【新刊】『美智子さま御歌 千年の后』を刊行 その「お気持ち」を王朝和歌研究の専門家が解釈

2017-06-01 12:00

株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 清水卓智)は、2017年6月3日に、『美智子さま御歌 千年の后』(2,800円税別)を発売いたします。

『美智子さま御歌 千年の后』表紙

王朝和歌研究を専門とする日本文学者である著者が、ご成婚以来の「皇后陛下御歌(みうた)」から、最もお気持ちの表れた御作を厳選。それぞれの御歌が詠まれた背景を、和歌の解説とともに論考します。
皇后陛下美智子さまの、歌詞(うたことば)にこめられた祈りや願いにふれることができる一冊です。

和歌に象徴される御心の歴史

譲位をめぐる問題や「象徴天皇」という在り方、女性宮家などといった議論が、今さかんに行われています。そのきっかけとなった2016年8月8日、今上天皇から国民に向けての「おことば」の発表は、きわめて異例のことでした。

天皇・皇后両陛下は、私心を公にすることは通常なく、民と国のために祈り、思いを寄せておられます。自らのお気持ちや考えを託して表現されるのは、御製(ぎょせい)・御歌という「和歌」なのです。

本書は、皇后陛下の御歌について、ご成婚から現在まで約60年の間に詠まれた御作を、その背景とともにたどる「読む歌集」です。王朝和歌研究の第一人者として注目される著者が、日常つかうことのない「歌詞」による和歌独特の表現を、丁寧に読み取り解説します。和歌に象徴される、皇后陛下美智子様の御心の歴史にふれ、伝統の重みと溢れる慈愛を実感できる書です。

著者について

秦 澄美枝 (はた すみえ)
日本文学家(研究家・作家・歌人)
国立大学法人埼玉大学大学院文化科学研究所 博士(学術) Ph.D.
聖心女子大学大学院、早稲田大学大学院で日本文学を研究。2003年、『和歌戀華抄 WAKARENGESYOU』にて日本文藝大賞古典文学功労賞受賞。現在、澄美枝・アカデミー代表。『昭和天皇 御製にたどるご生涯』(PHP研究所)、『皇后美智子さま 全御歌』編・釈(新潮社)、『八代集表現思想史』(福島民報社)ほか、著書多数。

本書について

・タイトル:美智子さま御歌 千年の后
・著者:秦 澄美枝
・定価:2,800円(税別)
・仕様:A5判上製
・発行:PHP研究所
・発売日:2017年6月3日

『美智子さま御歌 千年の后』参考資料

目次

はじめに
第一章 一般ご家庭から初めて東宮妃へ、そして“慈愛”の后へと
第二章 〈君〉と歩まれます道
第三章 日本文化を受け継がれて
第四章 日本人の原郷 仏の祭・神神の世界
第五章 日嗣皇子 浩宮徳仁親王殿下のご記録
第六章 皇女へのまなざし 紀宮清子内親王殿下
第七章 国母となされましての〈祈り〉
第八章 戦さで無常となった方方への〈魂鎮め〉
第九章 伊勢祭主の皇女方と
第十章 〈皇后〉へ昇華されてゆかれます御魂
終 章 象徴天皇后 美智子様の〈ご思想〉
おわりに

本書所収の「皇后陛下御歌」より

・歌題「さやか」
君が歩み遠く来ませり一筋のさやかにつづく道とし思ふ
天皇陛下御誕辰御兼題(平成四年)――第二章より

・歌題「浩宮誕生」
含む乳の真白きにごり溢れいづ子の紅の唇生きて
(昭和三十五年)

・歌題「みどり児」
みどり児と授かりし日の遠くして今日納采の日を迎へたり
文仁親王婚約(平成二年)――第五章より

・歌会始御題「光」
君とゆく道の果たての遠白く夕暮れてなほ光あるらし
(平成二十二年)――第十章より

・歌題「被災地 熊本」
ためらひつつさあれども行く傍らに立たむと君のひたに思せば
(平成二十八年)――終章より

以上

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