腕時計型バイタルセンサーの販売開始について
~電池式で充電不要、サブGHz帯通信で生体情報を遠隔監視~
セイコーインスツル株式会社(社長:小林 哲、本社:千葉県千葉市、以下、SII)は、この度、腕時計型のバイタルセンサーを開発、今春より販売を開始します。
腕時計型バイタルセンサーは、戸田建設株式会社(社長:今井 雅則、以下、戸田建設)とアイテック阪急阪神株式会社(社長:浜田 真希男)の企画・設計のもと、SIIが開発、製造いたしました。本製品は、体表面温度センサー、パルスセンサー、加速度センサー及びサブGHz(920MHz)帯の無線モジュールを内蔵し、使用者の体温、心拍などの生体情報を無線で発信できるものです。
通信には、サブGHz(920MHz)帯を採用し、長い通信距離と高い透過性能を有しているので、一定間隔で受信アンテナを設置することで、屋外はもちろん壁など障害物のある屋内においても利用可能です。また、電源は約1年間稼働※1する電池式なので、毎日の充電が不要のほか、充電のし忘れによるバッテリー切れを心配する必要がなくなります。
さらに戸田建設、マンパワーグループ株式会社(社長:池田 匡弥)、日建リース工業株式会社(社長:関山 正勝)、株式会社大同機械(社長:落合 康全)、株式会社プロキュアメントステーション(社長:征矢野 清志)が共同開発した「位置管理システム」を使用することにより、建設現場などの一定のエリア内における使用者の位置を検知することも可能です。
すでに戸田建設では、昨年12月から同社が手掛ける首都圏の建設現場に、腕時計型バイタルセンサーを用いた位置管理システムを導入しています。現場作業員がどこで作業しているかを事務所のパソコンやタブレットでリアルタイムに把握するほか、作業員の健康状態を監視し、熱中症や転倒事故などの早期発見に役立てています。
今後は、全国各地の建設現場をはじめ、人の管理が必要な物流倉庫や認知症患者の徘徊の発生を早期に検出する必要のある介護施設などへの展開を予定しています。さらには、鉄道、バスなど公共交通機関の運転手や、原子力発電所の作業員、プロスポーツチームの選手などへの応用が期待されます。
SIIは、2009年より、サブGHz(920MHz)帯無線を使い、手軽に建物内の電力・温度・湿度・CO2・照度などの計測、見える化が出来る無線センサーネットワーク「ミスター省エネ」を開発、販売してきました。そこで培った省電力の無線技術とセンサー技術、そして長年の腕時計製造で培ったデザイン、設計力を活かした腕時計型バイタルセンサーで、様々な業界のIoTソリューションの実現に貢献してまいります。
※1 約1年間稼働・・・1日10時間の使用を想定
主な特長:
1.サブGHz帯通信で、障害物のある場所でも使用が可能
電波伝搬特性に優れる920MHz帯域を使用しているので、通信距離が長く、障害物に強い。
2.電池駆動で1年寿命、面倒な充電不要
電池式で面倒な充電は不要。1日10時間の使用で、1年間電池交換不要。
3.生体情報を監視し、使用者の異常を早期発見
体表面温度センサー、パルスセンサー、加速度センサーで使用者の生体情報を把握し、熱中症や転倒事故などの早期発見に役立てる。
4.「位置管理システム」の利用で、手軽に位置情報も把握
戸田建設、マンパワーグループ、日建リース工業、大同機械、プロキュアメントステーションが共同開発した「位置管理システム」を使用することにより、一定エリア内での位置情報も検知可能。
5.装着性を考慮したデザイン
大きさを感じさせず、腕への装着性を考慮したデザインを採用。
主な仕様:
通信仕様 920MHz帯域
使用電源 電池式(CR17335A)、寿命 約1年(1日10時間の使用を想定)
センサー 体表面温度センサー、パルスセンサー、加速度センサー
材質 本体:プラスティックケース、バンド:ウレタン
防水 5気圧防水
大きさ 50×64×25 mm、重さ85g
価格:オープン価格
提供開始時期:2018年5月予定
以上
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セイコーインスツル株式会社
ムーブメント事業部 PI部
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