平成27年度文化功労者 近畿大学・野本寛一名誉教授が再び教壇へ 12/15(火)記念講演会「環境民俗学への誘い」開催

近畿大学文芸学部(大阪府東大阪市)では、平成27年(2015年)12月15日(火)東大阪キャンパスにて、野本寛一名誉教授による「環境民俗学への誘い」と題する記念講演会を開催します。これは、野本名誉教授が、平成27年度文化功労者として顕彰されたことを記念して行われるものです。

【本件のポイント】
● 野本寛一名誉教授が平成27年度文化功労者として顕彰されたことを記念し、文芸学部の学生らを対象に講演
● 野本名誉教授が切り開いた「環境民俗学」の神髄を、世代を超えて学生に伝える

【本件の概要】
近畿大学・野本寛一名誉教授は、このたび平成27年度文化功労者として顕彰されました。今回の講演会はそれを記念して行われます。

講演会では、野本名誉教授が切り開いた「環境民俗学」についてお話します。テーマとしては「海と潮」、「河川環境と信仰」、「山、資源保全の民俗思想」、「雪、水田稲作と環境」などについて、近畿大学文芸学部の学生を中心に、分かりやすく伝えます。

■日  時:平成27年(2015年)12月15日(火)14:50~16:20
■会  場:近畿大学東大阪キャンパス EキャンパスA館(文芸学部校舎)301教室
     (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬」駅から徒歩約15分)
■対  象:近畿大学文芸学部の学生を中心とする本学関係者

【近畿大学 野本寛一名誉教授について】
(略歴)
昭和12年(1937年) 静岡県に生まれる
昭和34年(1959年) 國學院大學文学部卒業
昭和63年(1988年) 『生態民俗学序説』により文学博士(筑波大学)
昭和63年(1988年) 近畿大学民俗学研究所助教授
平成元年(1989年) 近畿大学文芸学部文化学科(現:文化・歴史学科)助教授
平成5年 (1993年) 近畿大学文芸学部文化学科教授
平成12年(2000年) 近畿大学民俗学研究所所長
平成17年(2005年) 近畿大学文芸学部文化学科特任教授
平成19年(2007年) 近畿大学を退職 近畿大学名誉教授
平成27年(2015年) 文化功労者顕彰

(学風について)
野本名誉教授の学風は「徹底的なフィールドワークから得られた資料に基づき理論・体系を構築する」というものです。この考え方を自らが語っているのは、近畿大学民俗学研究所紀要『民俗文化』第8号(平成8年(1996年)3月)に掲載された「鼎談(ていだん)・回顧と展望―近畿大学民俗学研究所の八年―」においてです。野本名誉教授はここで、民俗学研究所の研究態勢が既存の枠組みに規制されないものであったことから、自由にフィールドと向き合う事ができ、そこから独自の学問体系を積み上げつつあることを示唆しています。これが「環境民俗学」として結実し、今回の高い顕彰の背景になったと言えるでしょう。

【近畿大学関係者の文化功労者について】
民俗学という学問分野で「文化功労者」となったのは、柳田國男(昭和27年(1952年))・本田安次(平成7年(1995年))・谷川健一(平成19年(2007年))に続いて、野本名誉教授が4人目です。そのうち谷川・野本の両氏が近畿大学文芸学部教授であり、民俗学でこの顕彰を受けた人の半数が近畿大学関係者ということになります。谷川・野本の両氏以外でこの顕彰を受けた近畿大学関係者には、平成17年(2005年)の竹本住大夫・元文芸学部非常勤講師(本学卒業生)も含まれます。

文芸学部は平成元年(1989年)に、世耕政隆総長の下で開設されました。学部の理念は「超ジャンル」です。この理念は、既成の概念にとらわれず、新しいものを創造していこうということであり、これが背景となって、ユニークな業績が生み出されたと考えられます。

【関連リンク】
文芸学部 名誉教授 野本 寛一
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1411-nomoto-kanichi.html

昨年度実施された民俗学研究所講演会での様子
昨年度実施された民俗学研究所講演会での様子

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