SVPジャパン SNSを駆使したZ世代の購買プロセス

「ググる」から「タグる」時代へ ~購入前の徹底的な情報収集~

 会員企業に対して公開情報を⽤いたビジネス情報提供を行う、株式会社SVPジャパン(本社:東京都中央区、代表取締役社⻑:橋本 雅、以下「SVPジャパン」)は、『Z世代-SNSを駆使したZ世代の購買プロセス-』のインサイトを公開した。
皆さまのビジネスの一助になればと考えております。是非ご覧ください。

 企業が今最も注目してる顧客ターゲットは、Z世代と呼ばれる若者たちである。彼らは、子供のころからインターネットどころか、スマホやSNSがあるのが当たり前で、他の世代に比べ ITリテラシーが非常に高い。また、デジタル機器と言うよりも、“SNS”を巧みに利用し、 とても情報収集に長けている世代である。多様性を重んじ、社会問題に対しても意識が高い。そんな彼らの消費行動の特徴は、何よりもまず「自分らしさ」を表現できるかだ。ネット社会で自然と生きる彼らは、どのような目線で商品を選択し、購入まで至るのか。

■SNSで情報収集 -SNSを用途別に使い分ける-

 真のデジタルネイティブであるZ世代は、検索エンジンを使うのと同じくらいSNS上でも検索をする。また、SNSと言っても必要に応じて、アプリを使い分けて情報収集をしている。例えば、Twitterは最新のリアルな情報を求め、話題のニュースやトレンドを収集する。Instagramは写真がメインであることから、ファッションやコスメ、飲食店や出先のことまで様々なものをビジュアルで理解出来るため、何かを決める際の判断材料になりやすい。特に女性は、Instagramで自分の興味があることを検索する割合が高い。下図では、「新しいブランドや商品をどこで知りますか?」の問に対して、明らかな男女の差が存在していることがわかる。従来のGoogleを中心とした検索エンジンを使用して、情報収集をする通称「ググる」から、直接SNSに行き、「#(ハッシュタグ)」に続き、気になるワードを入れて検索をする「タグる」時代へと移行している。そして、気に入ったモノやコト、場所などあらゆるものをスクリーンショットを撮るなり、お気に入りに追加し、日常的に自分の興味関心ゴトをコレクションする。つまり企業がSNSマーケティングをする場合は、購入段階前の時点で、このお気に入りに入っておくことが重要であり、また、訴求したいものと、彼らの情報ニーズがマッチするかを考えてコミュニケーションチャネルを決めることも必要だ。

出典元:SHIBUYA109 lab.

■リアル世界にも関心あり -徹底的に調べる

 次なるZ世代の特徴として、リアルな世界にも興味があることが挙げられる。ネット中心の生活を送っていることもあり意外に思えるが、現物を自分の目で見て、感じて、体験することに重きを置いている。実際に、購入場所として選ぶのは実店舗が多い。また、彼らはお金の使い方に対して保守的であることから、流行っているという理由だけでは購入しない。購入前に徹底的にリサーチし、SNS上でインフルエンサーや購入者の様子やレビューを見て、それから実店舗でブランドや店の世界観を感じとり、十分に検討してから、ようやく購入することを決める。「自分」が本当に良いと思ったものしか購入しないのだ。またZ世代は、日頃からSNSでセンスの良い写真に触れており、また彼ら自身も発信者であることから、他の世代に比べ見た目の完成度には敏感である。企業は、WEBサイトでの商品写真の見え方や、実店舗の装飾、世界観の表現については、そんな彼らを意識しなければならない。

■ 購買ステップ -男女により異なる

 SHIBUYA109 lab.は、Z世代400名(男性200名/女性200名)を対象とした、消費行動の意識調査を行った。その結果を見ると、Z世代と言っても、男女の間で商品の出会いから購入、シェアまで違いがあることがわかる。

