「LUMIX MEETS BEYOND 2020 #5」 2017年10月、東京開催

5年目を迎えた、注目の若手日本人写真家6人による世界3都市巡回展。 文化庁が後援。

2017-09-20 14:00

 ビジュアルコミュニケーション事業を展開する株式会社アマナ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:進藤博信)は、日本から世界を目指す若手写真家の活躍の場を創出するため、パナソニック株式会社 / LUMIXの特別協賛を得て、2013年より「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS」を実施してきました。第5回目となる今年は、昨年に続きアムステルダム、パリ、東京の3都市で本展を開催。東京展は、このたび六本木から天王洲に移転オープンする「IMA gallery」にて、2017年10月5日(木)から15日(日)までの11日間開催いたします。

 本展で紹介してきた若手写真家たちは年々グローバルに活躍の場を広げていますが、今年の本展覧会は文化庁からも後援をいただき、2020年に向け、ますますの充実を図っていきます。

開催概要

日程

2017年10月5日(木)~15日(日)11:00~19:00
※期間中無休
※初日10月5日(木)は20:00 - 22:00にオープニングパーティを開催(17:00 - 20:00はクローズ)

会場

IMA gallery(天王洲)
東京都品川区東品川2-2-43 アマナスクエア内Tel: 03-3740-0303(IMA gallery)

出展作家

平澤賢治 / 菅野恒平 / 白井晴幸 /上田順平 / 矢島陽介 / 山谷佑介

主 催

株式会社アマナ IMAメディアプロジェクト

特別協賛

パナソニック株式会社 / LUMIX

東京展後援

文化庁

入場料

無料  

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 2017年のテーマ「ポストトゥルース時代のポートレイト」

 過去数年、私たちを取り巻く社会では、政治・経済・環境など様々な局面で、これまで信じられてきた既成概念を覆す変革が起きています。私たちの世界に対する理解の仕方もまた変容し始め、その結果、目に見えるものが真実かどうかを常に問うことが必要になりました。同時代のアーティストの多くは、自身の作品が表現する個人的・社会的な新しい真実を強調するために、こうした社会的な変化をテーマとして掲げています。
 本展では、若手写真家たちの視線から、広義の「ポートレイト写真」というフィルターを通すことで、個々のアイデンティティ、社会、環境との関わり、写真における真実とは何かというテーマを掘り下げていきます。気鋭の日本人写真家の表現の多様性に加え、現代を生きる私たちにとって真実とは何かを、写真というメディアを用いて示そうと試みる、彼らの強い意志を見て取ることができるでしょう。

 2017年の出展作家について

 ※今年の選出写真家6人のうち、菅野恒平、矢島陽介、白井晴幸の3人が「LUMIX GH5」を用いた撮り下ろし作品を発表します。

平澤 賢治 (Kenji Hirasawa)
 サーモグラフィーカメラを用い、国内外で幅広い活躍をしている平澤賢治。本展で展示する「PLAY FACE」は、被写体の心や魂を、動きや変化のプロセスをサーモグラフィーカメラで写し出すことによって表現しています。また「FIGURE」は同じくサーモグラフィーカメラを使用しながらも、その温度数値をそのまま画面に用い、対照的な画面作りによって普遍性や不変性を追求しています。
▼Biography
 1982年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、スタジオ勤務を経て独立、渡英。2011年に写真集『CELEBRITY』(Bemojake)を発表し、ロンドンKK Outletにて同タイトルの個展を開催。写真雑誌『Photoworks』『 GUP 』の表紙を飾り注目を集める。2016年には「 HORSE 」シリーズが、ISSEY MIYAKE MENの2016年秋冬コレクションに起用される。ロンドンと東京を拠点に活動。http://www.kenjihirasawa.com/

菅野 恒平 (Kohey Kanno)
 自身のアイデンティティと現代社会との対峙をテーマに制作しています。本展では作家個人を構成するデモ、スカートを履いた男性のポートレイト、福島という3つの要素をテーマに、撮り下ろした作品を発表。ごく個人的な感情を純化していくことで、普遍的なイメージへと昇華しています。
▼Biography
 1982年生まれ。2004年FOILアワード入選。2008年から2016年にかけてニューヨークにて活動。2016年、ジャパンフォトアワードにてブルーノ・ケルシュ賞、シャーロット・コットン賞を受賞。過去の作品に『ハネムーン』(Session Press)、岡部桃との共著『Unseen / Tsunami』(Dashwoodbooks)、近著に『Invisible Memories』などがある。http://koheykanno.com/

白井 晴幸 (Haruyuki Shirai)
 映像と写真を駆使し、現実と非現実、実在と不実在の境を巧妙に表現する白井晴幸の「invisible man」は、かつて実在し、絶滅してしまった部族をモデルに、造形された部族との遭遇を記録しています。演劇を専攻していた作者ならではの、綿密な舞台設定によるユーモアと創意に富んだ作品です。
▼Biography
 1981年東京生まれ。2015年「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD 2015」入選。2017年 第16回 写真「1_WALL」入選。技法の創造からはじまる奇術的ユーモアと、幻像を寓意する写真哲学を指針としている。主な展示に2014年「白井晴幸展 どろん景」(神奈川県立相模湖交流センター)、2017年「どろん│かる」(Cale / Field Sewing Tokyo)などがある。http://www.shiraiharuyuki.com/

