エルサルバドル!ビットコインの法定通貨化、成立ちからその後

エルサルバドルは如何にして形のない”通貨”「ビットコイン」を法定通貨として定めたのか?!

エルサルバドルはどんな国?

エルサルバドル共和国(通称:エルサルバドル、首都:サンサルバドル)は、中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家です。北西にグアテマラ、北と東にホンジュラスと国境を接しており、南と西は太平洋に面しています。中央アメリカ5か国のうち唯一カリブ海に面していない国です。

歴史的に国土の開発が進んでいたこともあり、人口密度では米州最高です。 面積は21,040k㎡(約東京ドームの450個分)、人口は676.2万人で人口密度は321.4人(日本の人口密度は約339人)、千葉県くらいの人口規模です。因みに、日本と同様エルサルバドルは火山国として有名で地震が多い国です。1986年と2001年に大きな地震があり、多くの犠牲者を出しています。

ラテンアメリカ諸国の中エルサルバドルは親日国で、比較的まじめで勤勉な国民性を持ち、起業家精神にあふれ勤勉な国民性から「中米の日本」という呼び名がついています。コーヒーの産地として大変有名で、大規模なコーヒー農園もあり、オーソドックスなコーヒーから希少品種のコーヒーまで栽培しています。しかし、エルサルバドルは1969年7月に隣国のホンジュラスとサッカーの試合がきっかけで軍隊同士が衝突し、”サッカー”戦争を引き起こしました。

ホンジュラスとの戦争後、エルサルバドルの経済、政治ともに不安定が続き、軍事クーデターも発生し、1992年まで7万5,000人を超える犠牲者を出したエルサルバドル内戦が勃発しました。

1992年、国際連合が仲介に入り、国連平和維持活動(PKO)として国際連合エルサルバドル監視団が派遣される働きかけがあり内戦が終結しました。1994年には選挙が行われ、国民統合のための大連合 (GANA) よりも多く投票数を得て、右翼政党民族主義共和同盟(ARENA)による新たな政権が誕生しました。

大統領はどんな人?

現任大統領は2019年の大統領選挙に立候補し、当選したナジブ・アルマンド・ブケレ・オルテス大統領(以下ブケレ氏)です。

母:オルガ・オルテス・デ・ブケレと父:アルマンド・ブケレ・カッタンの間に、首都サンサルバドルで生まれました。知日家で早くから起業家精神にあふれ、18歳で会社を設立(ヤマハ発動機のエルサルバドルにおける販売代理店)、ヤマハ・モーターズ・エルサルバドルのオーナーを務めていました。

(以下一部Wikipediaより引用)

2019年ブケレ氏は既成政治を打ち破る無所属候補として大統領選に立候補するため、政党結成に向けて手始めにヌエバス・イデアス(あらたな理想)という政治運動をはじめました。

新党結成や他党との合流といった試みは、左翼のFMLNと右翼のARENAという二大政党からの妨害にあったが、最終的に中道右翼の「国民統合のための大連合」 (GANA) に加入することで大統領選挙への立候補資格を得ました。

2019年2月3日、ブケレ氏は大統領選挙の勝利宣言を行い、対立候補であったFMLNのウーゴ・マルティネスは敗北を認めました。ブケレ氏の得票率は53%で、決選投票が必要な水準を上回っていました。エルサルバドル内戦終結以降、二大政党以外から大統領が誕生したのは初めてでした。勝利宣言で、ブケレ氏は「我々は戦後史の1ページを刻した」と述べ、大統領には6月1日に正式に就任しました。

2019年11月29日、13年ぶりにエルサルバドルの大統領が訪日しました。(当時)安倍総理大臣は歓迎し、日本とエルサルバドルは基本的価値を共有するパートナーである旨を強調するとともに、ヤマハ販売店のオーナーも務めた知日家のブケレ氏との間で、友好関係の発展や地域情勢について話し合い、ブケレ氏から、日本とエルサルバドルの間には85年近い友好関係の歴史があり、日本からの支援に感謝している旨を述べました。

エルサルバドルの法定通貨は?

1892年8月28日、サルバドール・ペソに代わって法定通貨となったのは サルバドール・コロン(Salvadoran colón) でしたが、2001年1月1日、アメリカドル化政策の一環として「通貨統合法」が施行され、米ドルが導入されました。為替レートは1ドル=8.75 サルバドール・コロン(Salvadoran colón)でした。当時、サルバドール・コロンと米ドルのどちらも法定通貨として認められていましたが、2004年にサルバドール・コロンは流通が停止したため事実上廃止されていました。

これでエルサルバドルは自国通貨を持たず、米ドルが唯一の法定通貨になりました。自国通貨を持たないため、通貨発行、管理等のコストがない利点がありますが、自国通貨を利用する金融政策を実施できず、さらに米ドルのインフレで所有する米ドル資産価値が徐々に目減りしていきます。

エルサルバドルは、2021年9月にビットコインを法定通貨として正式に採用したことで、仮想通貨(暗号資産)の歴史だけではなく人類の通貨の歴史に新たなる1ページを刻みました。

ビットコインが法定通貨なるまでの経緯は?

エルサルバドルでは2019年から「ビットコイン・ビーチ」というビットコインを使った社会実験が行われ、大成功を収めています。実験が行われているのは、エルゾンテという海岸沿いの小さな村で、そこに世界のサーファーたちに人気の高いビーチがあります。

「ビットコイン・ビーチ」という社会実験が実現できたのは2019年、ある匿名寄付者による10万ビットコインの寄付でした。匿名寄付者はこのビーチの愛好者で、「現金に換金せずに、仮想通貨を学んで、そのまま活用してほしい」という条件を設け、街で送金や決済する機能をビットコインで行うと考案しました。

もともと多くの村人は銀行口座やクレジットカードを所有していなかったが、今では村人はビットコインの決済方法に慣れて、この村ではあらゆる決済はビットコインで支払われています。

現金を使わないので、現金を所持して移動中に盗まれたり、殺されたりする治安上のリスクもなくなります。エルサルバドルは戦争地帯以外で治安が最も悪い国といわれていたが、2020年の殺人件数は過去最低を記録、前年比で62%も減少しました。

2019年にエルサルバドルの大統領になったブケレ氏はビットコインの強い支持者で、2021年6月4~5日に米マイアミで開催された仮想通貨のイベント「ビットコイン2021」に寄せたビデオメッセージで、「ビットコインを法定通貨とする法案を来週国会に提出する」と伝えました。

ブケレ氏の発表によると、国民の70%が銀行口座を保有していません。また同国のGDP(国内総生産)比16%相当の海外送金受領がある一方、世界一治安が悪いと言われています。そこで送金コストが安く、現金より安全に管理できるビットコインに目をつけました。ビットコイン利用は強制でないとしながらも、金融サービスの利用増や他国からのビットコイン流入増を促進し、他国通貨への依存から独立ができ、結果的に経済成長が期待されます。

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