地震によるエレベーター閉じ込め時間を最小限に QRコードで救援要請できるシステムへの問合せが約2倍増!
エレベーターの保守・リニューアルを展開するエレベーターコミュニケーションズ株式会社(代表:薄田 章博、本社:東京都品川区)では、地震災害時にエレベーター内に貼られたQRコードを読み取り、利用者が直接復旧要請・対応状況を確認できる「地震災害時WEB復旧要請システム」への10月の問合せが9月に比べて約2倍に急増しています。10月にあった大きな地震への不安が背景にあります。
救援情報から作業員の場所まで共有できるシステムへの問合せが急増
震度4以上の地震発生時、建物ごとに設置されているエレベーターの地震感知器が動作し、走行中のエレベーターは即座に運転を休止します。当社が保守管理を請け負っているエレベーターに順次導入している「地震災害時WEB復旧要請システム」は、エレベーターに貼られたQRコードを読み取ると簡単な選択で復旧要請ができ、要請後は作業員の場所とおおよその到着予定時間を確認することができます。
10月に起きた大きな地震では、エレベーターが停止する建物が多くあり、不安を感じたオーナーや管理会社からのご相談や問合せが増えています。9月と比較し、10月は37件と1.9倍に急増しました。
地震によるエレベーターの停止件数(復旧要請件数)
10月6日 岩手県沖・最大震度5強 …98件
10月7日 千葉県北西部・最大震度5強 …587件
求められる保守作業員への情報伝達スピードと、復旧フローの簡略化
国土交通省「エレベーターの地震対策の取組みについて」によると、2018年に大阪北部で起きた最大震度6の地震で、停止したエレベーターで発生した閉じ込めの救出に3時間以上かかった件の原因として、作業員の到着遅れと情報伝達遅れが挙げられています。通常フローでは、建物の管理人・保守事業者の情報センター・災害対策本部・各営業所等、多くの段階を経て作業員へ情報が届くため、電話回線の輻輳や交通渋滞などが現場到着への大きな障害となっています。
震度4以上の地震は年間平均53回!
日本気象協会によると、2018年~2020年で発生した震度4以上の地震は年間平均53回となっています。広範囲な規模で地震が発生すると、多数のエレベーターが同時に運転休止し、運転休止したエレベーターを1台1台点検して復旧するまでにかなりの時間を費やすことになり、ビル・マンションでのエレベーターの利用者に多大な負担を掛けていました。
そこで、当社では「地震災害時WEB復旧要請システム」を2021年7月より導入しました。
「地震災害時WEB復旧要請システム」とは
地震災害時、利用者が携帯でQRコードを読み込み、「エレベーターが停止」「閉じ込め」どちらかの項目をタップすれば、当社独自の災害対応データシステム(イージスモード)に登録され、その後は利用者自身でも現在の要請の対応状況を確認することができます。
また、リンクされているマップを表示すると作業員の現在位置と作業員が到着するまでのおおよその所要時間がわかります。
イージスモードでは、利用者が登録したデータをリアルタイムで社内共有し、作業員は登録されている災害マップを随時確認して、自身のいる場所から近い現場に直行することで、迅速かつ効率的に復旧作業にあたることができます。
今後の展開
当サービスは、現状一部の地域でのみの提供ですが、来年から首都圏をはじめ、全国各地で本格的に運用を開始します。
災害時に365日24時間迅速な人員配置を行うだけでなく、営業マンが携帯するタブレット端末によりトラブル履歴や部品手配状況を瞬時に把握するなど、スムーズな復旧作業を行っています。今後も積極的なIT導入により業務効率向上と付加価値創造に努めていきます。
会社概要
名称 : エレベーターコミュニケーションズ株式会社
所在地 : 〒140-0013 東京都品川区南大井6-16-16 鈴中ビル大森3階
代表 : 代表取締役 薄田 章博
設立 : 平成18年2月22日
資本金 : 6,709万円
事業内容: 昇降機保守管理事業・法定点検の代行業務・
昇降機リニューアル工事業務 等
URL : https://www.evcom.co.jp/