iPad端末を活用したICT教育で自宅学習を実現 新型コロナウイルスによる臨時休校中の児童へ励まし動画も配信
近畿大学附属小学校(奈良県奈良市)は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、令和2年(2020年)3月2日(月)から臨時休校としています。児童の体調管理を優先させながらも学習習慣を継続させるため、高学年を中心にiPad端末を活用した自宅学習に取り組んでいます。
新型コロナウイルスの影響が教育にも及ぶ中、本校の取り組みが全国に波及すれば、今後このような事態が発生した場合の一つの解決策になるのではないかと考えております。
【本件のポイント】
●臨時休校期間中に、高学年向けにiPadを利用して課題の提出や返却が可能に
●教員が学習動画を作成して配信することで、授業の遅れをフォロー
●全学年メール配信システムを利用し、教員からのメッセージ動画を配信することで、保護者と協力して体調管理と学習指導を行う
【本件の内容】
本校では、授業の質の向上、問題解決学習の発展、児童の考える力の伸長を目的とし、平成28年(2016年)度から共用のiPadを導入し、令和元年(2019年)4月からは、5・6年生に1人1台のiPadを導入することで、さらなるICT教育の充実・推進を図っています。本校の進めるICT教育のコンセプトは、授業や家庭学習で、児童が創造性豊かに自ら考え発信し、いきいきと学べる環境を用意することです。
今回の新型コロナウイルスの影響による臨時休校に伴い、5・6年生ではiPadを活用したタブレット教材「Qubena(キュビナ)」を導入し、問題を間違えるとそのつまずきに合わせたオリジナルの問題が出題されるアプリケーションで自宅学習に取り組んでいます。
また、休校期間中に不安を抱える児童に向けて校長室便りを配信したり、学級担任から保護者のメールアドレスにメッセージ動画を配信したりすることで、児童にダイレクトに語りかけ、励ましの気持ちを伝えるように配慮しています。
【休校期間】
日時:1~5年生 令和2年(2020年)3月2日(月)~3月18日(水)
6年生 令和2年(2020年)3月2日(月)~3月12日(木)
対象:1年生:129人、2年生:107人、3年生:108人
4年生:124人、5年生:120人、6年生:113人
【学習内容】
■1~4年生
国語・算数の問題集や計算ドリル、漢字の復習などを中心に、回答をホームページに公開し、休校中においても復習を中心とした問題演習を行います。
■5年生
iPadを活用したタブレット教材「Qubena(キュビナ)」を導入し、問題を間違えるとそのつまずきに合わせたオリジナルの問題が出題されるアプリケーションで自宅学習に取り組んでいます。
また学習支援プラットフォーム「ロイロノート」を活用し、取り組んだ課題を教員へ送信し、チェックして返却送信し、学習の遅れを補います。また算数の学習動画を作成して配信し、家庭で動画を見ながら学習内容をノートにまとめ、その写真を教員に送信することで、学習状況の確認をすることができます。その他にも、自由学習として興味のあることや取り組んだことを写真や動画で提出します。
■6年生
論文や詩などの文章作品を仕上げ、写真に撮影して教員宛に提出します。理科では、これまでiPadを活用して育んできたプログラミング的思考を駆使しながら、プロジェクションマッピング作りに挑戦します。