農学部学生が栽培・レシピを考案した完熟ミニトマトのデザートを提供 入院中の子供たちの食事満足度アップを目指して

近畿大学農学部(奈良県奈良市)食品栄養学科は、医学部奈良病院(奈良県生駒市)と共同で「食事満足度向上プログラム」を実施しており、その一環として小児病棟の入院患者である子どもたちを対象に、農学部農業生産科学科 植物感染制御工学研究室の学生が栽培した完熟ミニトマトを用いて食品栄養学科の学生が考案した手作りデザートを提供します。

【本件のポイント】
●農学部農業生産科学科、食品栄養学科および医学部奈良病院との連携企画
●農学部の学生が栽培・収穫した完熟ミニトマトを用いて、食品栄養学科の学生が考案・調理したデザートを提供するオール近大農学部学生企画
●栽培から加工までの一連の、農学分野に必要な過程を学ぶとともに、入院中の楽しい食事環境を演出する方法を学生が実践的に学ぶ

【本件の概要】
近畿大学農学部食品栄養学科では、医学部奈良病院と連携して平成28年(2016年)4月から、病院食の質の向上を目的に、入院中の患者様対象の「食事満足度向上プログラム」を実施しています。今回は、近畿大学農学部の実験圃場(ほじょう)で農業生産科学科の学生が栽培・収穫した完熟ミニトマトを用いたデザートとして、食品栄養学科の学生が「トマトのブラマンジェ」を考案、医学部奈良病院栄養部のスタッフの指導のもとで調理・提供します。現在小児病棟には約20人の子供が入院しており、子供たちにデザートを提供することで病棟に笑顔を生みだします。また、今回はトマトの栽培およびデザートの企画・調理をおこなった学生が小児病棟に訪問し、子どもたちとのふれあいイベントも参画します。

■日時:平成29年(2017)年7月25日(火)18:00~
■会場:近畿大学医学部奈良病院
    (奈良県生駒市乙田町1248-1、近鉄生駒線「東山駅」から徒歩約10分)
■対象:小児病棟入院患者様(一部、特別な食事制限が必要な患者の方を除く)

【食事満足度向上プログラムについて】
本学農学部食品栄養学科と医学部奈良病院栄養部は、「食事満足度向上プログラム」として、主に次の4点について病院食の満足度向上に向けた企画を実施しています。

1.食事に関する嗜好調査実施
従来は、栄養部で年2~4回実施していた嗜好調査を学生と共同で実施。調査結果で得られた問題点を学生が分析します。

2.病棟内デイルーム掲示用に季節を感じられる献立表の作成
栄養部からの季節感やアピールポイントに関する情報をもとに、学生がイラスト入りで入院患者様の献立表を作成します。

3.奈良県産の農作物や近畿大学産の果物などの提供およびアピールメッセージの作成
近畿大学農学部や附属農場などで栽培された安全・安心な農産物をはじめ奈良県産の農作物などを積極的に病院食献立に取り入れ、そのメッセージカードを献立に添えて情報を提供します。

4.小児病棟入院患者様対象イベント
本プログラムで連携する奈良病院職員と農学部の学生が、小児病棟入院患者とそのご家族を対象としたイベントを定期的に開催しています。昨年度は8月に夏祭り、10月にハロウィンイベント、12月にクリスマスイベントを開催しました。栄養学を学ぶ学生の実践的な学習を支援するほか、ハロウィン仕様の手作りクッキーといったイベントに合わせた特別な病院食の提供による食事満足度の向上に役立てました。

【提供される完熟ミニトマトについて】
農学部農業生産科学科 植物感染制御工学研究室の学生が、実験・実習の一環として、教授 野々村照雄の指導のもと温室内で完熟ミニトマト(品種:フルーティーレッド)を減農薬栽培し、収穫しました。完熟ミニトマトは、糖度が7~8度と高く、酸味とのバランスの良い品種です(果実重:約30~40g/個)。また、果肉がなめらかで、果皮は柔らかい食感となっています。トマトには、リコピン、β(ベータ)-カロテン、ポリフェノールなど機能性を有する成分が豊富に含まれています。

農学部学生考案 手作りデザート「トマトのブラマンジェ」
農学部学生考案 手作りデザート「トマトのブラマンジェ」

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