NGP協同組合、業界初の取組みとなる自動車リサイクルを通じた カーボンニュートラル・SDGsの取組み支援サービスを開始
NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:小林 信夫、以下 NGP)は、自動車リサイクルを行う中で得られる環境貢献度を利用して、損害保険会社様、自動車リース会社様、自動車販売業者様、自動車整備工場様等の自動車関連事業者様がカーボンニュートラル・SDGsに取り組むことが可能となるサービスを開始します。また、この取組みを幅広く浸透させるため、キャンペーンを展開します。
世界では現在、120カ国以上の国と地域が2050年までにカーボンニュートラル実現を目指しており、全世界的にカーボンニュートラル・SDGsの機運が高まる中で、自動車業界においても、環境を意識することを企業の社会的責任として求められています。
NGPは、使用済自動車(廃車)を引き取り、まだ使える部品は「自動車リユース部品」として再利用して社会に提供し、他の部分は鉄、銅、アルミ、プラスチックなどの資源に徹底的に分別してリサイクルするなど、廃棄物抑制と再資源化による資源循環に取り組んでいます。
損害保険会社様においては全損車両、自動車リース会社様においてはリースアップ車両が使用済自動車として処理されるケースも多く、NGPに処理を依頼していただくことで適正に処理を行い、使用済自動車から取り外したリユース部品のCO2削減量、回収した鉄・銅・アルミ・プラスチック等の資源の重量を具体的な数値として提供し、これらの数値を活用して、各企業様が自社で発生した自動車の処理についてもカーボンニュートラル・SDGsに貢献していることを、具体的な数値をもって内外に向けて訴求することが可能となります。
自動車の整備、板金といったアフターマーケット業界においても、カーボンニュートラル・SDGsの重要性を認識し、取組みを行う事業者が増えてきていますが、「何から取り組んでよいか分からない」といった声が多く聞かれ、取組みが進んでいないことが課題となっていました。このような声を受け、故障や事故による修理時に使用した「自動車リユース部品」のCO2削減量を数値として提供し、カーボンニュートラル・SDGsに取り組むきっかけになればと考えています。
また、NGPでは使用済自動車から回収した、本来焼却処分される取扱説明書を回収し、アップサイクルする事業に取り組んでいますが、各事業者様から引き取った車両の取扱説明書をチラシやパンフレットなどにアップサイクルするサービスも提供します。
これらのサービスは、特に損害保険会社様においては自社で直接活用するだけでなく、代理店様への新たなサービスの提案として、カーボンニュートラル・SDGsの代理店サービスの拡充になるものと考えています。
カーボンニュートラル・SDGsの意識が高まっている世の中で、環境を意識した事業運営は、経済性だけではない訴求力があり、このサービスが他社との差別化に向けたPR、事業活動に貢献できると考えています。
- サービスの概要
(1) 使用済自動車の提供による環境貢献
引き取った使用済自動車から取り外した「リユース部品」のCO2削減量、再資源化した「素材(鉄・銅・アルミ・プラスチック)」の重量を数値化し、環境貢献度として見える化した証明書「環境貢献書」及びデータを提供いたします。
使用済自動車提供による「環境貢献書」のサンプル
(2) リユース部品活用による環境貢献
自動車を修理するお客様に対し、カーボンニュートラル・SDGsへの取組みとして提案し、リユース部品の積極的な活用によって得られたCO2削減量を数値化し、環境貢献度として見える化した「環境貢献証明書」及びデータを提供いたします。
※NGPグループ以外から購入したリユース部品でも算出可能です。(別途情報提供の必要あり)
リユース部品活用による「環境貢献証明書」のサンプル
(3) アップサイクルによる廃棄物の有効活用
NGPで引き取りを行った使用済自動車から、通常は廃棄となる自動車の取扱説明書を回収し、再生紙にしてチラシやパンフレットなどにアップサイクルします。身近なものにアップサイクルすることで、エンドユーザーに対して環境貢献をPRすることができます。
