11/4(水)、8(日)サツマイモ空中栽培の収穫実習と実験授業開催 “オール近大”川俣町復興支援プロジェクト 福島県川俣町にて
近畿大学(大阪府東大阪市)は、平成27年(2015年)11月4日(水)および8日(日)、福島県川俣町にて、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)生物工学科生産環境システム工学研究室教授の鈴木高広らが開発した「空中栽培法」によるサツマイモの収穫をおこないます。
4日には、川俣町立富田小学校の児童と収穫実習および実験授業を、8日には、仮設住宅に居住する山木屋地区の方々と収穫実習を実施いたします。
【本件のポイント】
●空中栽培法では地面から離して栽培するため、土壌汚染による風評被害の心配がない
●「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」として川俣町の全小学校、幼稚園、保育園と川俣町農村広場仮設住宅で空中栽培サツマイモの収穫実習や実験授業を実施
●栽培および収穫実習やそのイモをメタン発酵させてエネルギー化する実験を通じ、子どもたちや仮設住宅の方々の将来への夢と希望を応援する
【本件の概要】
日 時:平成27年(2015年)11月4日(水) 10:30~12:20
場 所:川俣町立富田小学校(福島県伊達郡川俣町鶴沢林山18)
対 象:富田小学校の児童
内 容:空中栽培サツマイモの収穫実習および鈴木高広教授による実験授業
実 験:ペットボトルメタン発酵実験(収穫したイモや蔓の一部を使い、ペットボトルでメタン発酵実験をおこないます)
日 時:平成27年(2015年)11月8日(日) 10:00~11:00
場 所:川俣町農村広場仮設住宅(福島県伊達郡川俣町大字東福沢字坊ノ入1-1)
対 象:川俣町仮設住宅の方々
内 容:空中栽培サツマイモの収穫実習をおこないます
【本件の背景】
サツマイモの空中栽培法は、本学の生物理工学部(和歌山県紀の川市)鈴木高広教授と堀端章講師による三角棚を使ってイモを多層栽培する方法で、日光を無駄なく利用し、効率良く光合成を行うことができるため、従来の5~10倍の収穫率でサツマイモを大量に育てることができます。また、汚染された土壌を一切使用せず地面から離して栽培するため、一部に避難指示解除準備区域が残る同町でも、放射能汚染問題の風評被害も避けられ、安心して食用に利用できます。
近畿大学は福島県川俣町復興支援として取り組んでいる「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」として川俣町の全小学校、幼稚園、保育園でサツマイモ空中栽培実習を実施。川俣の子どもたちが、イモの栽培を通して未来への夢と希望もいっしょに大きく育ててもらうことを応援する企画です。一昨年初めて企画して収穫に成功、震災以降初の芋掘り体験となり、子どもたちに大好評でした。以来、毎年改善を重ね、今年が3年目となります。
また、昨年、ソーラーパネルを備えたサツマイモ空中栽培設備「三角棚ソーラーシェアシステム」を川俣町へ贈呈。サツマイモは仮設住宅に居住する山木屋地区の方々により栽培され、発電された電気は仮設住宅駐車場の電燈に使用されています。
【“オール近大”川俣町復興支援プロジェクトとは】
近畿大学が、13学部48学科を擁する総合大学としての研究力を生かし、総力を挙げて東日本大震災に伴う原発事故により一部が避難指示区域に指定された川俣町の早期復興を支援するために立ち上げた学部横断プロジェクトです。
地場農産業の活性化や教育・文化の育成などの「復興支援」と、除染や健康管理など被災からの「再生支援」の二面から、町の方の意見を取り入れながらサポートしています。
【関連リンク】
生物理工部 教授 鈴木 高広
http://www.kindai.ac.jp/meikan/146-suzuki-takahiro.html
生物理工部 講師 堀端 章
http://www.kindai.ac.jp/meikan/505-horibata-akira.html