『福祉×VR』活動 講演会 高齢者にVRで旅行サービスを提供し心身の健康サポート
近畿大学(大阪府東大阪)文芸学部文化デザイン学科 教授 森口ゆたかのゼミでは、平成30年(2018年)12月3日(月)に、東京大学先端科学技術研究センターの登嶋健太氏をお招きし、本学学生を対象に、高齢者施設で外出困難な高齢者へ向けてVR(バーチャル・リアリティー)による旅行体験サービスを提供している『福祉×VR』活動について講演会を開催します。
【本件のポイント】
●「福祉×VR」活動をされている登嶋健太氏が高齢者の心身の健康サポートについて講演
●実際に高齢者施設で使用している映像を使ったVR体験も実施
●学生は社会的課題に文化的なアプローチをするために、最先端技術を学ぶ機会とする
【本件の概要】
本学文芸学部文化デザイン学科 教授 森口ゆたかのゼミでは、「社会的課題に対する文化的アプローチ」をテーマとして、これまでに医療機関と連携し『HERTプロジェクト』に取り組んできました。
今回、最先端の技術で『福祉×VR』活動を行う東京大学先端科学技術研究センターの登嶋健太氏をお招きし講演いただきます。登嶋氏は、老健施設で介護職員として勤務した経験から施設の利用者である外出困難な高齢者の方々が、VRの機器を用いることで海外や国内の様々な観光名所や思い出の場所へ自由に疑似旅行体験ができると考え、クラウドファンディング等を活用して資金を集め、自らが撮影してきた世界中の映像を用いて、高齢者の方々に感動の旅行体験を提供しています。
本講演を通して、最新のテクノロジーを用いて福祉の現場に新風をもたらした登嶋氏の経験や研究内容をお伺いすると共に、実際にVR機器を用いての疑似旅行体験をすることで本学学生は、今後の「社会的課題に対する文化的アプローチ」の取り組みの一助とします。
■日 時:平成30年(2018年)12月3日(月)13:15~14:40
■会 場:近畿大学東大阪キャンパス アカデミックシアター1階ラーニングコモンズ
(大阪府東大阪市小若江3-4-1 近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
■対 象:近畿大学学生、一般の方(申込不要・入場無料)
■お問合せ:近畿大学文芸学部事務部 TEL(06)4307-3061
【講師プロフィール】
登嶋 健太(とじま けんた)氏
所属:東京大学先端科学技術研究センター 身体情報学分野学術支援専門職員
2014年の介護職員時代から高齢者施設で外出困難なお年寄りにVRを活用した旅行体験サービスを提供。クラウドアフンディング等を活用し31都道府県・世界28ヶ国を巡ってVR旅行コンテンツ制作を行う。その功績から、総務省、経済産業省はじめ各界から数々の賞を受賞する。現在は東京大学先端科学技術研究センター職員として勤務をしながら、「福祉×VR」活動を続けている。
【HARTプロジェクトについて】
近畿大学(大阪府東大阪市)では、平成21年度(2009年度)から、医学部と文芸学部の間で「HARTプロジェクト」と名付けられた連携事業を展開してきました。「HART」とは、「heart(心)」と「art(芸術)」とを重ね合わせた造語です。病院を患者さんにとって快適な空間へと変える「ホスピタル・アート」の推進を目的として、これまでにも、病院内での美術展や演劇ワークショップ、講義室から中継をつないだ文学講座など、さまざまな取り組みを行ってきました。
平成25年(2013年)からは、文芸学部において、本プロジェクトを授業にも取り入れ、学生が中心となって企画を進めています。学生たちは実際に病院を視察することで、車いすや移動ベッドを体験し、患者様の視線の高さに合わせた作品づくりや、中庭に出ることのできない患者さまのために窓越しに作品を楽しめるような展示方法などさまざまな工夫をこらしてきました。学生は病院内でアートに触れることで、患者様に少しでも元気になっていただきたいという気持ちで企画・製作を進めています。
【関連リンク】
文芸学部文化デザイン学科 教授 森口 ゆたか(モリグチ ユタカ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1482-moriguchi-yutaka.html