加計美術館で「日中書画篆刻芸術交流展」/洋画家児島虎次郎と近代中国の巨匠呉昌碩と両家子孫の交流100周年記念/書画や陶芸50点余り
大原美術館(倉敷市)のコレクション収集で知られる洋画家児島虎次郎と近代中国で最も優れた芸術家と評価される呉昌碩の文化交流100周年と呉昌碩生誕175周年を記念した「日中書画篆刻芸術交流展」(加計学園、加計美術館、上海市対外文化交流協会、同市呉昌碩芸術研究協会主催)が2019年11月4日、倉敷市の加計美術館で開幕しました。両氏の力作を含め50点あまりが並び、鑑賞者が相次いでいます。展示は前期、後期に分け、12月1日まで。
呉昌碩(1844~1927年)は画家、書家、篆刻(てんこく)家として活躍し、児島虎次郎(1881~1929年)は作品収集などのために1918年に中国を訪れ、呉昌碩と出会いました。以来、訪中を重ね、子孫同士の交流も連綿と続いています。
交流展には、呉昌碩の「双石牡丹図」や「水墨深山古寺図」、虎次郎の「万里の長城」や「菜果図」など各4点をはじめ、両家子孫の絵画や陶芸が並ぶ。また、前期(11月7日まで)は、上海市呉昌碩芸術研究協会の会員作品を展示、後期では倉敷芸術科学大学の教員や加計美術館収蔵の卒業生作品が並びます。
オープニングセレモニーには中国側37人を含め約80人が出席。虎次郎の孫で同美術館の児島塊太郎館長が「一昨年に計画してから開催まで長い道のりで、感無量です。ごゆっくりご覧ください」、上海市書法家協会の張偉生副主席は「100年前に蒔いた友情の種が、中日両国民の間で咲き、多くの実をつけている。成功を祈念します」と挨拶され、加計学園の加計役副理事長、張副主席らがテープカットを行いました。
初日は呉昌碩のひ孫で上海呉昌碩記念館執行館長の呉越氏と児島塊太郎館長が作品を解説。来館者は呉昌碩の名声を高めた篆刻入り書画や、その影響がうかがえる虎次郎の絵画1点1点に見入り、両巨匠の親交から始まった日中文化交流と友好の歩みに思いをはせていました。
【加計美術館について】
http://edu.kake.ac.jp/kakebi/
加計美術館は加計学園と順正学園が2002年4月、倉敷美観地区に設立しました。両学園の先生や学生、出身アーティストらの作品展示などを通じ、芸術文化の発信基地となるよう努めています。 近隣にはわが国最初の西洋近代美術館・大原美術館をはじめとした美術館や博物館があり、連携を深めながら地域の芸術・文化の発展にも力を注いでいます。原則、月曜日休館。
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