「なら近大農法」で栽培した三郷町のどか村産メロンの摘果をピクルスとして商品化し限定販売

2020-11-30 16:00
メロンピクルス

近畿大学農学部(奈良県奈良市)は、令和2年(2020年)12月5日(土)から、最新のICTを利用して栽培したメロンの摘果を加工したピクルスを、信貴山のどか村、奈良県と大阪府の道の駅で販売します。
本学部は奈良県と連携して、最新のICT技術を活用した「なら近大農法」の推進に力を入れており、信貴山のどか村でメロンの実践栽培を行ってきました。摘果メロンとは、栽培時に果実の生長の途中段階で間引かれるメロンのことで、ピクルスにすることで無駄なく食材として有効活用します。

【本件のポイント】
●ICT農法で栽培したメロンの摘果をピクルスに加工し、道の駅等で数量限定で販売
●通常廃棄される摘果メロンをピクルスに加工することで、無駄なく食材として有効活用
●学生は、次世代農業を実践の場で学び、栽培から販売までの一連の過程を修得

【本件の内容】
近畿大学と奈良県が連携して推進する最新のICT農法「なら近大農法」を利用し、信貴山のどか村で栽培したメロンの摘果を活用したピクルスを販売します。摘果とは、未成熟なメロンを間引くことで、1株1果にし果実を大きくして、糖度の高いメロンをつくることです。通常、摘果メロンは不必要な部分として廃棄されてしまうため、ピクルスに加工することで無駄なく食材を有効活用することができます。
今回は20人の農学部生が、ピクルスとして加工する摘果メロンの収穫に携わりました。また、ピクルスのレシピ開発・製造については、農作物の生産だけでなく加工品の開発にも積極的に取り組む西河農園(大阪府豊能郡)とべじたぶるぱーく株式会社(大阪府豊能郡)に協力を依頼しました。ピクルスは、マイルドな酸味で、ローリエの香りづけもあり食べやすく、摘果メロンのコリコリとした食感を楽しめます。

【販売概要】
商品名 :メロンピクルス
販売開始:令和2年(2020年)12月5日(土)10:00
価  格:1個 550円(税込)
販売場所:株式会社農業公園信貴山のどか村【50個限定】
     (奈良県生駒郡三郷町信貴南畑1丁目7番1号)
     道の駅「レスティ唐古・鍵」【50個限定】
     (奈良県磯城郡田原本町大字唐古70番地の1)
     道の駅「大和路へぐり くまがしステーション」【50個限定】
     (奈良県生駒郡平群町平等寺75-1)
     能勢町観光物産センター/道の駅能勢「くりの郷」【100個限定】
     (大阪府豊能郡能勢町平野535)
お問合せ:株式会社農業公園信貴山のどか村 TEL(0745)73-8203
     http://www.sigisan-nodokamura.com/

【本件の背景】
近畿大学は、平成28年(2016年)9月に奈良県と包括的連携協定を締結し、翌年9月には農学部が奈良県と「農の入口」モデル事業に関する覚書を取り交わしました。本事業は、農業参入に関心のある学生を対象に円滑な就農を支援できるモデルづくりを行うことを目的とし、農学部内に実践圃場を設置して、ICT農法を利用した「なら近大農法」でメロンの栽培を行ってきました。
また、「なら近大農法」を奈良県内で横展開し、実用化を図ることによって農業を担う人材の育成に努めることも本事業の目的の一つであり、令和元年(2019年)には、近畿大学、株式会社農業公園信貴山のどか村、三郷町、大和信用金庫の産官学金連携で総務省の「地域経済循環創造事業(ローカル10,000プロジェクト)」に応募し採択されました。さらに、令和2年(2020年)2月27日には、近畿大学と三郷町が包括連携協定を締結しました。
このような背景から、三郷町にある株式会社農業公園信貴山のどか村にICT設置温室を新設してメロンの栽培を行い、ファミリー層を対象に味覚狩りなどを実施してきました。奈良県内で、着実に「なら近大農法」の成果が出始めています。

【なら近大農法(ICT農法)】
農業は個人の経験や勘に頼ることが多く、所得確保の不安定さが問題とされていますが、農作物の栽培に必要な温度調整など管理機能にICTを導入することによって農作業の自動化を実現し、農業初心者でも容易に栽培管理が可能となります。ICTを利用した水分・液肥量の管理・制御装置(機器)は、土壌センサーと日照センサーと連動しており、その情報をコンピューター解析するとともに、作物に水分と液肥を自動的に供給します。これらの情報は蓄積され、スマートフォンなどで遠隔地でもデータを確認することができるようになります。また、ハウスに設置する窓の自動巻き上げ機は温度センサーと連動し、ハウス内の温度をほぼ一定に保つため、自動的に開閉が行われます。このような完全自動化肥培管理システムの導入により、農作業の時間を大幅に削減、水や液肥の低減が可能となり、収穫量の増加と品質の安定化へと繋がることが期待されます。

【西河農園】
大阪府能勢町で水稲栽培と造園業を営む兼業農家。平成30年(2018年)3月から、近大農学部との受託研究の一環で、ICTを利用したメロン栽培への挑戦を開始しました。現在は約10aのハウスで年間約2500玉のメロンを生産しています。「能勢町で若い夫婦が作ったメロン」をきっかけにして加工品の開発にも取り組み、今回の「メロンピクルス」のレシピを考案しました。
所在地   :大阪府豊能郡能勢町大里73
代表者   :西河 巧
創    業:昭和56年(1981年)6月
事業内容  :水稲・メロン栽培、農産物の販売、造園業
ホームページ:https://www.instagram.com/sa_nishikawa_ki/

【べじたぶるぱーく株式会社】
里山風景が広がる自然豊かな能勢町にある農園を運営。「自ら育て加工する」をモットーに、自社農園の野菜や米、ハーブ等を使用した加工品を製造販売しています。また、特産品の栗など地域の農産資源を使用した加工品も手掛けています。
所在地   :大阪府豊能郡能勢町下田尻227-52
代表取締役 :植田 歩
創    業:平成30年(2018年)3月22日
事業内容  :農産加工品の製造・販売
資本金   :300万円
ホームページ:http://vegetablepark.com/

【関連リンク】
農学部
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/

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