《Z世代 男子》

 Z世代の男子は、商品の出会いにあたる認知経路のランキングTOP3にInstagramが入っておらず、従来型のTV番組・CMが3位となっている。また、Twitterと動画配信サービスがともに49%程度と高くなっているのが特徴だ。検索方法では1位が検索エンジンで、こちらにもInstagramはTOP3に入っていない。
全体的に見て、よく利用するSNSはTwitterのようだ。そして気になったのは、全体の半分近い49.5%の人が、広告・PR投稿から購入経験があることだ。彼らは、日常生活においてSNSや動画配信サービスを利用しながら、自分にあった広告には興味を示し、購入している。これは企業側とっても嬉しい結果である。


《Z世代 女子》

 一方Z世代の女子は、広告・PR投稿からの購入経験が32.5%と低く、その代わりにインフルエンサーやまとめアカウントなど、 SNSの参考情報から購入している割合が高い。認知経路においては、Instagram経由が69.0%と非常に高くなっている。また、検索時や、買ったモノをシェアするときの手段としても、Instagramが上位にきている。女子は男子に比べ、商品の出会いから、検討、そしてシェアまで一貫してInstagramを活用していることがわかる。 この結果が示す通り、Z世代においても、SNSの使い方など購買行動に男女の差があることから、企業はターゲットセグメントを明確にして、マーケティング戦略を立てることが重要だ。どちらにせよ、Z世代は検討段階においてWEB、SNS情報を参考にするため、アプリやチャネルごとのニーズに合わせた、適切な情報を発信しなければならない。

■まとめ

 これまでZ世代の特徴、そして消費行動について考察をしてきた。彼らを顧客ターゲットにする場合、企業にとって言うまでもなく、“SNS”を駆使したマーケティング活動は必須である。デジタル機器やサービスを扱うのが得意とされているが、その中でも“SNS”をあらゆる手段で活用している。友達の近況把握などのコミュニケーションツールとしてだけではなく、情報収集に、そして興味があるものをストックしたり、商品のレビューを見たり、購入前段階の判断材料として活用するなど幅広い。企業は、購買プロセスの中で、彼らへのタッチポイントを確立しなければならない。しかしながら、SNSの広告費をたくさん使って訴求したとしても、その商品に魅力を感じないとスルーされる。「流行っている」「みんな持っている」は、あまり響かず、 「ユニーク」「1点もの」などに反応し、その商品を選択することで「自分らしく」いられるかが重要だ。また、その商品を選んだことで、社会問題にも貢献できるとなお良い。これからの未来を支えていくZ世代を理解し、彼らと共に魅力あるニューノーマルな時代を築いていきたいものである。

■ 終わりに

 SVPジャパンでは、会員様向けサービスを通じて、日本国内のみならず、世界各国の経済指標や市場データ、事業環境や企業戦略、研究開発動向などをカスタマイズされた報告書にてご提供させていただいております。調査内容をコンサルタントに直接ご相談いただいても結構です。是非ご活用ください。

■SVPジャパンについて

 「成功に導くビジネスの知を、もっと身近に」をミッションとした、会員制ビジネス情報提供サービスプロバイダー。
会員企業には、ビジネス公開情報に基づくクイックリサーチ、カスタムメイド型プロジェクトリサーチを提供。日本は1974年に創業し、現在世界40カ国に渡るネットワークのメンバーとして、大手企業を中心とした会員企業の意思決定を情報力でサポートしています。
 2021年には事業継承のため、経営体制を一新し、ガバナンスの強化、情報提供サービスの拡大、そして進化することを目指し、第二の創業をスタートしています。

《会社概要》
社名: 株式会社SVPジャパン
代表取締役: 橋本 雅
所在地: 東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-9 宮前ビル2F
設立年月日: 1974年7月1日
事業内容: 会員制のビジネス情報提供サービス
URL: https://www.svpjapan.com/

《問い合わせ先》
株式会社SVPジャパン デジタルマーケティング部
mail : info@svpjapan.com

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