テレワークで顕在化した「働かないおじさん」問題~その実態と活躍推進の処方箋を、働き方改革実現会議・有識者議員が解説
白河桃子著『働かないおじさんが御社をダメにする』を発売
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2021年2月17日に、白河桃子著『働かないおじさんが御社をダメにする』(PHP新書)を発売しました。昨今のコロナ禍とテレワークにより、ますます顕在化した「働かないおじさん」問題に、政府の働き方改革実現会議で有識者議員をつとめた著者が、豊富な取材をもとに切り込みます。「働かないおじさん」の原因と実態、企業としての対応策を紹介し、ミドル人材の今後のキャリア開発へのヒントを提示します。
テレワークでクローズアップ!「働かないおじさん」問題とは
「働かないおじさん」とは、終身雇用、年功序列型賃金、新卒一括採用など、日本型雇用のもとで勤続年数が長くなり、給与に見合うパフォーマンスを出せなくなったミドル・シニア社員のことです。テレワーク元年となった2020年には、オンライン会議に参加できないなど、「働かないおじさん」への風当たりは、ますます強くなってきています。
しかし著者は、働かないおじさんは長年にわたる日本企業の「メンバーシップ型雇用」が生み出したものと分析します。そして、問題の本質は、働かないおじさんが「変化に対応できないこと」にあると指摘し、企業が変化に強い社員・風土を育てなければ、リストラをしても第二第三の「働かないおじさん」が生まれ続けると警鐘を鳴らしています。
ミドル・シニア自身の行動や意識改革も必要ですが、会社が「働かないおじさん」たちの行動を変える仕組みを用意すれば、そこにはまだまだ伸び代があるというのです。
働かないおじさんの実態と再生・活用の処方箋を事例で解説
本書では、働かないおじさんの実態を明らかにし、「おじさんの活躍推進」にいち早く着手した大和証券、森下仁丹など、先進企業の事例とノウハウを豊富に解説しています。そして、みずからも「働かないおじさんになっているのでは……」と不安視している読者にも、自分のキャリアを今後どう開発していけばよいか、ヒントを提示します。
《本書の内容》
第1章 働き方のパラダイムシフトが起きた!
「昭和のおじさんはコロナで押し流されました!」…… この1年で起きた「働き方」のパラダイムシフトについて解説しています。
第2章 「働かないおじさん」はこう変える! ミドル活用の「新常識」
ミドルの意識改革をどう進めるべきかを考察しています。抵抗勢力だからと、「おじさん」たちを取り残したまま働き方改革を進めても、生産性の高い組織にはならないことを説きます。
第3章 ミドル人材が活性化される仕組み ~「ミドル人材活用推進」の先進事例
いち早く「おじさん活躍推進」に着手し、成果を上げている企業の実例を紹介します。アプローチは企業によって様々ですが、どんな組織でも取り入れられる施策が具体的につかめます。
第4章 「ミドル人材活用」の担当者たちが本音を語る
企業で「おじさん改革」に取り組む担当者たちの座談会を公開しています。現場の実態と本音を知ることで、これから働き方改革を進める際の課題や注意点を整理します。
第5章 「新しい人材」としてのミドル
ミドル社員を新たな人材として採用し、ベテランならではの経験や能力を組織として積極的に活用している企業を紹介します。また、「第二の新人教育」として中高年が長く活躍するための研修に取り組んでいる事例も取り上げています。
第6章 変わるマネジメント ~これからの時代に求められる「ミドル人材」とは
今の時代に求められるマネジメントについて検証しながら、活躍できるミドル・シニア社員像を探ります。「マネジメントができるミドル」を育成するための研修事例も紹介しています。
《著者》 白河桃子 しらかわとうこ
相模女子大学大学院特任教授、昭和女子大学客員教授、ジャーナリスト、作家。慶應義塾大学文学部社会学専攻卒。中央大学ビジネススクール戦略経営研究科専門職学位課程修了。住友商事、外資系金融などを経て著述業に。ダイバーシティ、働き方改革、ジェンダー、女性活躍、ライフキャリアなどをテーマに著作、講演活動を行う一方、「働き方改革実現会議」「男女共同参画会議 重点方針専門調査会」「テレワーク普及展開方策検討会」など多数の政府の委員を歴任。
近著に『ハラスメントの境界線』(中公新書ラクレ)など。
《書誌情報》
◆タイトル:働かないおじさんが御社をダメにする(PHP新書)
◆サブタイトル:ミドル人材活躍のための処方箋
◆著者:白河桃子
◆発行:株式会社PHP研究所
◆判型:新書 272ページ
◆定価:1,001円
◆発売日:2021年2月17日
◆ISBN:978-4-569-84348-3
以上