近畿大学病院 リウマチセンターを設立 診断・治療・合併症対策・リハビリ・社会支援を包括したセンター

近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)は、令和元年(2019年)10月1日(火)、「リウマチセンター」を設立します。血液・膠原病(こうげんびょう)※ 内科、整形外科を中心に、看護師、薬剤師、リハビリテーション医学、皮膚科、小児科、産婦人科、歯科口腔外科、メンタルヘルス科、メディカル・ソーシャルワーカーなど院内外の多職種と密接な連携をとり、全人的医療を目指します。
※膠原病:自己免疫を背景に関節・皮膚・筋肉・内臓に機能障害を起こす疾患の総称で、その中で最も頻度が高く、関節の炎症と高度の身体障害を来すのが関節リウマチです。当センターではあらゆる人材、検査機器、情報を結集して関節リウマチの患者様に特化した診療に当たります。

【本件のポイント】
●リウマチの早期診断・適切な治療法・積極的治療のため、「リウマチセンター」設立
●院内の多職種の機能を最大限に活用した診療体制で全人的医療を目指す
●患者様に社会的、経済的支援制度を丁寧に指導し、社会復帰を支援

【本件の内容】
関節リウマチは関節が炎症を起こし疼痛(とうつう)や関節の変形をきたすだけでなく、関節外にも多彩な病変が出現する疾患です。病初期は内科的な薬物治療、進行すると整形外科的治療が必要で、関節の破壊を防ぐため、早期発見、早期治療が重要です。そのためには、適切な検査を行い、総合的に診断を行う必要があります。当院では診療科の垣根を越えた診療体制を構築するため、今回、「リウマチセンター」を設立します。
膠原病内科と整形外科を中心に、多職種が連携しながら診療することにより、診断から治療までトータルマネージメントを行い、リハビリテーションから社会復帰に必要なあらゆるサポートを行います。一方、同意の得られる患者様には新規治療法を用いた臨床研究や治験にも参加していただき、その成果を元にリウマチの病態の究明や新たな治療法の開発にも役立てたいと考えています。

【治療内容】
関節エコーやMRIなどを駆使して関節リウマチの精確な病状把握を行い、従来の抗リウマチ薬と生物学的製剤あるいは分子標的薬を併用して積極的な治療を行います。定期的に病勢の評価を行って治療法を見直し、合併症の把握とそれへの対応を行います。
さらに外科的治療の適応を時期を逸することなく判断し、必要があれば積極的に推し進めて行きます。また、社会復帰を目標に社会福祉制度の指導も併せて行います。関節リウマチに関するセカンドオピニオンへの対応も行います。

【近畿大学病院リウマチセンター センター長】
近畿大学病院 血液・膠原病内科 教授 船内 正憲(ふなうち まさのり)
専  門:リウマチ・膠原病の病態と治療、膠原病性肺高圧症
コメント:人口の高齢化に伴い、リウマチだけでなく多彩な合併症に備えて、速やかな診断と適切な治療を効率よく達成するためのセンターです。今後、症例ごとに異なるリウマチの程度、内臓機能、合併症、副作用などを考慮した、最新のテーラー・メード医療を目指して活動して行きたいと考えています。

【関連リンク】
医学部 医学科 教授 船内 正憲(フナウチ マサノリ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/602-funauchi-masanori.html

リウマチ診断の様子
リウマチ診断の様子

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