そのクリニック大丈夫ですか⁉ 「脂肪注入のバストアップ」はここで見極める

後悔しないための美容クリニックの見極めポイントとは?

脂肪注入によるバストアップの人気が高まっています。美容クリニックのホームページを見ると、「痩身とバストアップが一度に叶う夢のような豊胸」として、大々的に宣伝されているのを目にします。

シリコンバッグ挿入法のように、異物を体内に入れるわけではなく、自分の体から採取した脂肪をバストに移植するため、副作用の心配がない、仕上がりがきれい、見た目がナチュラルと、良いことばかりのように感じられると思います。

しかし、表面化されていないトラブルや失敗が結構な頻度で起きているのです。クリニックから「こんなものです」と言われてしまえば、患者さんとしてはどうすることもできず、泣き寝入りしているケースも少なくありません。

そこで、本コラムでは、脂肪注入法を受ける際の注意点、クリニック選びについて解説していきます。

痩せとバストアップが実現する、脂肪注入法

脂肪注入法ってどんな豊胸術?

脂肪注入法はネーミングの通り、バストに脂肪を入れてサイズアップさせる豊胸術です。

使用する脂肪は患者さん自身のもの。二の腕、下腹部、ウエスト、背中、太もも、ヒップなど、患者さんが脂肪を減らしたいと考えている部位から脂肪を採取し、加工したうえでバストに注入します。

IPS細胞で知られる再生医療の一つとも言え、安全面は十分に確認できていますし、自分自身の脂肪を使用する点から、副作用の心配も少なく、安心して施術を受けることができます。

脂肪はどこから取ってくる?

脂肪を採取する部位は、患者さんによって一カ所の場合もあれば、複数カ所の場合もあります。ただし、脂肪吸引後は、筋肉痛のような痛みと腫れ、内出血が起こりますので、一度にたくさんの部位で実施すると患者さんの負担が大きくなります。南クリニックでは、多くても3〜5カ所程度にとどめるようにアドバイスをしています。

バストの中で脂肪が生きるように加工してから注入する

採取した脂肪はバストの中で脂肪が生き続けられるように加工を施します。一度、体から切り離された脂肪は血流を失いますから、一瞬であっても酸素や栄養の供給がストップします。その時間を最短に抑え、さらに、バスト内に生着しやすいように工夫をします。

加工した脂肪をバストに注入する際は、ストローのように中心が空洞になったカニューレという器具を使用します。

脂肪を入れる場所は患者さんのもともとのバストの形や、年齢、希望する形に合わせて選択されます。筋膜下に入れる場合には、術後の痛みがやや強くなるのでその点は留意してください。

メリハリボディが手に入る一方で、失敗も多い

安全面は確保されているというのに、失敗やトラブルが多いというのは患者さんにとって心配の種になります。

南クリニックには、他院で行った脂肪注入法の修正で来院される方もいます。そうした人たちがどのような失敗やトラブルに巻き込まれたのか、いくつか紹介しておきましょう。

失敗例① 術後の痛みで職を失った

「痛くない」と事前に説明されていたが、脂肪採取した二の腕の痛みが激しく、1カ月近く腕を肩の高さ以上に上げられなかった。結果として仕事を1カ月休むことになり、職場にいづらくなって退職。豊胸したことで職を失ってしまいました。

失敗例② 痩せず、バストもアップも大きくならなかった

簡単、リーズナブルというウリ文句につられて脂肪注入法を受けました。しかし、いざ脂肪を採取すると「思ったほど脂肪が取れなかった」と言われ、脂肪をたくさん注入してもらえませんでした。結果、AカップのバストはAカップのまま。しかも、脂肪吸引した太ももは、全然細くなっていなかった。

