<食への意識に関する調査結果> 大豆製品、たん白源として肉類・乳製品を上回る 「Plant-Based Food(植物性由来食)」国内で定着の兆し
~世界のミレニアル世代が牽引する食の新時代~
この度、まめプラス推進委員会の代表幹事である不二製油グループ本社株式会社(所在地:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:清水 洋史)は、1950年代~1999年生まれの日本人男女と1980年代~1999年生まれの米国人男女の合計1,446名を対象に、Plant-Based Food(植物性由来食、以下「PBF」)の実態について聞いた、「食への意識に関する調査」を実施いたしました。
調査結果から、日本国内では健康志向の高まりを背景とし、肉類や乳製品以上にたん白源として「大豆」が求められていること、特に今後の市場を牽引すると考えられるミレニアル世代において「PBF」が定着しつつある実態が明らかになりました。一方、米国ミレニアル世代は、多く存在するベジタリアンを背景に、周囲の家族や友人の影響を受け、安全性や環境への配慮から動物性食を減らしたいという意向が強く、より徹底した植物性食中心の食生活を送っていました。そして、動物性食を減らしたい意向が強いほど、大豆製品や技術革新で誕生した「PBF」が受け入れられているといった世界の食分野で存在感を増す「PBF」をめぐる様々な実態が浮き彫りになりましたので、ここにご報告いたします。
不二製油グループ本社株式会社は、今後懸念されている世界的な人口爆発・食糧難の時代に求められるひとつの解決策として、「Plant-Based Food Solutions」を展開し、半世紀の大豆たん白研究で培った技術の更なる進化および商品・メニューへの拡大を引き続き推進してまいります。
主な調査結果
日本国内全体の実態
- 積極的に摂ろうとしているたん白源No.1は「大豆製品」
- 3人に1人(34.0%)が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
- 半数以上がベジファーストや野菜多めの食事を実践
日本国内ミレニアル世代の実態
- 4割が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
- 他の世代以上に植物性食中心の食生活を実践!約7割(67.5%)がべジファーストをしていると回答
- 植物性食に興味を持つ理由、「美味しそうだから」は他世代より10ポイント以上高い
- 技術革新による「PBF」に対し他世代より肯定的で、約85%が取り入れたいと回答
米国ミレニアル世代の実態
- 約4割(38.7%)がベジタリアン!そのうち4割以上は、場合によって肉も食べる「フレキシタリアン」
- 約6割(60.1%)が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
- 植物性食に興味を持つ理由、「安全性」「環境への配慮」は日本の5倍、「家族・友人の影響」は20倍
- 植物性食中心の食生活を国内ミレニアル世代以上に徹底!約半数(48.6%)が週1回以上肉・卵を抜く
- 4人に3人(75.9%)が動物性食を減らしたいと回答
- 動物性食を減らしたい人程、「大豆製品」を活用し、新技術で生まれた「PBF」への受容度も高い
日本国内全体の実態
- 積極的に摂ろうとしているたん白源No.1は「大豆製品」
~「肉類」や「乳製品」を押さえ、約8割が「大豆製品」と回答~
たん白質を摂取するために積極的に摂ろうとしている食品を質問したところ、全体の78.3%が「大豆製品」と回答しました。「乳製品」は56.0%、「肉類」は53.6%にとどまっており、栄養成分の中でも重要視されているたん白質の中でも「大豆製品」は最も大切な食品として認識されていることがわかりました。
積極的に摂ろうとしている栄養成分
- 3人に1人(34.0%)が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
~直近5年で食に期待するようになったこと第1位は「健康」~
34.0%が植物性食中心のライフスタイルに「興味がある」と回答しました。直近5年間で食に期待するようになったことの1位は「健康」であったことからも、健康志向の高まりを背景に、植物性食への関心が高まっていることが考えられます。
植物性食中心のライフスタイルへの興味
直近5年間で食に期待するようになったこと
- 半数以上がベジファーストや野菜多めの食事を実践
