ミイダス株式会社が転職・採用を科学する研究組織として、 HRサイエンス研究所を設立

〜シニアリサーチャーとして機械学習の第一人者である大羽成征氏が参画〜

2020-04-03 13:00

総合人材サービス、パーソルグループにおいてアセスメントリクルーティングプラットフォームの「ミイダス」を運営するミイダス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:後藤 喜悦)は、採用をはじめとした人材や組織を科学するための研究組織として、HRサイエンス研究所(所長:神長伸幸)を設立したことをお知らせします。

■HRサイエンス研究所の設立背景

現代においては様々な分野でテクノロジーや科学が利用され、人々の生活のあり方や、仕事や業務のスタイルが劇的に変化しています。しかし、そのような中でも採用の現場はいまだに昔のままのやり方が主流となっており、進化が遅れている分野です。
ミイダス株式会社では採用のミスマッチに課題を感じており、科学とテクノロジーでミスマッチが起こらない世界の実現を目指し「ミイダス」を運営しています。科学による新しい価値の開発が事業の競争優位性だと位置付け、科学に基づいた新しい転職のあり方や働き方の提案を行っていきたいと考えています。HRサイエンス研究所は「人の科学」と「データの科学」を両輪として研究を遂行し、「ミイダス」を通じて価値を提案していくための組織として設立されました。
 「人の科学」では、自己申告による心理質問紙のアセスメントだけにとどまらず、行動計測やVRなど新しい計測技術を導入しています。
 「データの科学」では、「ミイダス」が保有する膨大なデータを活用し、顧みられることのなかった新しいキャリア・働き方・仕事を明らかにします。同時に、重要性を増している個人のプライバシー保護、企業の採用戦略を守るセキュリティ、そしてデータ活用の公平性を検討し、安全に安心して利用できるサービスを開発チームに提言します。
すでに「仕事で発揮するソーシャル・スキルのアセスメント開発」「ゲームを利用したアセスメント開発」「ミイダスが保有するビッグデータを利用した機械学習による次の転職先の予測」などの研究を進めており、最終的には「ミイダス」を通じてサービス化を目指しています。

■組織の体制に関して

 HRサイエンス研究所では様々なバックボーン、各分野のスペシャリストが所属することで、組織に化学反応が起こり、新しい価値の開発に繋がる研究ができると考えています。
ニューラルネットワークのモデル研究で修士号を取得した研究者や、認知神経科学を専門とする博士号の学位をもった研究者、国内トップクラス*の大学での教員経験者が複数在籍します。学術的な知見を活用するにとどまらず、ミイダスから世界に発信できる新しい発見を追求します。同時に、システム開発の豊富な経験を有するエンジニアも在籍し、スピーディーな事業貢献を視野に入れた新しい組織体制で研究に取り組みます。(*RU11 https://www.ru11.jp/
 また、確率統計や機械学習のアカデミック・コミュニティで先駆的な役割を果たしてきた機械学習の第一人者である大羽成征が、HRサイエンス研究所にシニアリサーチャーとして参画いたしました。

大羽成征、博士(工学)
ミイダスHRサイエンス研究所 シニアリサーチャー。2001年3月 奈良先端科学技術大学院大学(NAIST) 修士(理学)、翌2002年9月に同 博士(工学)を取得。2003年4月より奈良先端科学技術大学院大学 助教、2008年より京都大学 講師。論文多数。最近、著書「ガウス過程と機械学習」(持橋 大地、大羽 成征 著、講談社、2019)を出版。

神長伸幸、博士(教育学)

2019年~現在 早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員
2015年~現在 理化学研究所脳神経科学研究センター客員研究員
専門は心理学

鹿内 学、博士(理学)

2008年~2010年 京都大学大学院 医学研究科 特定助教
2010年〜2013年 京都大学大学院 情報学研究科 特定研究員
2016年~2017年 東京工業大学大学院 情報生命博士教育院 特定講師
専門はピープルアナリティクス

■今後の展望

データ分析技術はいまやAIと呼ばれるようになるほどの進化を遂げ、人が考えるだけでは難しい複雑な状況でも予測や推定ができるようになりました。しかし、現在、人材サービス業界にある主だったデータを分析するだけでは最適なマッチングが実現できないことが課題となっています。現在の先進的なデータ分析に耐えうる新しい計測手法の開発をすすめ(人の科学)、同時にさらなる発展をめざし、人のキャリアの可能性を広げる研究(データの科学)を開拓していきます。新しい仕事を得たいと思う「ミイダス」の個人ユーザー、これからの仕事に適した人材を求める企業にとって、よりよいキャリア・働き方・仕事を模索しながら研究を進めていきます。
 また、HRサイエンス研究所では、若手研究者を支援する一環として、「ミイダス」のデータソースを活用して研究を進めたい大学院生、若手研究者を、日本学術振興会 特別研究員(通称:学振)として受け入れ、支援する体制も整備しています。「ミイダス」をとりまく科学は多様です。「人の科学」「データの科学」はもちろんのこと、労働市場や労働環境など社会科学の研究もあるでしょう。「ミイダス」およびHRサイエンス研究所は、社会への貢献を実感できる研究議論を通じて、新しい研究課題・問いの発見を支援して参りますので、今後にご期待ください。

■「ミイダス」とは

「ミイダス」は自社で活躍する人材の定義から採用までを一括で行える、アセスメントリクルーティングプラットフォームです。法人企業は自社で活躍する人材の傾向を分析できる「ミイダスフィッティング人材分析機能」を利用でき、自社の社風や組織風土に適性のある人材の傾向を可視化・数値化し人材要件にすることができます。またその要件にフィットした人材をミイダスのデータベースから検索し、面接確約のオファーを配信することも可能です。
転職希望者は自身の内面的なスキルや思考性を分析できる「ミイダスコンピテンシー診断」が利用可能です。
その結果に加え、職務経歴や経験スキルを企業に公開する事で、社風や組織風土がフィットする可能性が高い企業から面接確約のオファーが届きます。300万人の転職データから自身の市場価値を診断できる、市場価値診断の機能も利用可能です。

■ミイダス株式会社について

ミイダス株式会社は、パーソルグループ全体のHR領域におけるイノベーション推進を牽引し、より一層の企業の人材ニーズに対する貢献を目的として、2019年4月に発足しました。
ミイダス株式会社が運営するアセスメントリクルーティングプラットフォーム「ミイダス」は、2015年11月よりサービス提供を開始しており、2019年にはHRアワード2019「プロフェッショナル 人材採用・雇用部門」最優秀賞を受賞。現在では、導入社数120,000社を超えるサービスとなりました。

■パーソルホールディングス株式会社について

1973年の創業以来、人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、再就職支援など総合人材サービスを展開。2008年10月に共同持株会社テンプホールディングス株式会社を設立。2017年7月よりパーソルホールディングス株式会社へ社名を変更。東京証券取引所市場第1部上場(証券コード:2181)。2019年3月期売上高9,258億円。

■「PERSOL(パーソル)」について

パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」をはじめ、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。
 また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」、クラウド型モバイルPOSシステム「POS+ (ポスタス)」などのサービスも展開しています。

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