「プロジェクト未来遺産2019」3プロジェクト 登録決定!
日本ユネスコ協会連盟は、地域の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに継承していくために、毎年、地域の市民団体が取り組む活動を「プロジェクト未来遺産」として登録しています。
11回目となる「プロジェクト未来遺産2019」は、下記の3プロジェクトに決定いたしました。
秋田の聖農・石川理紀之助の教えの継承と「草木谷」の環境保全活動
団体名:NPO法人草木谷を守る会
所在地:秋田県潟上市
秋田県を中心に農業を通じて貧しい村の救済に生涯を捧げ、「聖農」と称される石川理紀之助のゆかりの地「草木谷」を中心にした環境保全活動。下流に位置する八郎湖の水質浄化を視野に入れ、学校教育や地域と連携した循環型農業「田んぼの楽校」や、地元の農業・漁業者等とともに、地元の魅力を再発見する「リキノスケ未来塾」を通じて、郷土愛を醸成し、将来の担い手育成を図る取り組みが進められている。
美濃流し仁輪加~地方に華咲く言葉の文化~
団体名:美濃市仁輪加連盟
所在地:岐阜県美濃市
仁輪加は、上方の落語等に大きな影響を与えた芸能史上重要な即興的な寸劇。「美濃流し仁輪加」(記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財)の伝承が危ぶまれたことをきっかけに、コンクールという新しい形式を加え、飛躍的に伝承意欲を活性化させ、技術的な向上も視野に入れた取り組みが進められている。同時に、「小学校版仁輪加」の指導、披露の場を創出し、仁輪加の演じ手として親しむ機会を提供することで、確実な継承を目指している。
創作組踊「糸蒲の縁(いとかまのえん)」で地域の子ども達を育み新たな文化を繋ぐ
団体名:南上原組踊保存会
所在地:沖縄県中頭郡中城村
新しい行政区である南上原地区には、伝統芸能がなかったことから、地元に伝わる物語を題材にして創作された「糸蒲の縁」。沖縄の代表的な伝統芸能「組踊」で、子どもたちが中心となって上演する本活動は、優れた若手の指導者らによって、高い芸術性が表現され、多くの公演が行われている。伝統芸能にもとづき、地域文化を創造する取り組みは、新旧住民や世代間の連帯を促進し、新しいコミュニティ形成が進められている。