全国に先駆けて小学校での英語教育にAI(人工知能)組み込みアプリを導入 自学習の効率化により、自発的な学習を促す。

2018-10-10 14:00

総合教育・生涯学習機関の株式会社ECC(本社:大阪市北区、代表取締役社長:山口勝美、以下、ECC)と近畿大学附属小学校(所在地:奈良市、校長:森田哲、以下、近大附小)は、ECCが開発した外国語対話アプリ「おもてなCityへようこそ!」(以下、本アプリ)を、英会話の効率的な自学習手段の構築を目的に英語の授業に導入します。また、アプリでのシミュレーションで英語発話を定着させ、実際に訪日外国人へのインタビュー(11月に京都予定)を実施するなどして、ECCと近大附小で自学習による英語発話の定着について共同実証実験を実施します。いま文部科学省の学習指導要領改訂を受けて、より一層小学校での英語教育の重要性が高まっています。

■自学習手段を構築し、自発的な学習を促す
本アプリはAI(人工知能)を組み込み、「音声認識」「音声対話技術」を利用した対話アプリケーションで、1人でも英語の対話トレーニングができることから、現在、教育現場にて課題となっている「アウトプットの量」を増やし意欲的に発話学習を行うことができます。

■先に近畿大学附属高に導入し一定の成果を獲得
今年4月から実施していた近畿大学附属高等学校との共同実証実験にて、対話アプリを使った学習の有効性(仮想シミュレーション)の検証を行いました。実証実験の内容は、校外学習で対象となったクラスの生徒が実際に外国人とコミュニケーションをとり、一緒に写真を撮るというものです。アプリを使った事前のシミュレーションにより、多くの生徒が写真撮影に成功しました。

■ECCと近大附小、共同で実践的なICTによる英語学習の環境づくり
近大附小ではICT教育とグローバル社会で活躍できる人材育成に力をいれており、すでにiPad120台を導入、電子黒板の導入工事もはじまっています。今後は、ECCと共同でさらに実践的なICT英語学習の環境づくりに取り組みます。

■文部科学省「学習指導要領改訂」によって、一層高まる英語学習の重要性
小学校では文部科学省が発表した学習指導要領改訂により、平成32年度から英語に親しむ活動の開始を小学3年生に早め、5年生から英語が正式教科とされ、英語学習の重要度がますます高まっています。近大附小では創立当時(昭和29年)より英語教育を実施。現在では全学年で週に2コマの英語の授業を行っています。

【「おもてなCityへようこそ!」を導入しての実証実験について】https://omotena-city.com/
アプリのキャラクターと、様々なシチュエーションや話題で英語で会話を行うことで、語学学習でもっとも不足しがちな「会話練習」を効率的に行える体験型の会話シミュレーションアプリです。プレイヤーの発話内容により、キャラクターの反応やストーリー展開が変化するので、一定の会話パターンを覚えるだけでは、会話が成立しません。相手との会話内容により、適切な内容の会話が求められるので「聞く」「話す」を組み合わせた実践的な会話練習が実現できます。

今回の実証実験では、近大附小が課題としている「会話内容(何を話せばいいのか?など)」をアプリ内で体験できるように組み込み、アプリでの疑似体験学習の有効性を検証します。

【本アプリ制作背景(株式会社ECC ICT教育技術研究所)】
ICT教育技術研究所では、10年後の教育を見据え人工知能(AI)を駆使した『人が介在しない教育システム』を研究しています。人間でしかできない価値を十分把握したうえで、機械が実施することでメリットがあると思われるサービスの範囲を明確にし、そのサービスをシステム(AIなど)で行うことを研究しています。英語力を伸ばすには学校に通って授業を受けるだけではなく、自身で学習をする時間の確保が必要です。つまり、自分で反復練習する時間や外国人との会話量を確保するために、学校の授業に加え「システムを使っていろいろなシチュエーションを体感し、実際の会話をたくさん練習してもらいましょう」というのが本アプリ開発の背景です。

【株式会社ECC】http://www.ecc.co.jp/
ECCは1962年創業以来、総合教育・生涯学習機関として様々な教育活動を展開。56年以上にわたる実績と信頼を強みに持ち、外国語教育市場でシェアNo.1※1 の企業です。幼児からシニア世代までそれぞれの目的を実現する独自のカリキュラムや教材を導入し、確かな成果を生み出しています。語学教育を通じて、時代にあった"真の国際人"としての資質を兼ね備えた人材を育てることをECCの使命としています。
※1 「語学ビジネス徹底調査レポート2017」矢野経済研究所

【近畿大学附属小学校】http://www.fes-kinder.kindai.ac.jp/fes/
近畿大学附属小学校は、奈良市北部あやめ池の自然豊かな環境の中、教育目標「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人になろう」の実現を目指す学校です。総合大学の附属校としての教育環境を活用し、高い進路保障と柔軟な進路選択を両立させながら「自立した学習者の育成」と「社会に役立つ人材の育成」を教育目標としており、iPadを利用したICT教育やオックスフォードドラゴンスクール短期留学といった学習やグローバル教育など、先進的な教育を行っています。

9月28日(金)に実施した「導入テスト」時の様子
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