- キャンペーンの展開
NGPでは、カーボンニュートラル・SDGsの取組みを広く浸透させることを目的に、リユース部品を修理に活用していただいている自動車整備・板金事業者様を対象として、CO2削減量の上位500社様全社に、「カーボンニュートラル賞」として「環境貢献証明書」と香川県豊島(てしま / NGPがSDGsへの取組みの1つとして活動を続けている場所)の名産「豊島オリーブセット」をプレゼントいたします。
● キャンペーン期間:2022年10月1日(土)~11月30日(水)
キャンペーン概要サイト
- 「環境貢献書」及び「環境貢献証明書」に使用する紙について
各事業者様に提供する、「環境貢献書」及び「環境貢献証明書」に使用する紙は、本来廃棄となる使用済自動車の取扱説明書を有効な資源として回収し、アップサイクルした再生紙を使用しています。
詳細はこちら: https://www.ngp.gr.jp/upcycle/
- 今後について
NGPでは2019年7月にSDGs宣言を行い、持続可能な社会の実現のために活動を行っております。今後もこれらの活動を通して、ステークホルダーの皆様とともに、カーボンニュートラル・SDGsの達成を目指していきます。
- 参考
● 自動車リユース部品のCO2削減効果の研究について
自動車リユース部品の環境貢献度を示すために、自動車リユース部品の利用に伴うCO2削減効果について、2013年より、富山県立大学工学部機械システム工学科 森 孝男名誉教授(富山県射水市)、明治大学理工学部機械情報工学科 井上 全人教授(生田キャンパス:神奈川県川崎市)と、「自動車リユース部品産学共同研究会」(座長:富山県立大学名誉教授・NGP技術顧問 森 孝男)を立ち上げ、産学共同研究を行っています。当研究は、2022年に「第5回エコプロアワード 経済産業大臣賞」、2021年に「第22回グリーン購入大賞 大賞・経済産業大臣賞」「令和3年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞するなどし、外部からも評価されています。
参考サイト: https://www.nepp.jp/
● NGPのSDGsの活動
NGPでは2019年7月に「人と車と地球にやさしく 自動車リサイクル事業を通して、子どもたちと地球の未来を考えます。」のSDGs宣言を掲げ、自動車リユース部品を活用したCO2削減や自動車破砕くずが原因による産業廃棄物不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境再生・保全などを目標とし、活動に取組んでいます。また、アップサイクルとして廃棄せずに回収することで有効な資源とし、子どもたちに自動車リサイクルの流れを通じて3Rの大切さを勉強してもらうための「環境教育ノート」を製作し、コロナ禍に対応したバーチャル見学会を実施するなどの活動も行っています。
SDGsの活動 : https://www.ngp.gr.jp/sdgs/
バーチャル工場見学: https://www.ngp.gr.jp/factory/
● CO2削減量の考え方について
CO2数値は、地球温暖化係数(GWP)をもとに、5つの温室効果ガス(CO2 / CH4 / N2O / SF6 / PFC)をCO2換算した数値を使用しています。
NGPグループの集計するリユース部品利用に伴うカーボンオフセット効果は、現時点ではNGPグループに帰属しますが、国際ルールが定まり次第、帰属先について検討いたします。(NGPグループ以外のリユース部品利用に伴うCO2削減量については、この限りではありません)
組織概要
組織名 : NGP日本自動車リサイクル事業協同組合
本部 : 〒108-0074 東京都港区高輪3-25-33 長田ビル2F
創立 : 1985年4月
理事長 : 小林 信夫
組合員数 : 134組合員、162拠点
主な事業内容: 健全な自動車リサイクル事業の構築を目指し、
全国組合員企業の経営意識向上、
意識改革までの「企業の社会責任」を遂行し、
補修部品の消費者へ啓蒙と販売
URL : http://www.ngp.gr.jp/