肥満治療市場が2019年には26億米ドル規模に達する見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社GBI Researchが発行した報告書「Obesity Therapeutics to 2019 - Safety Concerns Hinder Drug Performance Despite Large Market Opportunity (肥満治療薬:大きな市場機会にもかかわらず安全性の懸念が薬剤効能を妨げる)」の販売を開始しました。
Knoll Pharmaceutical社のMeridia(シブトラミン)やAcomplia(リモナバン)を含め、過去10年間に数多くの抗肥満薬が認可されてきましたが、両者については長期間にわたり服用を続けた場合、自殺念慮や抑うつ症状、また、循環器系の問題を引き起こす証左が見つかったため、市場から撤去されています。このようなことから、医療の専門家はこういった医薬品には否定的な認識を持っており、幅広く処方するようなことはしていません。これが肥満治療市場の成長を妨げる主な障害となっています。
肥満や体重超過(抗肥満薬は体重超過と共に併存疾患を抱える患者に対しても適用されています)が世界的に蔓延しており、同レポートで調査対象とした各国(米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、および日本)の人口の内、少なくとも20%が、また多いところでは最大45%もの人々がこのカテゴリーに入っています。このような状況にも関わらず、医療専門家からすれば、肥満とされる患者の内、薬物治療を受けている人々はごくわずかな比率にとどまります。これは幾つかの要因、例えば、現在手に入る薬剤の効能が限られたものであることや、副作用のせいで、全般的に医療専門家および患者共々に抗肥満薬に対して好感を持っていないこと、また発売後の安全調査で否定的な結果が出て販売中止が相次いだことなどの要因による結果なのかも知れません。
この市場は、特許の切れたオルリスタット製剤に現時点では独占されたような状況にありますが、今後は年平均成長率で20.7%というまずまずの成長を遂げると予測されており、その市場規模は2012年の約7億5000万米ドルから2019年には約26億米ドルにまで拡大するものと見られています。この成長はほとんど、最近認可されたQsymiaの業績によるものです。長期間にわたる肥満治療用としては、現時点ではオルリスタット製剤が最良の選択肢とされていますが、Qsymia は、このオルリスタット製剤よりも、また、現在開発の最終段階にあるどの薬剤よりも効果の点で優れています。Qsymia については現在、循環器系に対する長期安全性を判定するための市販後調査が行われています。
市場調査レポート: 肥満治療薬:大きな市場機会にもかかわらず安全性の懸念が薬剤効能を妨げる
Obesity Therapeutics to 2019 - Safety Concerns Hinder Drug Performance Despite Large Market Opportunity
http://www.gii.co.jp/report/gbi281888-obesity-therapeutics-safety-concerns-hinder-drug.html
出版日:2013年08月31日
発行:GBI Research
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