福島県川俣町の復興支援としてICTを活用したSDGs探究学習を提案 探究学習用デジタルワークブックを制作し、授業を実施

制作したSDGs探究学習用デジタルワークブックの一部
制作したSDGs探究学習用デジタルワークブックの一部

近畿大学総合社会学部(大阪府東大阪市)総合社会学科環境・まちづくり系専攻講師 保本 正芳と、近畿大学附属高等学校・中学校(大阪府東大阪市)教諭 増田 憲昭は、東日本大震災復興支援の一環として、小・中学生向けのSDGs探究学習用デジタルワークブックを制作しました。
本教材は、文部科学省の「GIGAスクール構想」によるタブレット授業に対応しており、本教材の開発を機に、福島県川俣町を拠点として持続可能な社会の構築に対する理解を有した「新たな社会を牽引する人材の育成」を目指します。
令和4年(2022年)11月10日(木)に川俣町立川俣中学校(福島県伊達郡)で、中学1年生を対象に本教材を用いた授業を実施します。授業は、近隣の小中学校の教師にも公開します。

【本件のポイント】
●福島県川俣町の小・中学生向けにSDGs探究学習用デジタルワークブックを制作
●文部科学省の「GIGAスクール構想」に対応したデジタル教材
●総合社会学部生も参加し、川俣中学校の生徒にデジタルワークブックを用いた授業を実施

【本件の背景】
被災地域の復興に向けたまちづくり・地域づくりには、「レジリエント(強靭)でサステナブル(持続可能)な社会の実現」が非常に重要です。また、新型コロナウイルス感染症による昨今の社会・経済環境の変化は、改めて経済活動の発展と社会問題解決の両立の難しさを示しており、SDGs教育の普及とその実践の必要性はさらに高まっています。近畿大学では、「大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業(事業名:"オール近大"川俣町発・復興人材育成プロジェクト)」を活用し、令和3年度(2021年度)から、小・中学生向けのSDGs探究学習用デジタルワークブックの制作を開始しました。

【本件の内容】
本教材は「新たな社会に向けた実践的な学び」として、新しい気づきやより深い学びが生まれるように工夫しており、グループワーク等を通じて他者の意見も取り入れながら、子どもたち自身がSDGsについての自らの思いや考え、とるべき行動を書き記していくようになっています。タブレット授業に対応するためデジタルブック形式にしており、Webブラウザ上で閲覧、書き込みができ、付箋機能も付けてグループワークでのアイデア出しもできるようになっています。
本教材の活用法を紹介するため、令和4年(2022年)11月10日(木)に川俣町立川俣中学校で、近畿大学総合社会学部講師 保本 正芳が1年生を対象に授業を行います。授業は、近隣の小中学校の教師にも公開します。授業には保本ゼミに所属する学生3名も参加し、実際の教育現場での授業支援を体験します。
本学では今後、この教材開発を契機として、小・中学校の「総合的な学習の時間」でのICTを活用した探究学習の支援、小・中学生向けのSDGs授業の実施、川俣町の児童と近畿大学附属小・中学校の児童・生徒との交流なども検討しています。

【授業概要】
日時:令和4年(2022年)11月10日(木)14:45~15:35
場所:川俣町立川俣中学校
   (福島県伊達郡川俣町字宮ノ脇14番地、
    JR東北本線「福島駅」からバスで約50分)
対象:川俣町立川俣中学校 1年生 80名
講師:近畿大学総合社会学部総合社会学科 環境・まちづくり系専攻講師 保本 正芳

【近畿大学と福島県川俣町の連携】
近畿大学は、平成24年(2012年)に「"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト」を立ち上げ、東日本大震災からの復興に取り組む福島県川俣町の支援を行っています。平成29年(2017年)には、川俣町役場との間で包括連携協定を締結しました。また、平成30年度(2018年度)から令和2年度(2020年度)は「大学等の「復興知」を活用した福島イノベーション・コースト構想促進事業」、令和3年度(2021年度)からは「大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業」をそれぞれ活用し、さらなる復興支援や連携強化に取り組んでいます。

【大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業】
大学等が有する福島県復興に資する知を集積・活用するため、大学等による連携体制の形成や特色ある教育研究プログラムの開発・実施を支援することにより、福島イノベーション・コースト構想の実現に向け、イノベーションを生み出す高度な人材の長期的な教育・育成の基盤を構築することを目的とした事業。近畿大学は本事業の採択を受け、令和3年度(2021年度)から5年の予定で事業を実施しています(事業名:"オール近大"川俣町発・復興人材育成プロジェクト)。本事業では、複数の重点分野(A:農業・食、B:原子力・除染・リスクコミュニケーション、C:観光、D:集落復興・コミュニティ再生、E:SDGs)を設定し、川俣町を拠点に、学生、地域関係者の双方を対象とした教育研究プログラムを開発し、小中学生から社会人までの様々なターゲットに対して実施します。

【関連リンク】
総合社会学部 環境・まちづくり系専攻 講師 保本 正芳(ヤスモト マサヨシ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/919-yasumoto-masayoshi.html

総合社会学部
https://www.kindai.ac.jp/sociology/
近畿大学附属高等学校・中学校
https://www.jsh.kindai.ac.jp/


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