【名城大学】都市情報学部「観光の資源」の講義で「ウェルネスツーリズム」を学ぶ

名古屋観光コンベンションビューローの木野有恒・おもてなし部長が解説

ウェルネスツーリズムについて紹介する木野さん

都市情報学部の森龍太助教が担当する3年次前期開講科目「観光の資源」で、公益財団法人「名古屋観光コンベンションビューロー」のおもてなし部長を務める木野有恒さんが5月6日の講義でゲストスピーカーとして登壇し、受講する学生約60人に「名古屋発‼ 都市型ウェルネスツーリズム『ウェルネスタイルなごや』の取り組み」と題して、ウェルネスツーリズムの定義や名古屋地域での現状、今後の展開の課題などを解説しました。

豊富な温浴施設などを活用した名古屋でのウェルネスツーリズムの可能性を紹介

木野さんはまず、ウェルネスツーリズムの定義について「旅行や滞在を通してウェルビーイング(よりよい状態)に導く総称として使われている」と説明。ヨガや温泉、サウナ、アート、アドベンチャー、ミュージックなどのアクティビティを通じてさまざまな体験をすることで「地域の資源に触れ、新しい発見と自己開発ができる旅」「原点回帰し、リフレッシュして明日への活力を得る旅」と紹介しました。

続いて木野さんは、名古屋観光コンベンションビューローが「新たな視点による地域ブランディング」として名古屋にあるものを生かしたウェルネスツーリズム「ウェルネスタイルなごや」に取り組むようになった経緯などを解説。ウィメンズマラソンなどのスポーツイベントやスーパー銭湯発祥の地で豊富な温浴施設、茶道や香道などの伝統文化、「なごやめし」などを活用した名古屋でのウェルネスツーリズムの魅力と可能性を示しました。

名古屋観光コンベンションビューローではこの2年間の取り組みで宿泊や旅行、観光スポット、温浴施設など約180に及ぶ事業者のネットワークを構築しており、木野さんは「さまざまな事業者間でもっと交流、連携を深めて新しいウェルネスサービスを作っていただきたい」と強調。「異業種連携で事業を具体化していくのが今年の課題。無い知恵を絞ってコンテンツを増やし、どこまで実践できるか考えていきたい」とまとめました。

「事業を具体化していくのが課題」と木野さん
3年生約60人が聴講

今後、グリーンツーリズムやガストロノミーツーリズムなども学ぶ予定

木野さんの要望を受け、「名古屋で楽しむ『やすらぎ』『いやし』のためのコンテンツ」を提案するため、学生は5、6人のグループワークで検討。訪日外国人を対象に、初日に有松絞を体験し、最終日に出来上がった着物や浴衣で名古屋城を観光するツアーを提言したグループや、女性限定で温泉とエステ、ごはん、ジムなどを楽しめるプラン、屋外で24時間、音楽に合わせてフィットネスや温泉を楽しむプランを考えたグループもありました。

グループワークでウェルネスツーリズムのプランを検討

「観光と資源」では、観光資源の拡大の歴史的変遷や観光対象となる資源の特性について理解するとともに、複数のニューツーリズムの事例紹介などを通じて、持続可能かつ適切な観光資源の管理の一翼を担う能力の修得などを目指しています。今後、グリーンツーリズムやガストロノミーツーリズム、ヘリテージツーリズム、古民家ツーリズムなどについても学ぶ予定です。

グループワークの成果を発表
担当の森助教(右)と木野さん
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