「近畿大学先端技術総合研究所 オープン・ラボ 2024」を開催 講演・体験・ポスターセッションなどで最先端の研究内容を紹介

2024-09-10 14:00
令和5年度(2023年度)に開催したオープン・ラボの様子

近畿大学先端技術総合研究所(和歌山県海南市)は、令和6年(2024年)9月21日(土)、一般の方を対象とした「近畿大学先端技術総合研究所 オープン・ラボ 2024」を和歌山県看護研修センター(和歌山県海南市)にて開催します。

【本件のポイント】
●先端技術総合研究所で行っている最先端の研究活動を一般の方に分かりやすく紹介
●教員による講演などのほか、大学院生物理工学研究科の学生が研究の成果を発表
●講演・体験・展示などを通して一般の方に科学技術の楽しさや魅力に触れていただく機会

【本件の内容】
近畿大学先端技術総合研究所は、海南インテリジェントパーク内の「生物工学技術研究センター」「植物センター」、近畿大学和歌山キャンパス内の「高圧力蛋白質研究センター」の3センターにてさまざまな研究に取り組んでいます。
「オープン・ラボ」は平成12年(2000年)から一般の方を対象に開催しており、今回で25回目の開催となります。近畿大学先端技術総合研究所および近畿大学生物理工学部の教員による講演や体験・展示コーナー、大学院生物理工学研究科の学生によるポスターセッションなどを通して、さまざまな最先端の研究活動を一般の方にわかりやすくご紹介し、科学技術の楽しさや魅力に触れていただくことを目的としています。

【開催概要】
日時  :令和6年(2024年)9月21日(土)13:00~16:00(12:30受付開始)
場所  :和歌山県看護研修センター
     (和歌山県海南市南赤坂17番地、
      JRきのくに線「海南駅」からバス約10分)
対象  :一般の方
     (1部・2部各定員90名、入場無料、申込先着順)
申込方法:WEBサイトから事前申込み
     https://kouza.wbs.co.jp/program5.html
申込締切:9月12日(木)17:00
     ※定員に達し次第締め切ります。
後援  :和歌山県教育委員会、海南市教育委員会
お問合せ:和歌山放送内 近畿大学生物理工学部公開講座係
     TEL(073)428-1431

【プログラム】
『第1部』
13:00~13:05 開会・挨拶
         近畿大学先端技術総合研究所 所長 松本和也
13:05~13:50 講演(1)
13:50~14:00 休憩
14:00~14:45 講演(2)
14:45~14:55 質疑応答
『第2部』
15:00~16:00 体験コーナー、展示コーナー、ポスターセッション

【講演】
(1)「がんの生物学~遺伝子工学によるがん化のメカニズムの解明とその治療の可能性について~」
講師:生物理工学部遺伝子工学科 准教授 田口善智
内容:がんは我が国における死因の第一位であり、日本人のおよそ3人に1人はがんで命を落とします。近年、遺伝子工学の進歩により、がんは生命の設計図とも言うべき遺伝子の異常により引き起こされることが明らかにされてきました。今回の講演では、がんの発生のメカニズムと遺伝子がどのように関わっているのかについて解説し、その解明が新しいがんの治療法の開発に活用されていることについて説明します。また、がんの化学療法の妨げとなる抗がん剤を細胞内から外へ排出するポンプのような機能をもつタンパク質と、がんとの関わりについても言及します。

(2)「植物工場で何ができる」
講師:生物理工学部生物工学科 講師 坂本勝
内容:屋外で植物を栽培すると、台風や水不足などさまざまな天候不順により植物がうまく成長しないことがあります。これは、植物のまわりの環境が、生育に適していないことから起こります。このような自然環境から植物を切り離して植物を栽培する方法が、ビニールハウスを用いた施設栽培や閉鎖された屋内施設での植物工場です。では、どのような条件が植物の栽培に最適なのでしょうか。植物の栽培に適した環境づくりや、環境制御を利用した栽培法について解説します。また、植物工場のシステムが今後どのように発展していくのかについてもお話しします。

