ペットボトルキャップの分別廃棄を促す回収BOX3種を共同開発 実証実験に取り組み、キャップの水平リサイクルをめざす

共同開発した「キャップ回収BOX」のプロトタイプ3種
共同開発した「キャップ回収BOX」のプロトタイプ3種

近畿大学経営学部(大阪府東大阪市)商学科教授 廣田章光ゼミ(マーケティング、デザイン思考)と、年間約30億個以上のペットボトルキャップを生産する日本山村硝子株式会社プラスチックカンパニー(兵庫県尼崎市、以下 日本山村硝子)は、ペットボトルのプラスチックキャップ(以下 ペットボトルキャップ)の回収率の低さを解消するため、ペットボトルとペットボトルキャップの分別廃棄および回収を促進する仕掛けを施した3種のキャップ回収BOXを共同開発しました。
今後、東大阪キャンパスにおいて実証実験に取り組み、日本山村硝子が進める水平リサイクル※ の実現をめざします。また、今回開発したキャップ回収BOXのプロトタイプを、令和5年(2023年)10月20日(金)・21日(土)に東大阪キャンパスで開催されるイベント「プロト・フェス」に出展します。
※ 使用済み製品を原料として用いて同じ種類の製品につくりかえる、資源循環型のリサイクル。

【本件のポイント】
●ペットボトルキャップの分別廃棄を促進するための仕掛けを施したキャップ回収BOX3種を近畿大学と日本山村硝子が共同開発
●Z世代の関心を引くため、キャップ回収BOXにゲーミフィケーションなどの要素を組み込む
●今後キャンパス内で実証実験を重ね、日本山村硝子が推進するペットボトルキャップの水平リサイクルの実現をめざす

【本件の背景】
日本においてペットボトル自体のリサイクルの仕組みは一定の水準で確立されており、リサイクル率は令和3年度(2021年度)で86%※ と高水準にあります。しかし、それとは対照的に、ペットボトルキャップについてはその回収実態の把握もされておらず、回収率は極めて低いといわれています。このような背景を受け、日本山村硝子では令和4年(2022年)からペットボトルキャップの水平リサイクルの技術研究を進めていますが、回収や選別の仕組みは依然として課題となっています。
今回の共同開発は、ペットボトルと他の廃棄物との分別のみならず、ペットボトルとペットボトルキャップの分別廃棄を促進しペットボトルキャップの回収率向上をめざすもので、今後、日本山村硝子が進めるペットボトルキャップの水平リサイクルの実現につなげていくことも視野に入れています。
※ 出典:PETボトルリサイクル推進協議会のホームページより

【本件の内容】
近畿大学経営学部の廣田ゼミと日本山村硝子は共同で、令和4年(2022年)10月から東大阪キャンパスでの学生のペットボトルの廃棄行動についての観察調査を繰り返し実施してきました。観察調査の一環で実施したアンケートにより、近畿大学生のキャンパスでのゴミ全般の分別廃棄の実態については、「絶対する」(20.8%)、「まあまあする」(62.5%)と、80%を超える学生が日常的に分別廃棄をしていることがわかりました。しかし、ペットボトルキャップの分別廃棄については「しない」が77.1%と、大半がペットボトルキャップをつけたままペットボトルを廃棄していることが明らかになりました。
そこで、ペットボトルキャップの分別廃棄を促進するために、占いや投票、3Dアートといったゲーミフィケーションの要素を施したキャップ回収BOXを学生が考案し、制作と検証を重ねたうえで3種類のプロトタイプを開発しました。今後、大学構内でこれらを用いた実証実験に取り組み、実社会におけるペットボトルキャップの水平リサイクルの実現につなげることをめざします。
この3種類のキャップ回収BOXを、令和5年(2023年)10月20日(金)・21日(土)に東大阪キャンパスで開催される、近畿大学デザイン・クリエイティブ研究所主催のイベント「プロト・フェス」に出展します。

【キャップ回収BOX3種】
(1)<占い機能付きキャップ回収BOX>
ペットボトルとキャップを分別して廃棄すると、オリジナルキャラクター「フォーちゅん」が、音声で占いの結果を伝える仕組みです。日常的に悩みがちで自分自身で決めきれないことが多いというZ世代の特徴に着目し、キャップの分別廃棄を自分ごと化します。

(2)<世の中の関心への投票機能付きキャップ回収BOX>
回収BOX上に設置されたディスプレイに投票テーマが2つ表示され、いずれかを選んでキャップを穴に入れることで、自身が関心のあるテーマに投票できる仕組みです。投票後、選んだテーマの累積投票数が画面に表示されます。周囲の人の考えが気になるというZ世代の特徴に着目し、「推しのタイプ」「就活での服装」「旅行先」など15の投票テーマを設定しています。

(3)<キャップアートキャップ回収BOX>
廃棄するペットボトルキャップをボードに貼り付けていくことによって、最終的に3Dアートが完成する、近大マグロの形状をしたキャップ回収BOX。アート作品を作り上げるという目的を持たせることによって、ペットボトルキャップの分別廃棄を促進します。

【「プロト・フェス」開催概要】
他のコンテストや企画会議などでは評価を得られなかったアイデアのプロトタイプを持ち寄って再評価し合い、展示やアワード表彰を行うことでチャレンジマインドを醸成する、近畿大学デザイン・クリエイティブ研究所主催のイベント。初開催となる今回は、学生グループ約20団体と、企業・団体グループ約20団体が出展予定です。
日時:令和5年(2023年)10月20日(金)12:30~17:30(12:00受付開始)
   10月21日(土)11:30~15:00(11:00受付開始)
場所:近畿大学東大阪キャンパス 2号館 実学ホール
   (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)

【日本山村硝子株式会社】
所在地 :【関西本社】兵庫県尼崎市西向島町15-1
代表者 :代表取締役 社長執行役員 山村幸治
創業  :大正3年(1914年)4月5日
資本金 :140億円
従業員数:737名 ※ 令和5年(2023年)3月時点
事業内容:ガラスびん・プラスチック容器の製造・販売、粉末ガラス・ガラスペーストなどの製造・販
売、機器およびプラント類の設計・製作・販売ならびに設置工事

【関連リンク】
経営学部 商学科 教授 廣田章光(ヒロタアキミツ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/79-hirota-akimitsu.html

経営学部
https://www.kindai.ac.jp/business/
デザイン・クリエイティブ研究所
https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/design-creative/
プロト・フェス
https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/design-creative/news_protfes.html


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