星野温泉 トンボの湯 りんご湯で使用したりんごを堆肥へ再資源化! 地元農家と協同し、循環型社会へ貢献する取り組みを開始
軽井沢星野エリアの日帰り温泉施設「星野温泉 トンボの湯(以下、トンボの湯)」は、地元農家と協同し、秋の季節湯「りんご湯」で使用したりんごを堆肥へと再資源化する取り組みを開始します。弊社スタッフが農家の畑でりんごの収穫・選定作業を手伝い、トンボの湯にて秋の季節湯の「りんご湯」を10月23~25日に開催します。その後、使用したりんごを自社の敷地で堆肥化し、来春に資源として農家へ還元する計画です。
背景
りんごの生産工程においては、傷がついてしまい、百貨店やスーパーマーケットの店頭に並ばないものが多く存在します。トンボの湯では、これまでもこのようなりんごを活用して、りんご湯を開催してきました。今年はさらに、使用済みりんごを自社で堆肥化することに取り組みます。
近年、国際社会では持続可能な開発目標(SDGs)が採択され、気候変動やエネルギーなど、さまざまな取り組みが行われています。そのなかの目標12「つくる責任 つかう責任」は、持続可能な消費と生産のパターンを確保することを目的としています。その目標を達成するために、生産工程での廃棄物の発生の抑制、リサイクルやリユースを行うことが必要とされており、本取り組みは、その目標に寄与するものと考えます。
*「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」:2001 年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、 2015 年9月の国連サミットで採択された、2030 年までの国際開発目標です(外務省ウェブサイト参照)。
りんごを堆肥へ再資源化
まず9月下旬~10月中旬にかけて、弊社スタッフが農家の畑でりんごの収穫と傷がついたりんごを選定する作業を手伝います。それらをトンボの湯の内湯に浮かべ、りんご湯を開催。りんご湯の実施後、その使用したりんご(以下、使用済みりんご)を資源として活用し、堆肥化します。
りんごの堆肥化に際しては、農家とトンボの湯のスタッフが連携し、 軽井沢星野エリア内の敷地で行います。使用済みりんごの総重量は300kg弱です。りんごを主とした有機物を堆肥の原料とし、自然な発酵により製法します。半年ほどで堆肥化するため、翌年の春には堆肥が完成します。その堆肥を農家へ還元し、りんご畑に施して土に返すことで、使用済みりんごを廃棄物ではなく、資源へと循環させることができます。また、その堆肥の一部を近隣住民の方にも無料で配布する予定です。
堆肥化の手順
使用済みりんごとモミガラを主体に、ワラや米ぬか、鶏ふんを加え発酵させます。60℃以上の熱が出るようにし、病虫害の心配のない状態を保ちます。発酵により水蒸気が出て、堆肥から水分が抜けていくため、定期的に堆肥に水分を足し、空気を入れるように堆肥を混ぜる作業が必要です。この水分と空気を加える作業を2週間ごとに行います。
協同する地元農家
野元果樹園 代表 野元勝也
長野県小諸市御牧ヶ原にて、りんごやプルーンなどを栽培する果樹園を営む。専業農家の家に生まれ自ずと就農を志すようになり、2004年より家業を継ぐ。この土地の特徴である「高標高地」を活かしつつ、有機質肥料を使う土壌微生物を大切にした、人にも環境にも優しい長く続けられる農業を目指す。「信州の環境にやさしい農産物認証」を取得し、持続可能な農業を実践している。地元小学校での体験授業など地域との連携した活動も積極的に取り組む。
りんご湯にかける想い
トンボの湯では、2002年の開業以来、地元に愛される温泉施設として近隣住民の方とコミュニティを形成してきました。秋の風物詩としてりんご湯を毎年開催し、今年で13回目を迎えます。本取り組みの一連の過程を通して、SDGsの活動への一助となることはもとより、地域の方との繋がりをより一層深めていければと思っています。
今後の予定
2020年 9月下旬~10月中旬 地元農家のりんご畑にて、りんごの収穫・選定作業
10月23日~25日 トンボの湯にて、りんご湯の実施
10月下旬 使用済みりんごを自社の敷地に運搬・堆肥化の開始
11月~ 3月 堆肥の管理
2021年 4月頃 堆肥の完成・梱包
GW頃 堆肥を地元農家へ還元・お客様へ配布実施
*備考:状況により、予定が変更になる場合があります。
星野温泉 トンボの湯
大正四年に開湯し、与謝野晶子や北原白秋など文人墨客から愛された源泉かけ流しの日帰り湯。とろみのある泉質は、美肌の湯と呼ばれています。
所在地 :〒389-0194 長野県北佐久郡軽井沢町星野
電 話 :0267-44-3580
URL :http://www.hoshino-area.jp