コロナ禍で冷え込む観光業界。観光支援のコンサルティング会社が経験ゼロからオンライン配信に挑戦し制作過程を広報紙で公開 KBSグループ【書籍活用事例】
機材選びから、撮影、編集、配信まで、全て内部で制作。その方法を紹介します
『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』を活用して、沖縄・座間味から初のオンライン配信
新型コロナウイルス感染症の拡大により、GoToトラベル事業も停止するなど観光事業は厳しい局面を迎えています。
そんななか、観光・サービス業界を支援するコンサルティング会社「株式会社KBS創研」と、新たなツーリズムを創造する「株式会社エンタープライズ」(共に本社:兵庫県尼崎市、代表取締役 小泉壽宏社長)では、「座間味ヨガ旅プレツアー」と題し、沖縄・座間味から動画とSNSを活用したオンライン配信を実施。お客様に大変好評だったといいます。
しかも、機材選びから、撮影、編集、配信まで、全て内部で制作。「まさにゼロからのスタート。実現できたのは『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』のおかげ」(小泉社長)とのこと。では、どのように制作していったのでしょうか。その過程を掲載した同グループの広報紙『Together12月号』からご紹介します。
※株式会社KBS創研 https://www.kbsbiz.com/
※株式会社KBSエンタープライズ https://kbsent.com/
※広報紙「Together12月号」https://www.kbsbiz.com/together/
3月に催行を予定していた「座間味ヨガ旅」をコロナで断念。現地からのリアルタイム配信による「プレツアー」を開催
新型コロナウイルス感染症の流行により、観光事業者様におかれましては厳しい局面を乗り越えるべく様々な打ち手を練られていることと存じます。
KBSエンタープライズで今年3月に催行を予定していた「座間味ヨガ旅」も、ぎりぎりまで検討をしたものの、安心して心から楽しめる旅行となるには状況が難しいとの判断から、催行を断念しました。
現地の方々より多大なご協力を頂いて企画をし、お客様にも楽しみにしていただいていた「座間味ヨガ旅」、時機を見てまた必ず実現をしたいと心に決めての判断でした。
来春にはまた催行をできればと考えているこのツアーですが、コロナ禍が長引く中、お客様にこの旅行を忘れず身近に感じて頂くにはどうしたら良いのか、そう考え、この度、現地からのリアルタイムでの配信を通して「座間味ヨガ旅」を感じてもらうプレツアーを行いました。(2020年11月13~14日)
『Together12月号』では、手探りでのこの企画が準備段階からどのように進んでいったかについて、ご紹介いたします。皆様の何かヒントになることがありましたら幸いです。
琴平バス株式会社が緊急事態宣言下に提供し始めたオンラインバスツアーをヒントに
現地に行かずに旅行気分を楽しむサービスとしては、四国の琴平バス株式会社が緊急事態宣言下に提供し始めたオンラインバスツアーというものがあります。
※コトバス オンラインバスツアー https://www.kotobus-tour.jp/
Zoomを活用して、バスガイドによる案内の下、現地からのタイムリーな情報提供、現地との双方向のコミュニケーションを通して自宅から気軽に旅行気分を楽しめるという、自粛化にあって気持ちも疲れがちになっている人たちにとても好評なサービスで、「座間味ヨガ旅」も、こういった形で現地を感じてもらうことはできないかと考えました。
【企画】どのように工夫したらお客様に現地の大自然を感じてもらうことができるのか
どのような形で、どこまでなら実行可能で、どのように工夫をしたらお客様に現地の空気を感じてもらえることができるのか、ひとつひとつ検討しながらの計画となりました。
この「座間味ヨガ旅」は、ヨガインストラクターの塚本和子先生と、その生徒の方々が沖縄県の離島、座間味村でヨガや大自然を満喫することがテーマの旅行です。
その雰囲気を遠隔であってもより近くに感じてもらうために、塚本先生のヨガ教室のグループライン、前回お申し込みを頂いたお客様とのグループラインに、現地からのタイムリーな写真・動画配信や、サンセットヨガ・サンライズヨガのライブ配信、展望台からのZoomによる双方向コミュニケーションを行うことにしました。
【参考にした本】『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』。この本との出会いが無ければ、自社で動画撮影・配信をしようとは思わなかった
いざ現地から生の配信をするとなると、どのような環境設定や機材が必要になるか、何から手をつけたら良いのかがわかりません。そのときに頼りになったのが、ペンコム社発行の『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』でした。
こちらの書籍は、はじめてビジネスで動画をつくろうと思ったときのために、iPhoneを活用した撮影方法、必要な機材、効果的な撮り方、アプリでの動画編集の仕方などについてわかりやすく詳細に解説されたものです。専用のカメラや有料のソフトなどを本格的に揃えなくても動画作成はできるということを写真や絵、図などを使って感覚的に理解しやすく記載されているので、読んでいると、まずはできそう!という気持ちになりました。
