近畿大学医学部附属病院 進行がんに対する新規分子標的治療薬早期開発治験を開始 アジア初のFAK(※1)阻害薬開発 米国Verastem社の依頼を受けて

近畿大学医学部附属病院 (大阪府大阪狭山市、病院長:工藤正俊)では、がん幹細胞を標的とする抗がん剤の開発で有名な米国Verastem社(マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO:ロバート・フォレスター)からの依頼を受けて、がん幹細胞を標的とする新たな抗がん剤の治験が始まりました。今回治験が行われる抗がん剤の研究が進むことで、将来的にはアスベストの暴露により引き起こされる悪性胸膜中皮腫などに対する臨床効果の可能性が期待される他、Verastem社のような欧米製薬ベンチャー企業による日本国内での最先端の研究開発が進み、がん新薬開発における国内の医療技術の更なる発展にも寄与するものと考えられます。

本治験では、近畿大学医学部内科学講座腫瘍内科部門講師の清水俊雄が治験責任医師を務め、Verastem社の研究者とともに抗がん剤の臨床試験を行います。また、近畿大学医学部内科学講座腫瘍内科主任教授の中川和彦は、「米国とヨーロッパでの治療開発と同時進行で日本においてもDefactinib(※2)の開発が行われることは非常に画期的である。近畿大学腫瘍内科ではDefactinibのように日本のがん患者への治療に大きなインパクトを持つ可能性のある新薬の開発促進に全力を尽くしていきます」と述べています。


なお本治験に関しましてはVerastem社からもプレスリリースが出されておりますので、内容の詳細についてはこちらのVerastem社リリース をご参照ください。

http://www.kindai.ac.jp/topics/assets_c/2013/09/%28JPN%2920130918%20VSTM%20Initiation%20of%20defactinib%20Phase%201%20in%20Japan%20%28__%29.pdf


(※1)FAK(Focal Adhesion Kinase:焦点接着班キナーゼ):がん幹細胞の増殖・生存に必須の反応経路
(※2)Defactinib:FAKの阻害によりがん幹細胞を殺傷する働きをもつ経口化合物



【ご参考:近畿大学医学部附属病院】

「人に愛され、信頼され、尊敬される人を育成する」という近畿大学初代総長・世耕弘一の教育理念のもと、大学病院として昭和50年(1975年)5月に開院。その後、平成6年(1994年)1月には高度の先進医療を行う特定機能病院として厚生省(現在の厚生労働省)から認定され、平成16年(2004年)6月には日本医療機能評価機構から施設認定を受けました。さらに平成19年(2007年)4月には治験拠点病院、平成21年(2009年)4月には地域がん診療連携拠点病院に指定されており、がん診療や治験における重要な拠点として位置付けされており、病床数は平成25年(2013年)9月25日現在で940床を有します。

また、教育機関としても南大阪地区における唯一の医学部として大きな役割を担っており、医学部の開学以来、医師として活躍する卒業生は2,500人を超えます。


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