【イベントレポート】ゲスト・いとうせいこう「もはや趣旨がわからない」 自由奔放すぎた(?)イベントの様子をお届け 『ザ・カセットテープ・ミュージック~カセワングランプリ決定戦~』

全国無料放送のBS12 トゥエルビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森内譲)で放送中の音楽バラエティー番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」(日曜よる9時~ )は、12月10日にイベント「ザ・カセットテープ・ミュージック~カセワングランプリ決定戦~」を開催いたしました。濃密な2時間をオフィシャルレポートにしてお届けします。

全国無料放送BS12 トゥエルビで放送中の人気音楽バラエティ『ザ・カセットテープ・ミュージック』(日曜よる9時~)。そのスペシャルイベント「ザ・カセットテープ・ミュージック~カセワングランプリ決定戦~」が12月10日に東京・草月ホールで行われ、同番組MCのマキタスポーツとスージー鈴木に加えて、日本語ヒップホップのパイオニア的存在であるいとうせいこうがゲスト出演!マキタ&スージーが各テーマに沿って楽曲をプレゼンし、“最も〇〇な曲”を決定する「カセワン(C-1)グランプリ」を開催した。

番組で幾度となく取り上げている渡辺美里の代表曲「My Revolution」をマキタ&スージーがデュエットしながら登場するオープニングで、草月ホールを西武球場に変えた二人は、満席の客席を見渡して「次は4桁キャパの会場でやりたい!」(スージー)。マキタも「平日のこの時間によく来てくれましたね!客席に色味がない。ここは中高年のオアシスですね!」と客層にツッコミながらも大興奮。スージーいわく「レコード大賞に並ぶ権威のある」C-1グランプリがスタートした。

ついつい歌いたくなるギターソロNo.1を決める『ニャニャニャニャーグランプリ』ではクイーンの「サムバディ・トゥ・ラブ」「ボヘミアン・ラプソディ」「ドント・ストップ・ミー・ナウ」をチョイス。各曲にあるブライアン・メイの気持ちいいギターソロをなぜか「ニャーニャー」と歌いながら紹介。「ドント・ストップ・ミー・ナウ」に至っては、間奏のギターソロに対してスージーが勝手に作ってきた日本語詞を発表。マキタは「その熱意がわからない!」と苦笑いも、スージーの熱意によって『ついつい歌いたくなるギターソロNo.1』は「ドント・ストップ・ミー・ナウ」に決定した。

次は、「ガッチャマンの歌」で使われる「勝った気分になるコード」ビクトリーコードの曲No.1を決める『ガッチャマングランプリ』。ノミネートされたのはMr.Childrenの「クロスロード」、ザ・ビートルズの「レディ・マドンナ」、ザ・ローリング・ストーンズの「ブラウン・シュガー」、USAフォー・アフリカによるチャリティーソング「ウィ・アー・ザ・ワールド」。「ウィ・アー・ザ・ワールド」では、マキタが楽曲に合わせて、プロモーションビデオの歌手たちを一人ひとり再現。その見事な形態模写となつかしさに観客は大爆笑。グランプリは「ウィ・アー・ザ・ワールド」に満場一致で決定し、マキタは「草葉の陰でマイケル・ジャクソンも喜んでいるはず」とまとめた。

ついに・・・いとうせいこう登場!

独特すぎる「カセワン(C-1)グランプリ」の方向性も定まった(!?)ところで、スペシャルゲストのいとうせいこうが登場。いとうは「ギターソロに対してニャーニャー言ったと思ったら急に真面目に音楽の話もするし…もはやイベントの趣旨がわからない!」と困惑すると、マキタは「僕たちは更年期で音楽に対する熱病にうなされているんです。僕らが安定していない分、せいこうさんは理性的に参加してくださいね」とオーダー。それにいとうは「イベントの手綱を引っ張っていきたい」と冷静ながらも意気込んでいた。

