建築を学ぶ学生が、漆喰で古民家の蔵を再生 近畿大学工学部 空家古民家再生プロジェクト

近畿大学工学部(広島県東広島市)建築学科 准教授 谷川大輔とゼミ生らは、「近畿大学×広島県福富町 古民家“星降るテラス”プロジェクト」として、地域の古民家の再生に取り組んでいます。本プロジェクトで、平成30年(2018年)3月14日(水)、15日(木)、東広島市内の古民家にて、漆喰の上塗り作業を行います。

【本件のポイント】
●学生らが築100年超の古民家改修に挑むプロジェクト
●近畿大学工学部開発の特許技術を活用した漆喰を使用
●左官職人に頼らず、学生たちが施工することで実践的な建築を学ぶ

【本件の概要】
近畿大学工学部建築学科准教授の谷川大輔は、平成27年(2015年)に広島県東広島市福富町の築100年を超える古民家を私財で購入し、自らが住民となることで、主体的に地域住民とまちづくりの在り方や古民家の活用方法を検討し、学生とともに古民家の再生を行う「近畿大学×広島県福富町 古民家“星降るテラス”プロジェクト」に取り組んでいます。
今回は、本プロジェクトで平成29年(2017年)に第一期リノベーションを終えた母屋に連結する蔵の再生計画の一環で、学生らが漆喰を塗って土壁の補修・再生に取り組みます。使用する漆喰は、近畿大学工学部建築学科教員らが開発した特許技術を活用した「瀬戸漆喰」で、施工し易く強度発現性に優れた塗り壁材です。

■日時:平成30年(2018年)3月14日(水)、15日(木)10:00~16:00
■場所:広島県東広島市福富町下竹仁1240 ※敷地内に駐車スペース有
■協力:有限会社宮本本店(瀬戸漆喰販売元)、株式会社実森建設(再生事業施工)

【近畿大学×広島県福富町 古民家“星降るテラス”プロジェクトについて】
近畿大学工学部のある東広島市で、他の中山間地域同様に、住民の高齢化や若い世代の市街地への転出で、空家が増えていることをきっかけに、近畿大学工学部建築学科准教授の谷川大輔とゼミ生が中心となり、平成28年(2016年)5月から開始したプロジェクト。地域住民とともにまちづくりの在り方や古民家の活用方法を検討し、空家のリノベーションや公園の整備に取り組むことで、地域を活気づけることを目的としています。
平成29年(2017年)に第一期リノベーションを行った古民家の母屋は、福富町への移住促進や情報発信の拠点とするとともに、日本文化や田舎暮らしを体験できる場所として活用するため、株式会社CAMPFIREのクラウドファンディングを使って、土間・かまど・囲炉裏・五右衛門風呂の再建のための資金調達をし、66人の支援を受けて、678,000円の活動資金を集め、かまどと囲炉裏を制作しました。
今回の漆喰を使った土壁の補修・再生活動は、平成29年度公益財団法人古川技術振興財団研究助成によって行われています。

【瀬戸漆喰について】
漆喰は、主原料である消石灰に「糊」になるツノマタ(海藻を炊き、抽出したもの)、割れを防ぐための「つなぎ」になるスサ(麻やワラなどの繊維)を加え、水で練り上げて作ります。漆喰には、本漆喰・砂漆喰・土佐漆喰・琉球漆喰などがあります。「瀬戸漆喰」は、近畿大学他が開発した特許技術を活用したもので、消石灰や砂等を主要成分とする漆喰材料に、カルシウムイオンが高い濃度で存在する水溶液を加えて混練することで、高い強度と優れた耐久性を発現する塗り壁材です。
今回使うのは、新製品のモニター品である「瀬戸漆喰 竹入り」です。

【関連リンク】
工学部建築学科 准教授 谷川 大輔(タニカワ ダイスケ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1146-tanikawa-daisuke.html

リノベーションした古民家の母屋
リノベーションした古民家の母屋

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