米国初!緩和ケアVR教材を救急医学専門医と共同開発!米国老年医学会「GSA2023」でVRセミナーを開催!
医療VRを開発する株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役:上路健介、以下 ジョリーグッド)は、アメリカで初となる「緩和ケア(*1)トレーニングVR」をハーバード大学附属病院であるブリガム・アンド・ウィメンズ病院と共同開発したことをお知らせいたします。また、本VRを用いて、アメリカ老年医学会「GSA2023」にて医療VRセミナーを実施いたしました。
アメリカでは、終末期患者の約90%が人生最期を自宅で迎えたいという希望があるにもかかわらず、多くの患者が病院で最期を迎えており、医師、患者、家族間のコミュニケーション不足が大きな要因の1つとなっています。そこでJolly Good US Inc.は、医療従事者が緩和ケアにおけるコミュニケーションをVRでトレーニングすることで、効率的かつ効果的にコミュニケーションスキルを習得できると考え、共同開発に至りました。
アメリカ老年医学会「GSA2023」で開催したVRセミナーでは、共同開発パートナーのハーバード大学医学部准教授・大内啓医師が登壇し、開発したVRを活用して緩和ケアの基本的な技術となるアセスメント能力をトレーニングする講義を行いました。
今後ジョリーグッドは、本VRの効果検証を行ないつつ、様々な診療分野にて「Apple Vision Pro(*2)」向け医療VRを開発し、グローバル市場を見据えて事業開発を加速させていきます。
(※1)緩和ケアとは、「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQuality of Lifeを、痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に見出し的確に評価を行い対応することで、苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチである。」(https://www.who.int/health-topics/palliative-care)
(※2)Apple Vision Proとは、Appleが初の空間コンピュータとして開発した複合現実ヘッドセット型PCです。(https://www.apple.com/apple-vision-pro/)
■医療従事者や患者間のミスコミュニケーションが人生の最期の迎え方に影響
アメリカでは、終末期患者の約90%が人生の最期を自宅で迎えたいという希望があるにも関わらず、実際には、自宅で最期を迎えているのは約30%となっています。その背景には、終末期患者の今後の治療方針や最期の迎え方について、緊急救命室での数分間で、医療従事者と患者や家族がコミュニケーションを取って決めていることが多く、そこにはミスコミュ二ケーションが多く発生していると言われています。
更に、緩和ケアにおける医療従事者のためのコミュニケーションスキルのトレーニングは、教育人材、時間、コストの問題から、医療従事者のスキル習得機会が少ないことが挙げられています。
▲出典:National Library of Medicine
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17446824/
Abbreviation: LTC = long-term care.
▲出典:Centers for Disease Control and Prevention
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6919a4.htm
■「緩和ケアトレーニングVR」コンテンツ概要
本コンテンツは、終末期患者が救急部(ED)に運ばれ、患者本人は呼吸が苦しく会話ができない状態であり、医師は患者の家族(娘)とコミュニケーションを取りながら、患者の希望する治療方をともに判断するシーンを再現しており、医師の目線を体験します。
■緩和ケアVRセミナー開催レポート
フロリダ州タンパで開催されたアメリカ老年医学会「GSA2023」において、今回開発した緩和ケアトレーニングVRを活用したVRセミナー及びブース出展を実施いたしました。
セミナー参加者やブース訪問者からは、VRのクオリティーの高さに、まるで自分がそのシーンの中に入り込んだ感覚になる、終末期患者や家族とのセンシティブなコミュニケーションを本番の様な緊張感と共に練習できる、といった感心の声が多く寄せられました。
(「GSA2023」公式サイト:https://www.gsa2023.org/)
■ハーバード大学医学部准教授 大内啓 医師 コメント
医師が緩和ケアコミュニケーションスキルを習得することで患者や家族とのコミュニケーションミスを減らし、患者が希望する医療が提供できることが研究で証明されています。残念ながら現状では、トレーニング人材、時間、コストを理由に、医学教育の過程でこの緩和医療コミュニケーションスキルを習得する機会は多くはありません。
VRを活用することで緩和ケアコミュニケーションのトレーニングの米国内の普及を一気に加速でき、医療従事者の人材育成に貢献できると考えております。VRトレーニングは、場所や時間を問わずストレスの高い臨床現場の臨場感を味わいながら繰り返し学習ができます。エビデンスに基づき開発されたこのVRトレーニング教材の普及により、米国の終末期患者の過ごし方は劇的に改善されると期待しております。
<プロフィール>
ハーバード大学医学部救急医学准教授。ブリガム・アンド・ウィメンズ病院内科の救急外来准医師および在宅病院医師。大阪で育ち渡米。ジョージタウン大学医学博士号、ハーバード大学医学博士号を取得。救急外来における患者や家族との緩和ケアコミュニケーション方法の研究に注力している。米国国立老化研究所のポールB・ビーソン老化研究キャリア開発新興リーダー賞(アメリカ国立緩和研究所)やソウジャーン奨学金リーダーシップ賞(カンビア・ヘルス財団)など、数多くの賞を受賞。2023年より株式会社ジョリーグッドの医療顧問を務める。
■株式会社ジョリーグッドについて(https://jollygood.co.jp/)
ジョリーグッドは、米国やアジアを中心に、高精度なVRソリューションと、VR空間のユーザー行動を解析するAIによる医療福祉向けサービスを開発するメディカルテクノロジーカンパニーです。VRやAIなどのテクノロジーにより、医療教育、障害者支援、精神疾患治療など、人の成長や社会復帰を加速し、医療の進化や人の生きがいを支えるサービスを様々な研究機関や企業の皆様と共に展開しています。
なお、これまで日本では200以上の医療・福祉機関への導入実績があり、米国ではハーバード大学やボストン大学、タイ王国ではマヒドン大学と共同開発事業を手掛けています。
<医療VRの共同開発パートナー募集中!>
ジョリーグッドは、北米への事業進出・事業拡大を狙う国内の医療関連企業、そして日本政府や現地の医療機関らと連携しながら、グローバル市場にて事業展開を加速させていきます。弊社事業の取り組みにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせはこちら:https://jollygoodplus.com/about/contact/
【企業理念】
テクノロジーは、それを必要とする人に使われて、初めて価値がある。
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