~1割以上の人は徹底した植物性食中心の生活を送っている~
62.4%の人が「焼肉では、サラダから食べるようにしている」、56.2%が「野菜のおかずが多いお弁当を選ぶようにしている」と答えました。日常的に野菜の摂取を心掛ける生活が実践されています。また、「サラダだけで食事を完結する時がある」人は14.6%、「週に1回以上肉や卵などを食べないようにしている」人は12.7%と、徹底した野菜中心の生活を送る人も1割以上存在していることが明らかになりました。
実践している食生活
日本国内ミレニアル世代の実態
- 4割が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
~他世代と比較して約10ポイント上回る~
世代別に植物性食中心のライフスタイルへの興味を見ると、1980年代以降に生まれたミレニアル世代では12.4%が「興味がある」、27.6%が「どちらかというと興味がある」と回答し、合計40.0%が興味を持っていることが明らかになりました。この割合は他世代と比較して10ポイント程上回るものになっています。
ミレニアル世代植物性食中心のライフスタイルへの興味・世代別植物性食中心のライフスタイルへの興味
- ミレニアル世代は他の世代以上に植物性食中心の食生活を実践!約7割(67.5%)がベジファーストをしていると回答
世代別に食生活を比較すると、ベジファーストを実践しているのは67.5%(他世代59.1%)、「サラダだけで食事を完結する時がある」と回答したのは19.2%(他世代11.5%)と。ミレニアル世代は他世代以上に植物性食中心の食生活を送っていることがわかりました。
世代別 実践している食生活
- 植物性食に興味を持つ理由、「美味しそうだから」は他世代より10ポイント以上高い
~動物性・植物性への意識が低い一方、「美味しそう」という理由で興味を持つ~
普段の食事で動物性・植物性を意識しているか質問したところ、ミレニアル世代は26.2%に対し、他の世代は32.0%と、意識が低いことがわかりました。また、植物性食中心のライフスタイルに興味を持った理由を調べたところ、ミレニアル世代は他の世代よりも「美味しそうだから」と回答した割合が10ポイント以上高くなりました。このことから、ミレニアル世代にとって、植物性食は意識して摂取する特別なものではなく、美味しそうだからと自然に取り入れる存在になっていると考えられます。
世代別 普段の食事での動物性・植物性への意識
世代別 植物性食中心のライフスタイルに興味を持った理由
- 技術革新による「PBF」に対し他世代より肯定的で、約85%が取り入れたいと回答
技術革新により誕生した植物性の肉・ヨーグルト・チーズ・卵・マヨネーズ・シーフードを取り入れたいか質問したところ、ミレニアル世代の84.5%が「取り入れたい」と回答しました。他世代では78.8%であり、より抵抗感なく受け入れられてることがわかりました。
世代別 技術革新で生まれた「PBF」の受容度
世代・品目別 技術革新で生まれた「PBF」の受容度
米国ミレニアル世代の実態
- 約4割(38.7%)がベジタリアン!そのうち4割以上は場合によって肉も食べる「フレキシタリアン」
米国ミレニアル世代の食生活のスタイルを見ると、38.7%が「ベジタリアン」であると回答しています。また、16.6%は場合によっては肉も食べる柔軟な菜食主義者「フレキシタリアン」と答えました。米国ミレニアル世代は、常に身近にベジタリアンがいるという環境にいることがわかります。
食生活のスタイル
- 約6割(60.1%)が植物性食中心のライフスタイルに興味を持つ
~国内ミレニアル世代より約20ポイント上回る~
米国ミレニアル世代に植物性食中心のライフスタイルへの興味を聞くと、国内ミレニアル世代の40.0%を大きく超える60.1%が「興味がある」「どちらかというと興味がある」と回答しました。
植物性中心のライフスタイルへの興味・国別 植物性中心のライフスタイルへの興味
- 植物性食に興味を持つ理由、「安全性」「環境への配慮」は日本の5倍、「家族・友人の影響」は20倍
植物性食中心のライフスタイルに興味を持った理由を日米のミレニアル世代で比較すると、米国ミレニアル世代は「安全性」「環境への配慮」を理由に挙げた割合が日本の5倍以上高い数値になりました。さらに、「家族・友人の影響」と回答した割合は日本の20倍以上になっています。
国別 植物性食中心のライフスタイルへの興味
- 植物性食中心の食生活、国内ミレニアル世代以上に徹底!約半数(48.6%)が週1回以上肉・卵を抜く