『80年代日本語ラップグランプリ』では、山田邦子の「邦子のかわい子ぶりっ子(バスガイド編)」、吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」、Real Fish featuring桑田佳祐&いとうせいこうの「ジャンクビート東京」がノミネート。ヒップホップというジャンルに対する当時の捉え方についていとうは「ヒップホップは反音楽として聴いていてカッコいいと思ったけれど、80年代当時はそれに気づかないミュージシャンが多かった気がする」と回想。いとうに影響を受けたヒップホップグループ・スチャダラパーの登場についてマキタは「初めてスチャダラパーを見たときはあまりの衝撃に引きこもりになったくらい。今まで見たことも聴いたこともない音楽スタイルで、一体何が起こったの!?とさえ思った」と、同時期に音楽と笑いの融合を目指していた自身にとって、彼らがいかに大きな存在だったかを明かした。またこの曲のラップ部分しかり、当時の日本語ラップが「音頭」のようになるのは「五七五の間に休符があるから」と語り、初期日本語ラップのリズムについての重要な視点を披露。マキタとスージーも「日本語ラップにおける休符問題」について、実演を交えながらさらに議論を重ねていった。

吉の「俺ら東京さ行ぐだ」についていとうは「言葉をバシッと切ることで、日本語ラップが陥りがちな音頭にはなっていないし、リズム感がいい。今は僕らにヒップホップを聴く耳があるから理解できるけれど、当時はそれがないのに35万枚以上売れた。歌番組でも、ふざけた歌なのに吉さん自身があえてふざけて歌わず、お爺さんお婆さんが吉さんを囲むというシュールな画は、今考えると相当狂っていた」と楽曲の力を力説。マキタも「ラップをやってサビでメロディーのある歌ものにするという、現在まで続く方法論は吉さんが最初にやったのかもしれない」と分析した。

いとうが参加した「ジャンクビート東京」についてスージーが「これは当時凄いショックを受けた」と明かすと、いとうは「ラップというか桑田佳祐ならではの語りがあるよね」と同感。自身のパートについては「ヒップホップという方法論がまだ確立されておらず、それを知らなかったからこそデタラメなものができたというのもあるかもしれない。適当なアドリブでやったので、今やれと言われたら出来ないと思う。まさに芸人の勘だった」と制作秘話紹介。桑田については「歌詞の通りに歌わないし、なんでそんなことを思いつくのかと驚かされることばかり。魂の吹き込み方が違う。その感性は原始的でもあり、桑田さんのようなラッパーは今も存在しない」と稀有な才能を賞嘆していた。

『80年代日本語ラップグランプリ』は、リスペクトを込めて満場一致で「ジャンクビート東京」に決定。スージーは「MCいとうせいこうの偉大さを伝えることができて良かった」と喜び、マキタは「僕らは相変わらずゴキゲンです」とC-1グランプリに手応え十分。この日のイベントの総括を求められたいとうは「う~ん…まとめようがない!」と自由奔放すぎる『ザ・カセットテープ・ミュージック』の本質を突いて、会場を大爆笑させていた。

アンコールでは、マキタとスージーが番組でも披露したばかりのチャゲ&飛鳥「恋人はワイン色」を熱唱し終了。シュールな『ニャニャニャニャーグランプリ』から始まり、二人が曲への愛を爆発させて歌って動いて爆笑を取りつつも、後半はいとうせいこうの音楽的功績を本人の証言を交えて真剣に語り合うという、番組ならではの音楽愛に満ちたイベントとなった。

番組『ザ・カセットテープ・ミュージック』

全国無料放送のBS12 トゥエルビにて、毎週日曜よる9時00分から好評放送中!珠玉の80年代歌謡曲を聴きながら、歌詞やメロディーに仕掛けられた魅力まで、自由にトークを繰り広げる前代未聞の珍・音楽バラエティー番組。ミュージシャン・芸人・俳優・コラムニストとマルチに活躍中のマキタスポーツと気鋭の音楽評論家スージー鈴木の音楽評論界の革命者二人が80年代歌謡曲の素晴らしさを、夜な夜な熱く語り尽くします。

BS12 トゥエルビについて

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