株式会社ティエフシー 東日本大震災から7年の歩みと未来への決意
株式会社ティエフシー(本社:岩手県下閉伊郡山田町中央町11番14号、代表取締役社長:神原潤)が東日本大震災の復興支援事業として岩手県山田町に設立されてから7年が経ちます。神原社長は大津波によって陸に打ち上げられた船を目の当たりにし「造船を生業とする者としてどんな支援ができるのか」と、現地の救済復興と被災して職を失った人々の雇用創出を決意。震災後たった4カ月後にアルミ製小型船舶の建造・修理を主業務とするティエフシー(T:東北、F:復興、C:カンパニー)を設立しました。
岩手県宮古市、山田町、大槌町から集まったスタッフは職業も元ホテルマンや水産加工会社など出身も仕事も様々。一からアルミ船建造に関する技術を習得するために広島県尾道市にある(株)ツネイシクラフト&ファシリティーズで、約一年かけて溶接や玉掛けなどの技術研修を受け、アルミ合金の溶接士やクレーン運転士などの免許を取得しました。こうして2012年10月に完成したTFCやまだ工場で勤務を開始し、今では一人前の造船技術者と呼べる技量の持ち主に育ちました。これまでに小型漁船や交通船、旅客船を建造、地元漁業組合の保有する漁船の修繕などにも対応し、2017年3月には現地採用者のみで建造した『海童丸』が初めて進水しました。
ティエフシーが建造するアルミ浮揚型津波シェルターは「二度と同じ悲しみを繰り返したくない」という思いで、高所の避難場所がない場合やすぐに避難できない方のためのシェルターとして開発されました。強靱性、防水性、復元性に優れた安全性能を有し、内部には一週間分の水と食料が収納可能でLED照明やトイレも設置。アジャスター付きシートベルトや出入り口にスロープを設置することで、小さな子どもや車椅子の方の安全もしっかり守ります。現在はアルミ浮揚型津波シェルター『TTS8025』(Tsuneishi Tsunami Shelter)2隻を建造しています。
ティエフシーは設立当初の目的である救済復興、雇用創出は達することができました。これからはアルミ船、津波シェルター建造事業を成長させ、次の世代へ繋げるためにも東北の地で活動を広げ、地域に根差した企業として必要とされ続けるためにも、社員と社員を支える家族を大切に、また、地元行政と協力し人材育成などを通じて人々に豊かで快適な暮らしを提供していきます。
= これまでの歩み =
2011年
4月1日 第1回現地調査
6月1日 第1回中古船寄贈 4艇
6月9日 第2回中古船寄贈 2艇・修繕開始(~6月16日)
6月23日 第3回中古船寄贈 6艇・修繕開始(~7月5日)
7月12日 第3回修繕スキーム 計8艇・修繕開始(~7月28日)
7月19日 株式会社ティエフシー 設立
9月15日 0.3t級サッパ船メス型及び船外機(40~50馬力級) 寄贈8機
2012年
1月10日 第1期生 入社式(山田町)
4月10日 第2期生 入社式(山田町)
7月10日 第3期生 入社式(山田町)
10月1日 TFCやまだ工場完成
2013年
1月9日 造船技能者養成事業 第1期生技能講習修了
2016年
12月26日 アルミ浮揚型津波シェルター 「TTS8021」、「TTS8025」完成
■ 株式会社ティエフシーについて
株式会社ティエフシーは、広島県尾道市で造船業を営むツネイシクラフト&ファシリティーズ株式会社が、事業を通じて復興を支援しようという目的で2011年7月に設立された造船会社です。被災地で採用した15人の従業員は、広島県尾道市での半年から1年に渡る技術訓練を経て、岩手県山田町で船の建造に取り組んでいます。株式会社ティエフシー<東北(T)・復興(F)・カンパニー(C)>とした社名には、被災地の皆さまと共に歩み復興への礎を築いていく決意を込めています。
URL:http://www.touhoku-fc.com/
事業内容:アルミ(軽合金)製船舶建造・修理
設立:2011年7月
従業員:6人
所在地:
【本社】〒028-1332 岩手県下閉伊郡山田町中央町11番14号
【工場】〒028-1311 岩手県下閉伊郡山田町大沢第1地割59番地
建築面積:660.73平方メートル
床面積 :1F:646.58平方メートル、2F:59.75平方メートル
主要設備:10t+ 5t天井クレーン×1、2.8t天井クレーン×1 他
建造実績船種:漁船、旅客船
- 本件に関するお問い合わせ先 -
ツネイシクラフト&ファシリティーズ株式会社
経営管理部
TEL:0848‒73‒5282 FAX:0848‒73‒5323