上田 順平 (Junpei Ueda)
 「Picture of my life」は、両親の相次ぐ自死という悲劇的な経験から生まれています。画家であった上田の父が残した絵画、家族アルバムなどの写真と、上田自身が撮影した写真を組み合わせることで、それらの作品群は愛や死に向き合うプロセスそのものになっています。この作品を元に手製で制作し、発売後1ヶ月で完売となった作品集の普及版が、7月にイタリアの出版社CEIBAから刊行されました。
▼Biography
 1977年大阪府生まれ。ビジュアルアーツ専門学校大阪写真学科夜間部卒業。2013年にNikonサロンで開催した個展「手紙」により第15回三木淳賞を受賞。2015年「Le Photobook Fest 2015」 ROCK YOUR DUMMY! 入選。2017年7月に写真集『Picture of My Life』をceiba editionsから出版。http://junpei-u.com/

矢島 陽介 (Yosuke Yajima)
 「anonymous work」シリーズは、後ろ姿の人物像というモチーフを使い、背景のプリントは天地が正しいとは限らず、また人物のポーズにも意味はありません。どこかチグハグで奥行きのない空間を生み出すことによって、かねてよりテーマにしている、環境と人の関係性に横たわるズレや違和感を表現しています。その作品の世界観には、郊外の生活が孕む疎外感と匿名性が漂います。
▼Biography
 1981年山梨県生まれ。学生時代から独学で本格的に写真制作を始め、2009年「1_WALL」入選以来、積極的にグループ展や個展に参加。2013年、2014年、2016年にはオランダ・アムステルダムで毎年開催される「Unseen Dummy Book Award」で入賞を果たした。2015年に写真集『Ourselves / 1981』を自費出版で刊行。http://www.yajisuke.net/

山谷 佑介 (Yusuke Yamatani)
 山谷はこの数年で父親になってから家の周りで過ごす時間が長くなったと自覚し、東京郊外の住宅地を赤外線カメラによって撮影するようになりました。ぼんやりと白く浮かび上がる、無機質なコンクリートで覆われた建物、細々とのびる草木。深夜の住宅街に漂う、自己と他者との圧倒的な隔たりの中で、「見ること」と「見られること」がより強く意識され、山谷が新しいリアリティに直面して感じた混乱や現実感の喪失が描き出されています。
▼Biography
 1985年新潟県生まれ。立正大学文学部哲学科卒業後、外苑スタジオに勤務した後、移住した長崎で出会った東松照明や無名の写真家との交流を通して写真を学ぶ。近年の展示に2015年「KYOTOGRAPHIE」(無名舎/京都)、2015年「Four From Japan」(コンデナスト/ニューヨーク)、2015年「東京国際写真祭」、2017年「Into the Light」(BOOKMARC/東京)など。http://www.yusukeyamatani.com/

■ 「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS」
 アマナは日本におけるアートフォトマーケットの醸成を目指し、パナソニック株式会社の特別協賛のもと、若手写真家の支援を目的に、2013年から世界最大のフォトフェア「PARIS PHOTO(パリフォト)」と同時期にパリ、そして東京で本展覧会を開催してきました。
 2016年からアムステルダムにも活動の場を広げ、5年目を迎える2017年は、9月のアムステルダム国際写真祭「UNSEEN(アンシーン)Amsterdam」への出展に始まり、10月にはアジア最大級のアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOK FAIR」と連携し東京で展示、11月にはパリが写真の街になる「PARIS PHOTO」期間中の「PhotoSaintGermain(フォトサンジェルマン)」に参加します。それぞれの都市で、現代写真シーンを牽引する場と連携しながら、日本写真のいまを発信しています。

グローバルに活躍の場を広げる、本展選出の日本人写真家たち

 水谷吉法(2013年・2014年参加)は、アントワープ、ロンドン、パリ、北京での個展や、フランス「La Gacilly」など、世界各国のフォトフェア、フォトフェスティバルに参加しています。また今年は「UNSEEN」主催のアワード「Meijburg Art Commission 2017」のファイナリストにノミネートされました。
 横田大輔(2014年参加)は、いま最も注目される日本人若手写真家の筆頭に挙げてよいでしょう。世界的に権威のある「Foam Paul Huf Award 2016」を受賞するなど、現在海外で最も注目される写真家の一人となっています。
藤原聡志(2015年参加)は、2016年ベルリンのオペラハウスからの要請を受け、キャンペーン広告のビジュアルを担当。ベルリン市中の各所に作品が展開されました。また2017年にはイタリア・ミラノで、プラダ財団による写真と視覚言語のアートスペース「オッセルヴァトリオ(Osservatorio)」で個展を開催しています。石橋英之は(2016年参加)は、2017年秋に、ポンピドゥー・センターがキュレーションするLe Fresnoyでのグループ展に参加予定です。

 若手写真家のための活躍の場を創出する「IMAメディアプロジェクト」

 本展覧会は、グローバル化する写真業界の現状を踏まえ、株式会社アマナが2012年にスタートしたIMA メディアプロジェクトの活動のひとつです。写真雑誌『IMA』の刊行とウェブサイト「IMA ONLINE http://imaonline.jp/」のメディア事業を皮切りに、ギャラリー運営、アーティストマネジメントのほか、写真関連イベント、アートセミナーなどを開催。そして2017年10月5日(木)には、天王洲に新たに「IMA gallery」を移転オープンします。とりわけ若手写真家の発掘と育成、支援に力を入れており、毎年、ポートフォリオレビュー「STEP OUT!」を開催し、新しい才能を見い出しながらフレッシュな魅力にあふれた写真家たちを世界に羽ばたかせています。

 株式会社アマナ 会社概要

代 表 者:            代表取締役社長 進藤博信
所 在 地:            東京都品川区東品川2-2-43
設   立:              1979年4月
資 本 金:              10億9,714万円
証券コード:            東証マザーズ2402
売 上 高:            (連結)215 億 7 百万円 ※2016 年度 12 月期実績
従業員数:               (連結)977 名 ※2017 年 1 月 1 日現在
事業内容:               ビジュアルコミュニケーション事業
  U   R   L:              http://amana.jp/ 

(C) Yosuke Yajima
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