繰り返す水害との闘い 地盤と防災のプロが静岡県西部を実地調査

台風15号による土砂災害、警戒区域外でも

業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)と、さくら事務所が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」は、所長の横山芳春(地盤・災害の専門家)が、2022年9月23日~24日東海地方沖に接近した台風15号の被害調査を、9月29日に実施いたしました。
調査は浜松市天竜区、浜松市浜北区、磐田市、掛川市で実施しました。現地の被害状況をベースに、昔の地形図やハザードマップと見比べつつ、被害の特徴について解説を行っています。

土砂が崩れて、民家に被害のあった浜松市の現場(撮影:横山 芳春)
土砂が崩れて、民家に被害のあった浜松市の現場(撮影:横山 芳春)

・浜松市天竜区緑恵台

高台の造成地の斜面が崩れて家3軒が巻き添えに遭う被害がありました。報道では「盛土」が取りざたされていますが、もともと一帯は山地斜面だった土地の造成地。その斜面の上側から下側に、多量の土砂が押し下った様子が見られました。被害のあった住宅付近で崩れた土砂を観察すると、瓦やレンガなどの建築系の人工物が混じる多い土でした。残土を盛っていたという報道もあり、このような土の状況や周囲の自然の地質との違いから、崩れた土砂には残土が含まれている可能性が支持されます。土砂災害ハザードマップでは、緑恵台付近に土砂災害警戒区域等は複数ありますが、崩れた斜面付近は各警戒区域などには指定されていませんでした。

・浜松市天竜区二俣

二俣川にかかる嘯月橋の中央部の橋桁が落橋、自然の岩が突出した場所にあり、中央から左右の橋脚や欄干には大量の材が残されていました。このような材が川の流れを閉塞して、増水や中央部の川の流れを早めた可能性もあります。嘯月橋付近では、60㎝ほどの浸水の痕や、流れによる地面の洗堀などもみられました。近くの山裾にある天竜区役所では、駐車場裏手の斜面が崩落していました。土砂災害警戒区域/特別警戒区域に指定されていた場所です。

・浜松市浜北区高根神社

山上にある高根神社にて土砂災害が発生、鳥居から参道、また山裾にある住宅に土砂が流出していました。地元のお年寄りによると「こんな被害は数十年なく、七夕豪雨以来年ぶりくらい、がけ条例に対応した家でも被害があったようだ」との話でした。参道付近は土砂災害警戒区域等には指定されていない場所でした。

・磐田市磐田天竜線沿い

静岡県道44号沿いに複数の土砂災害が発生し、一部で土砂は県道沿いの民家、農地に流入していました。天竜川扇状地のへり、磐田原台地との境界には、100m近い高低差が続く地点にあり、この崖線に土砂災害警戒・特別警戒区域(急傾斜地の崩壊)が続き、谷筋の下では土石流の警戒区域もある地域にあります。このほか、磐田市の太田川の橋落、掛川市の土砂災害現場などを確認しています。

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、2022年9月末現在で58,000組を超える実績を誇っています。

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