グレートカンパニーアワード2018受賞結果のお知らせ
一般財団法人 船井財団(理事長 長澤房男)では『グレートカンパニーアワード2018』を開催し、受賞8社を選定しましたので発表いたします。授賞式は8月23日(木)にグランドプリンスホテル新高輪(東京・品川)において開催いたします。
一般財団法人 船井財団は、社会に著しい貢献が期待できる法人を表彰する制度『グレートカンパニーアワード2018』を開催し、受賞8社を選定いたしました。来たる2018年8月23日(木)、株式会社船井総合研究所と共同で開催する『経営研究会全国大会2018・第92回経営戦略セミナー』会場であるグランドプリンスホテル新高輪(東京都品川区)において授賞式を行います。
本年度は9,000社を超える選考対象の中から、各業界別に選りすぐられた29社が各賞候補としてノミネートされました。そして、29社のノミネート企業の中から、特に優れた企業8社を各賞に選定し、賞を贈らせていただきます。また、ウェブサイトや各種刊行物において受賞企業の活動を紹介してまいります。
<グレートカンパニーとは>
社会的価値の高い「理念」のもと、その「企業らしさ」を感じさせる独特のビジネスモデルを磨き上げ、その結果、持続的成長を続ける会社のことです。そして、社員と顧客が「素晴らしい会社」と誇りを持つくらいの独特のカルチャーが形成されている企業を、グレートカンパニーと定義します。※本アワードは株式会社船井総合研究所が創設した『グレートカンパニーアワード』(第1回授賞式は2010年2月23日)を引き継ぐ形で、5回目より一般財団法人船井財団にて開催、本年は9回目を数えます。
『グレートカンパニー大賞』
株式会社インフォマート (企業間電子商取引(BtoB)プラットフォームの運営/東京都)
同社はフード業界を中心に、創業から20年継続して利用企業社数を伸ばしている企業間電子商取引(BtoB)プラットフォームを運営する会社です。同社のサービス『BtoBプラットフォーム』はフード業界に特化した『BtoBプラットフォーム商談』『BtoBプラットフォーム受発注』『BtoBプラットフォーム規格書』、業界を問わず利用企業が急増している『BtoBプラットフォーム請求書』や、『BtoBプラットフォーム見積書』『BtoBプラットフォーム業界チャネル』の6つの事業から成り立っています。特に主力事業である『BtoBプラットフォーム受発注』(外食チェーン、ホテル、給食等を買い手、その取引先である食品卸会社を売り手とし、日々の食材の受発注業務をインターネット上で行うシステム)が業界のインフラとして普及した背景には、システム利用料が安価であることのほか、業務の効率化やコストダウンを実現できる、売り手・買い手の双方にとってメリットのある仕組みであることが要因と考えられます。これを皮切りに、『BtoBプラットフォーム請求書』等の企業間における商行為を電子化したサービスを提供するなど、現場の課題を掘り起こしビジネスのインフラとなるプラットフォームを確立した同社に『グレートカンパニー大賞』を贈らせていただきます。
『顧客感動賞』
株式会社苗加不動産 (不動産仲介・賃貸管理業/石川県)
同社は石川県金沢市に4店舗を持つ、不動産仲介・管理業を営む不動産会社です。金沢大学をはじめとする市内8校の学生と学校近隣の物件オーナーにターゲットを絞ってサービスを展開しています。同社が理念とする「マメな」サービスの提供と宣伝広告を推し進めるために専任者を置き、入居者となる学生の心をキャッチするためにいくつかの遊び心のある取り組みを展開しています。ロゴマークのマメのデザインをあしらった学校までの入居者専用無料送迎『マメバス』、数々の入居者特典が受けられる『マメックスカード』、入居者専門『ビーンズカフェ』等、学生入居者に感動を与え、金沢大学内にサービスカウンターを設置するまでに至っています。これらの取り組みで入居率を上げることで物件価値をも上げ、貸主・オーナーが管理を頼みたくなる好循環を生んでいます。不動産仲介・管理業では、一般的に「オーナーファースト」で進めるのに対し、「入居者ファースト」に視点を変えたことで、入居者とオーナーの双方から支持を得ている同社に『顧客感動賞』を贈らせていただきます。
『働く社員が誇りを感じる会社賞』
弁護士法人 サリュ (法律事務所/山口県)
同法人は1998年に山口県萩市に創業し、現在では全国9カ所に事務所を置く、交通事故分野で業界をリードする弁護士法人です。法律事務所としては80名と大所帯ですが、その4分の3を占めるのは弁護士資格を有さない『リーガルスタッフ』です。『リーガルスタッフ』の業務は弁護士の補助作業の範囲にとどまらず、顧客である交通事故の被害者に寄り添い、相談から事件解決までのプロセスに一貫して深く関与しています。創業者の谷清司氏は、「司法試験に挫折したが、法律の仕事に携わりたい」という志を持つ優秀な人材に可能性を見出し、『リーガルスタッフ』という職域を生み出しました。結果的として弁護士には事件解決に集中できる環境を、顧客には良心的な価格で良質のサービスを提供できるようになり、生産性と品質向上をもたらしました。無資格でも法律の仕事に関わりたいという人材にやりがいを持って仕事ができる環境を創造し、業界のモデルとなる同法人に『働く社員が誇りを感じる会社賞』を贈らせていただきます。
『ユニークビジネスモデル賞』
株式会社温泉道場 (温浴施設運営/埼玉県)
