空気分離装置市場- 成長、動向、COVID-19の影響、予測(2023年-2028年)

株式会社グローバルインフォメーション(所在地:神奈川県川崎市、代表者:小野悟、証券コード:東証スタンダード 4171)は、市場調査レポート「空気分離装置市場- 成長、動向、COVID-19の影響、予測(2023年-2028年)」(Mordor Intelligence Pvt Ltd)の販売を4月20日より開始しました。

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空気分離装置市場は、年末までに約50億4,000万米ドルに達すると予想され、予測期間中にCAGR 4.82%で成長すると予測されています。

COVID-19のパンデミックは、ウイルス制御のために世界中で実施された封鎖により産業・製造施設が閉鎖されるなど、サプライチェーンの運用に大きな影響を及ぼしました。しかし、予測期間中、市場は安定したペースで成長すると予想されます。

主なハイライト

中期的には、鉄鋼やプロセス産業の成長に伴う産業ガス需要の増加などが、予測期間中の市場成長を牽引すると思われます。
一方、高純度産業ガスの供給には膨大なコストがかかるため、複数の事業者が費用対効果の高い圧力スイング吸着法(PSA)などの空気分離技術に移行しており、空気分離装置市場の抑制要因となる可能性があります。
サウジアラビア、アラブ首長国連邦、南アフリカなどの国々は、都市化と工業化活動の高い成長を遂げており、今後も同様のパターンが続くと予想されます。これは、特に精製、製造、ヘルスケア、エレクトロニクス(特に太陽光発電ウエハー)、食品・飲料などのセクターの空気分離ユニットプレーヤーに成長の機会をもたらすと期待されています。したがって、中東地域の産業開拓活動の増加は、今後数年間、空気分離ユニット市場のプレーヤーに良い市場機会を提供します。
予測期間中は、アジア太平洋地域が市場を独占し、需要の大部分はインド、中国などの国からもたらされると予想されます。

空気分離装置の市場動向

鉄鋼エンドユーザーセグメントが大きな需要を獲得

鉄鋼業界はASUの主要な消費者の1つです。鉄鋼の生産には大量の酸素が必要ですが、そのほとんどはASU技術を使って空気から供給されます。
世界の鉄鋼生産の半分以上は、純酸素を使用して高炉の溶銑とスクラップを鉄に転換する基礎酸素プロセス(BOP)で行われていると推定されます。そのため、ほとんどの製鉄所では、酸素需要に対応するため、大型のASUを設置し、工場操業の重要な一翼を担っています。
鉄鋼業は、現代の産業成長を牽引する産業の一つであり、過去10年間、鉄鋼の生産量は着実に増加しています。世界鉄鋼協会によると、2021年の世界の鉄鋼生産量は1億5100万トンに達し、前年比成長率は3.77%を示しています。2012年から2021年の間に、世界の鉄鋼生産量はCAGR 2.52%で成長しています。世界的に見ると、鉄鋼の上位5大生産国は、中国(1032.8 MT)、インド(118.1)、日本(96.3 MT)、米国(86 MT)、ロシア(76 MT)で、世界生産の72%近くを占めます。
すべての製鉄所では大規模なASUが必要であり、これらの装置はエネルギー集約型であるため、エネルギー消費の最適化が大きな課題となっています。さらに、鉄鋼生産にはさまざまな純度の酸素が必要とされるため、酸素の純度を維持することも大きな課題となっています。
鉄鋼の需要は、中国、インド、アフリカ、ASEAN諸国など、工業化が急速に進み、大規模なインフラプロジェクトに多額の投資を行う新興経済諸国において最も高くなると予想されます。
2022年3月、イノックス・エア・プロダクツ社は、インド鉄鋼公社(SAIL)のジャールカンド州ボカロ工場でインド最大のグリーンフィールド酸素プラント建設を受注したと発表しました。総投資額750億インドルピーで建設される同工場では、日産2150トンの産業用ガスが生産される予定です。その内訳は、ガス状酸素が2000トン、液体酸素が150トン、ガス状窒素が1200トン、アルゴンが100トンです。
以前には、2021年2月にイノックス・エアがアルセロール・ミタルl新日鉄インド社に選ばれ、ハジラ製鉄所に5基目の低温空気分離装置を設置したことがあります。300億インドルピーを投じて建設されるこのASUは、ガス状酸素を700TPD、ガス状窒素を300TPD、その他の液体ガスとともに生成する能力を持つことになります。
このような大規模な投資や製鉄所での新しいASUの建設プロジェクトは、予測期間中に世界のASU市場の鉄鋼部門を牽引すると予想されます。
したがって、上記の要因に基づいて、鉄鋼エンドユーザーセグメントは、予測期間中に世界の空気分離ユニット市場で大きな需要を示すことが期待されます。

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