失敗例③ 一度はCカップになったものの、徐々にバストが萎んでいった

AカップからCカップにしてもらう予定で脂肪注入法を受けました。注入して1カ月くらいは確かにCカップのブラジャーがピッタリだったのですが、それから半年たった今、Bカップのブラでもゆるいくらい。入れた脂肪はどこに消えちゃったのか……。クリニックに問い合わせましたが「すべての脂肪が定着するわけではないと、事前に説明しました」と門前払い。それならもっと脂肪を入れて、Cカップで定着するようにして欲しかった。

失敗例④ 大きなしこりができて除去手術が必要と言われた

施術後、3カ月くらい経過したときにバストを触ってみたら小さなしこりがあることに気づきました。乳がん?と不安になり、クリニックに電話すると「小さなしこりができるのはふつうのこと。気にしなくて大丈夫」と言われました。しかし、しこりのできた側のバストはだんだん小さくなり、そのかわりにしこりだけ大きく成長。バストの下部に飛び出すような形でしこりが認められるようになりました。クリニックでは「別料金でしこり除去の手術をします」と説明されましたが、信頼できず断りました。

失敗例⑤ 脂肪吸引したヒップと下腹部が垂れてひどいことに!

ヒップとお腹から脂肪を採取してもらいました。結構脂肪がついていたので「ばっちり細くしますよ」と施術前に説明され、術後を楽しみにしていました。しかし、結果は悲惨なものに。ヒップは上部からだけ脂肪を取ったようで、下部の脂肪が垂れ下がった変な形に、下腹部は皮膚が余って大きなシワのようになってしまいました。

失敗の理由はどこにある? 防止策は?

施術の予約をする前に、クリニックについてリサーチしよう

丁寧な施術を行えば、比較的失敗の少ないはずの脂肪注入法ですが、他院から流れてくる修正希望の患者さんを見ていると、いい加減な施術を実施しているクリニックが存在することを認めざるを得ません。

そのようなクリニックはごくわずかではあると思いますが、自分を守るためにも、脂肪注入法を決意した際には、ある程度、クリニックやドクターのチェックを自分自身で行う必要があります。

失敗の原因を知っておこう

失敗例に登場したケースを考えると、失敗やトラブルの原因は以下に集約されると思います。

・ドクターが美しい仕上がりになる脂肪吸引のデザインを知らない
・脂肪を吸引する際に、一カ所からまとめて採取してしまっている
・採取した脂肪の加工方法がずさん
・バストに脂肪を注入する際に、太いカニューレを使用している
・バストの同じ位置に、多くの脂肪を注入している

これらのうち、一つでも当てはまってしまうと、失敗例につながってしまいます。

クリニック選びのポイントとは?

脂肪注入法では、どのような器具や機械を使うかが一つのポイントとなります。脂肪を吸引する際も、脂肪を注入するときも、カニューレは細いものを使っているかは要チェックです。

ちなみに南クリニックでは極細のカニューレを使用し、広範囲から脂肪を採取します。バストへの注入はさらにゆっくり丁寧に、1カ所に脂肪が固まらないようにしています。

こうした丁寧な施術がしこりを防ぐとともに、脂肪の生着率をあげるポイントとなります。このあたりは各クリニックのホームページを見ると、ある程度掲載されているのでチェックしてみてください。

また、脂肪の加工方法も重要なポイントです。捨ててしまう部分が多くなれば、せっかく採取した脂肪を十分に生かせません。最新の機械を導入しているかという点もチェックするべきでしょう。

ただ、なんといっても脂肪注入法では、脂肪採取する部位とバストのデザインセンスが仕上がりを決定する最大のカギになります。施術前に担当医がこれまでに行った症例写真を見せてもらい、「この人になら任せられる」と確信してから同意書にサインをするようにしましょう。

南クリニック院長:南晴洋
南クリニック院長:南晴洋

南クリニック院長:南晴洋

京都第二赤十字病院形成外科勤務、大手美容外科院長を経て1997年 南クリニック開業。創業以来、豊胸に力を入れている。注射で豊胸を行う「成長再生豊胸」を海外の学会でも発表。


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