【撮影に際して揃えた物】
初めての屋外での撮影、何がいるだろうと上記書籍を参考にしながら検討し、下記のものだけ揃えて撮影に臨みました。今回は機材が増えると戸惑いそうでしたので、最小限のものに絞りましたが、「ビジネス動画の教科書」には、より高度な撮影をするための機材も紹介されています。
●モバイルWi-Fi ルーター(レンタル) ●モバイルバッテリー ●三脚 ●ワイヤレスイヤホン(兼マイク) ●ジンバル ●スマートフォン
【撮影・配信】 LINEグループの参加者の方々にLIVEとZoomの配信スケジュールを事前にお伝えし、いざ当日アプリや機材選びもばっちり
一日目は、座間味島のビーチからサンセットヨガをLIVEで配信する予定になっていたのですが、あいにくの天候で那覇から座間味島へ渡る高速船が欠航。移動ができなくなったため、急遽予定を変更し、沖縄本島の中でも最高の聖地といわれる斎場御嶽を視察し、そこでの写真と、移動中に見つけた静かなビーチでのヨガ動画を配信しました。
二日目は、朝一番の高速船で座間味島に移動。まずは昼に予定していた展望台からのZoom配信を行いました。展望台からの景色を楽しんでもらいながらのZoom配信を行おうと思っていたところ、今度はWi-Fiが不安定でうまく接続ができず、少し奥まったところからにはなりましたが座間味島から現地の空気をお伝えすることができました。
そして、サンセットヨガとサンライズヨガを行う予定だった阿真ビーチと古座間味ビーチでは塚本先生のビーチでのヨガを撮影。日差しも射してきてきらきらと光る美しい海をバックにウォーキング風景も撮影し、LINEグループへの動画配信を行いました。
【参加者の感想】リアルタイムで「すごくきれいな海!」「素敵!」「行ってみたい!」と、沢山の嬉しい声
天候や通信環境の影響もあり、変更に次ぐ変更になった今回の撮影でした。
「座間味ヨガ旅」で盛り込んでいるサンセットヨガやサンライズヨガなども、遠隔から参加した気持ちになって楽しんでいただこうと思っていたところ、時間帯が合わず叶いませんでした。とはいっても、舞台は澄み渡る海とおおらかな自然が広がる座間味島。
グループラインを見てくださっていた方々からも、リアルタイムで「すごくきれいな海!」「素敵!」「行ってみたい!」と、沢山の嬉しい声を頂きました。
現地からの空気を、トラブルを含め楽しんでいただける時間になったようで、ほっと胸をなでおろしているところです。
【所感】スマホや周辺機器の環境も揃っている時代。身構えず身近なところから“オンラインツアー”等の試みもおすすめ
“オンラインツアー”というと作るほうも身構えてしまいますが、今回のような手作り配信には手作りならではのよさがあって、この時期にできることをこれからも色々と試行錯誤しながら行っていければと思いました。
今の時代はスマートフォンなどのデバイスや動画配信環境も様々に揃っています。私たちにも初めての挑戦ではありましたが、新しい可能性を感じました。ご一読いただいている皆様の中でも動画などに慣れてはいない方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ身近なところから始めてみられてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、配信前からお力添えをいただき、急なスケジュール変更にもご親切にお応えいただきました(一社)座間味村観光協会様を始めとし、ご協力いただきました皆様に心より御礼申し上げます。
また、1冊の本、『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』との出会いが無ければ、自社で動画撮影・配信をしようとは思わなかったでしょう。文字通り教科書でして、書かれている通りに準備を進めたら、素人でも動画ができてしまった、と驚いております。著者のオリカワシュウイチ様、ペンコム様に心より御礼申し上げます。
【塚本和子先生のコメント】
今回は私にとって念願の座間味旅でした。カメラに向かってレポートしたり、写真撮影はなかなか慣れず気恥ずかしさがありましたが、座間味の海を眺めながらのヨガは非常に気持ちがよく、自然と声が上がりました。そのありのままの感動を発信できたのではないかと思います。
今回のプレツアーの動画を、KBSエンタープライズのYouTubeチャンネル、「KBS旅チャンネル」にてアップしています。ぜひご覧ください!
座間味ヨガ旅プレツアー https://youtu.be/QZZ6rYnezVw
座間味ヨガ旅リトリートVer. https://youtu.be/nWbX5qiuz6E
出版社ペンコム
兵庫県明石市の出版社ペンコムは、インプレスのパートナー出版社。本や広報紙、ウェブなど「ペン」をツールに、まちやひとを応援する会社です。 著者さんと共に、一人でも多くの人に「ああ、この本に出会えて良かった」と感じてもらえるような1冊を送り出していきたいと考えています。
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