同社は、若い女性をターゲットにした『おふろcafé』ブランドを展開する2011年に創業した温浴施設運営会社です。『おふろcafé』といっても「風呂屋にカフェを併設する」のではなく、主従を逆転させて「カフェにお風呂がついている」というコンセプトで設計されています。読書ができるゆったりしたラウンジやボルダリングができる施設など、若い人が興味をもつ要素を取り入れつつ、長期滞在を考慮した内装の配置や動線にも気を配り、顧客が各々好きに時間を過ごせる空間づくりに力を入れています。既存施設のリノベーションという理由だけでなく、顧客の滞在時間が長いカフェ部分に集中投資することによって、温浴施設ではめずらしく短期間で投資回収を実現し、経営を軌道に乗せています。また、ターゲットである若い女性に届くようWEBやSNS、メディアをうまく活用し、広域から集客されています。従来の温浴施設とは発想を変えて、投資の選択と集中をすることで温浴施設の新しい業態を生み出した同社に『ユニークビジネスモデル賞』を贈らせていただきます。
『社会貢献賞』
株式会社エコトラック (物流/大阪府)
同社は低公害車に着目した代表取締役の池田雅信氏が1999年に創業した日本初で唯一の保有車種全車が天然ガストラックという環境配慮型の運送会社です。低公害車は環境にやさしいと誰もが理解しながらも、事業用として使うには性能やコスト面で実用的でないと判断し、率先して導入する企業はありませんでした。しかし、同社は率先して導入することで、世間の認識や発表されているデータと相違があることに気づき、自分たちが普及させなければならないという使命感を持ちました。そのため、創業当初から行政等の実証実験の協力や、出張授業で子どもたちへの環境教育活動を無償で行い続けていました。それらの活動が表彰され、メディアに取り上げられるにつれ、環境経営を標榜する大手企業から取引したいと声をかけられるようになり、採用面でも優秀な人材を獲得できるようになりました。下請けから元請けへと立場を変容させることで、売上・利益を伸ばし、環境活動と収益性を両立する同社に『社会貢献賞』を贈らせていただきます。
『業績アップ賞』
株式会社エフアンドエム (記帳代行、経営・財務・人材コンサルティング/大阪府)
同社は個人事業主と中堅中小企業に対し、アカウンティングサービス事業(記帳代行)とコンサルティング事業、ビジネスソリューション事業の3つを柱として展開する企業です。売上高は8期連続で増収、営業利益率は18.0%と高収益体質を維持しつつ、自己資本比率が81.2%(2018年3月期)と財務状況も健全です。主力事業は個人事業主である生命保険外交員の確定申告のための記帳代行サービスで、生命保険外交員18.1 万人のうち29%のシェアを獲得しています。2つ目は中堅中小企業が経営で直面する、財務・リスクヘッジ・人材・情報等に関する悩みを月額3万円で解決に導く会員制サービス『エフアンドエムクラブ』で、5,876社(2018年3月時点)が利用されています。3つ目は、ワンストップ・ファイナンシャルショップを目指す税理士・公認会計士のボランタリーチェーン「TaxHouse」(370事務所)をはじめとする士業向けコンサルティング及び企業向けITソリューションの提供です。大企業向けに設計されたバックオフィス業務代行サービスを活用できずにいた個人事業主や中堅中小企業に向けて、リーズナブルな価格で提供することで、成長を続ける同社に『業績アップ賞』を贈らせていただきます。
『特別賞』
株式会社システムフォレスト (ITソリューション/熊本県)
同社は熊本県人吉市に本社を置き、九州・沖縄地方を中心にクラウドソリューションで企業の経営基盤を支えるシステム開発会社です。顧客管理や営業面に課題を抱える中小企業を主要顧客とし、順調に新規顧客を増やしながら、継続率も90%に達しているということからも顧客の同社に対する信頼の高さが読み取れます。地域社会に貢献すべく「お客様の成功とその先にある感動を創造します」というクレドを掲げ、それを浸透させるための手引きとして顧客第一の考えを具体化した10項目の行動指針を社内に徹底させています。また、ユーザーの設定や利用状況、購入したライセンスの有効率をスコアリングする『EWS(EARLY WARNING SYSTEM)』というシステムの定着化を図る仕組みを導入することで、顧客を手厚くフォローしています。2016年4月に起きた熊本地震という非常時にも、ITの技術で地元企業を支えました。地元の中小企業の課題をITで解決することで業績向上に導きつつ、災害という非常時にも揺るがずに顧客第一の姿勢を貫いた同社に『特別賞』を贈らせていただきます。
『特別賞』
医療法人社団 悠翔会 (在宅医療/東京都)
同法人は、2006年に創業した東京・千葉・埼玉に11拠点を展開するクリニックとその運営サポート会社、ICTのシステム開発会社の3つの組織からなる医療法人です。高齢化率が上昇を続ける日本において喫緊の課題とされる医療費削減の解決策として期待される在宅医療の推進に取り組まれ、往診件数(定期診療含む)は年間10万件以上、在宅看取り数は在宅医療機関の平均的な実績の40倍もの実績を上げています。在宅医療の導入は24時間対応による医師や、同居家族の体力と精神的負担をはじめ、いくつかの障壁があります。そのような条件下でも、自院の在宅医療の導入を軌道に乗せるだけに留まらず、講演活動等で啓蒙を続け、自治体や地域住民が主体的に活動する機運を醸成し、なおかつその成功事例を他の地域へ展開されています。並行して、各地域の医療機関が在宅医療を運営できる診診連携の推進もされています。地域での啓蒙活動とITシステムの両面から在宅医療を推進することで、国の課題とされる地域包括ケアシステムのモデルを構築、他地域にまで展開している同法人に『特別賞』を贈らせていただきます。
<授賞式>
2018年8月23日(木) 於 グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール
『経営研究会全国大会2018・第92回 経営戦略セミナー』会場にて開催いたします。
取材・お問い合わせ:一般財団法人 船井財団
連絡先:TEL. 03-3490-5245 FAX. 03-3216-2253