実際の行動においても米国ミレニアル世代は、国内ミレニアル世代以上に植物性食中心の食生活が徹底され、48.6%が「週に1回以上肉や卵などを食べないようにしている」と回答しました。
国別 実践している食生活
- 4人に3人(75.9%)が動物性食を減らしたいと回答
~普段の食事の中で動物性・植物性を意識している割合は日本の倍以上~
米国ミレニアル世代の72.1%が普段の食事で動物性か植物性かを意識し、75.9%が動物性食を減らしたいと回答しています。
国別 普段の食事での動物性植物性への意識
動物性食を減らしたい意向
- 動物性食を減らしたい人程、「大豆製品」を活用し、新技術で生まれた「PBF」への受容度も高い
動物性食の摂取意向別に「大豆製品」摂取意向および新技術で生まれた「PBF」への受容度を確認すると、動物性食を減らしている人の55.2%が「大豆製品」の摂取意向を持ち、96.8%が新技術で生まれた「PBF」を取り入れたいと回答しました。動物性食を避ける程、その割合が高まることがわかりました。
動物性食の摂取意向別たん白源としての大豆製品摂取意向
動物性食の摂取意向別新技術で生まれた「PBF」摂取意向
世界の食において潮目は変わった~食の新時代到来~
~調査監修 品田 知美先生(社会学者/大学講師)コメント~
食への意識を日本および米国で同時に調査した貴重な結果が得られました。いずれの国でもミレニアル世代は鋭敏感覚で未来をとらえ、食生活がベジタリアン志向へとシフトしているようです。特に米国ミレニアル世代の約4割が広義のベジタリアンという数字は日本人の10倍以上で、驚きました。彼らは食を通して人や自然とのつながりを回復しようとしているようにもみえます。
ベジタリアンがたん白質を取るには大豆をはじめ豆類が欠かせません。古くから大豆を美味しく食べる方法を洗練させてきた日本人の食に、世界中で関心を寄せる人が増えているのも当然でしょう。すでに、安全性とともに持続可能性への配慮を明確に意識した上で植物性食品を選ぶという回答が、米国ミレニアル世代では5人に1人を超えていて日本の5倍以上にもなります。文明開化以後日本人は、肉・卵・乳製品を取り入れて欧米的な食文化へと移行してきましたが、世界の食において時代の潮目は変わりました。
食は飢餓、貧困や平等、そして気候変動などグローバルな社会問題と直接つながっています。国連サミットで採択された2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)の浸透とともに、米国ミレニアル世代の食トレンドは日本にも近く影響を与えるでしょう。
品田 知美
社会学者/大学講師
1964年三重県生まれ、愛知県育ち。早稲田大学文学学術院招聘研究員。専門は社会学。東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程修了、博士(学術)。著書に『〈子育て法〉革命』(中公新書)、『家事と家族の日常生活』(学文社)、『平成の家族と食』(晶文社)など。
調査概要
目的 :現代における植物性食および「PBF」への関心の高まりと、
背景にある食への意識を明らかにする
方法 :インターネット調査(調査委託:マクロミル)
対象 :1950年~1999年生まれの日本人男女1,030名
1980年~1999年生まれの米国人男女416名
区分 男性 女性
日本1950年~59年生 103 103
日本1960年~69年生 103 103
日本1970年~79年生 103 103
日本1980年~89年生 103 103
日本1990年~99年生 103 103
米国1980年~89年生 104 104
米国1990年~99年生 104 104
調査期間:2017年11月10日~11月11日(日本)
2017年12月13日(米国)
調査主体:不二製油グループ本社株式会社
監修 :品田 知美(社会学者/大学講師)
まめプラス推進委員会 概要
●名称 : まめプラス推進委員会
●設立日 : 2014年4月7日(月)
●活動目的: おいしく・たのしく生活に「まめ」をプラスするライフスタイルの推進
●活動内容: (1) 「まめ」に関する基礎知識や健康価値、最新情報の収集
(2) 新豆乳素材「豆乳クリーム」関連情報の収集
(3) 「豆乳クリーム」を使った商品・飲食店情報
(4) 各商品・飲食店への取材、試食レポート
(5) 各専門家への取材・インタビュー
(6) 当WEBサイトを通じた情報発信
※今後の環境変化等により変更する場合があります。
●URL : http://www.mameplus.jp