どんな時も、私を一番近くで支えてくれた母の存在があります。今の私が宇宙飛行士として強く見えるのであれば、それはきっと母の強さを受け継いでいるのでしょう。地球に戻ってきて、一番に思い浮かんだのは彼女の顔でした。」
それまでとは違う柔らかな笑顔で語ったマンスーリー氏は、カンファレンスブックに「世界中の母親に感謝を」とサインを残してくれた。

宇宙センターでプロジェクトを支え大きく活躍するUAEの女性たち。そしてUAEの宇宙飛行士の支柱となって勇気を与えた母親の存在。その輝きの結晶が、不可能を可能にする未来を生み出していると感じる取材だった。

*このレポートは、2019年11月30日(土)に東京ミッドタウンで開催される日本経済新聞社、日経BP主催の「WOMAN EXPO TOKYO 2019 Winter」内「Japan Women's Wine Awards」にて紹介されます。

WOMAN EXPO TOKYO 2019 Winter
2019年11月30日(土)
10:00～17:30
東京ミッドタウン ホール＆カンファレンス
※完全事前登録制
https://woman-expo.com/tokyo-winter/

◆FEMMES DU MONDE／ファム・デュ・モンド財団について
ファム・デュ・モンドは、世界の女性が充実した人生を歩める世界を目指して、寄付ではなく、エンパワーメント(自ら人生を切り開く力をサポートすること)活動を行うスイスの法人団体です。その第一歩として、2000年からスリランカの茶園に従事する女性の成長促進のためのプロジェクトモデルを確立。また、国を超え集まった女性が自由な文化や考えを交流し、新たな支援モデルの創造を行う機会を積極的に設け、女性たちが夢を叶える勇気と継続した成長の実現に取り組んでいます。

Femmes du Monde Fondation
Route de Chene 30, 1208 Geneva, Switzerland
代表者　 ： Maite BRUNEAUD
Webサイト： http://www.femmes-monde.com

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