老舗酒蔵が男性従業員の育児休暇100%実現をめざす 飛騨市の渡辺酒造店が取り組む“新しい働き方”
創業明治3年、152年の歴史をもつ岐阜県飛騨市の酒蔵・有限会社渡辺酒造店(所在地:〒509-4234 岐阜県飛騨市古川町壱之町7-7、代表取締役社長:渡邉 久憲)は、男性従業員の育児休暇取得率100%実現をめざすことを宣言し、目標達成への具体的なアクションに取り組んでいます。今回、同社初となる酒造り担当の男性社員が育児休暇を取得したことを発表いたします。
男性社員の育児休暇取得の背景
一般的に清酒製造業界における酒造り担当者は、麹(こうじ)、醪(もろみ)の発酵温度管理のため、酒造り期間中の長期休暇取得は困難とされています。当社では、伝統的な酒蔵であっても“新しい働き方”改革は最重要であると考え、男性社員の育児休暇取得率100%実現を宣言するなど、職場環境の整備に努めて参りました。
当社においても2020年までは、麹(こうじ)、醪(もろみ)の発酵温度管理のため深夜労働は必須であり、人手不足もあり酒造り期間中の長期休暇取得は不可能な職場環境でした。
そんな状況の中、当社では酒造りのDX(デジタル・トランス・フォーメーション)化を進め、麹(こうじ)、醪(もろみ)の温管理自動化を導入することで夜勤労働を廃止、洗米の自動化を進めることで、より少ない人数で高品質の酒造りが可能となりました。その結果、2021年9月から2022年6月まで続く酒造り期間中において男性社員の育児休暇取得が可能な職場環境となりました。
今回、酒造り担当社員の古田 裕一郎が同社初となる男性社員の育児休暇を2020年3月22日から4月11日までの21日間取得いたしました。
今後も、社員一人ひとりが活き活きと働ける職場の実現をめざし、職場環境の整備に取り組んで参ります。
渡辺酒造店について
創業152年目、地元米「ひだほまれ」を中心に醸す清酒「蓬莱(ほうらい)」を製造。日本酒業界低迷のなかで、当社も一時期は売上高2億円台まで低迷。現代表・渡邉が経営の舵取りを担ってから経営方針を一新、日本酒業界では珍しい「お客様との直接のふれあい」を最重要テーマに掲げ、直販、全国から1万人以上が集う蔵祭り、さらにはお客様が驚き、喜んでいただける企画性の高い日本酒を次々と発売(「非売品の酒」「蓬莱超ドS」、上智大学の学生と共同開発したイタリア料理にあう酒など)。この方針が支持され、一時期の低迷を脱し、売上12億円まで急成長を遂げた。経産省「地域未来牽引企業」やANAファーストクラスで供される日本酒として選定されるなど、地元・飛騨の経済活性化のための大きな役割を担おうとしています。
商号 : 有限会社渡辺酒造店
責任者 : 代表取締役社長 渡邉 久憲
所在地 : 〒509-4234 岐阜県飛騨市古川町壱之町7-7
HPアドレス: http://www.sake-hourai.co.jp/