【体験コーナー】
「タンパク質のかたちを作ってみよう」
講師:先端技術総合研究所 高圧力蛋白質研究センター 准教授 櫻井一正
内容:タンパク質はアミノ酸という小さな分子がいくつもつながってできた、ひも状の高分子です。体の中でタンパク質のひもは天然構造と呼ばれる固有の形をとっています。タンパク質は種類によって機能が異なるのですが、それはこの天然構造が異なるからです。ではその形はどのように決まっているのでしょうか? 秘密はそのアミノ酸の並び方(アミノ酸配列)に隠されています。その仕組みをタンパク質を模したパズルを解いていただくことで、皆さんに実感して頂ければと思います。皆さんは時間内に天然構造を作ることができるでしょうか?

【展示コーナー】
「動物園・水族館の展示動物の性判別」
 先端技術総合研究所 生物工学技術研究センター 教授 加藤博己
「体細胞の観察~生殖細胞などの観察~」
 先端技術総合研究所 生物工学技術研究センター 教授 安齋政幸
「細胞レベルでからだを見てみよう」
 先端技術総合研究所 生物工学技術研究センター 准教授 黒坂哲
「牛伝染性リンパ種ウイルスの蔓延に関わる吸血昆虫対策への取り組み」
 先端技術総合研究所 植物センター 准教授 瀧川義浩
 先端技術総合研究所 生物工学技術研究センター 講師 松橋珠子

【大学院生物理工学研究科の学生によるポスターセッション】
「AIに用いる新しい時系列データ増幅法の開発とその応用」
 博士前期課程 生体システム工学専攻2年 塩田優真さん
「がんにかかわる受容体型チロシンキナーゼタンパク質の動作原理を探る」
 博士前期課程 生体システム工学専攻2年 殿垣内(とのがいと)尚杜さん
「タンパク質の動きをシミュレーションとAIで探る」
 博士前期課程 生体システム工学専攻2年 下河内翔太さん
「BSA・血清不含有体外成熟培地がマウスGV期卵子の成熟および受精に与える影響」
 博士前期課程 生物工学専攻2年 田中万柚子さん
「両性電解質高分子添加によるマウス精子凍結保存の効果」
 博士前期課程 生物工学専攻2年 由良晶子さん
「SARS-CoV-2スパイクタンパク質受容体結合ドメイン構造安定性の温度圧力依存性に基づく、オミクロン変異体抗体回避メカニズムの考察」
 博士前期課程 生物工学専攻2年 福本翔吾さん
「SARS-CoV-2スパイク蛋白質RBDの構造多様性が感染能に与える影響」
 博士前期課程 生物工学専攻2年 井上直也さん

【関連リンク】
生物理工学部 遺伝子工学科 教授 松本和也(マツモトカズヤ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/488-matsumoto-kazuya.html
生物理工学部 遺伝子工学科 准教授 田口善智(タグチヨシトモ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/779-taguchi-yoshitomo.html
生物理工学部 生物工学科 講師 坂本勝(サカモトマサル)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/905-sakamoto-masaru.html
先端技術総合研究所 教授 加藤博己(カトウヒロミ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/884-katou-hiromi.html
先端技術総合研究所 教授 安齋政幸(アンザイマサユキ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/502-anzai-masayuki.html
先端技術総合研究所 准教授 櫻井一正(サクライカズマサ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/310-sakurai-kazumasa.html
先端技術総合研究所 准教授 黒坂哲(クロサカサトシ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1421-kurosaka-satoshi.html
先端技術総合研究所 准教授 瀧川義浩(タキカワヨシヒロ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/166-takikawa-yoshihiro.html
先端技術総合研究所 講師 松橋珠子(マツハシタマコ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1422-matsuhashi-tamako.html

先端技術総合研究所
https://www.kindai.ac.jp/bost/about/advanced-technology/
生物理工学部
https://www.kindai.ac.jp/bost/

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